1823号(2004年6月14日)の内容

<1面>
大リストラ・殺人的労働強化反対!
小泉式「構造改革」を下支えする既成指導部の抑圧に抗して闘おう


<4〜5面>
「南北統一」への道を突き進む盧武鉉の韓国

◆巨龍化石大国

<2面>
有事法賛成の民主党に怒り 5・28平和フォーラム集会

イージス艦出撃に抗議 5・17佐世保

有事七法制定阻止の声高く
5・20―22札幌
5・20神戸

金沢大生が「反戦WALK」 4・29

<6面>
NTT これ以上の犠牲はごめんだ! 毎年60数名が過労死・自殺

シリーズ 郵政生き地獄(6) 追いつめられる貯金労働者

Topics 厚労省発表の「労災」の大嘘

<7面>
労働組合の自己解体≠企む全逓本部――「未来づくり宣言」批判

<8面>
網野善彦先生を悼む

職場にケルンをつくるためにがんばるぞ!!

<3面>
万華鏡2004――情勢の断層を読む
◆狂気のレイプ・虐殺
◆♪人生いろいろ
◆もう一つの「韓流」
◆カンヌの夜は更けて
◆「護憲的改憲」

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
  「解放」最新号
 




















































    


大リストラ・殺人的労働強化反対!


小泉式「構造改革」を下支えする既成指導部の抑圧に抗して闘おう


リード
 小泉政権はいま、外にむかっては、米英のイラク占領支配に加担するために、日本国軍を米占領軍と一体化させ、「主権移譲」後も「多国籍軍」の一員として居座る意志を固めている。そして彼らは、内にむかっては、「戦争をやれる国」にふさわしく日本型ネオ・ファシズム体制を強化するために、国家総動員と対米軍事協力をその眼目とする有事関連七法・三条約の制定、年金保険制度の改悪、教育基本法の改悪や憲法改悪などの総攻撃をふりおろしている。
 そればかりではない。小泉政権は、アメリカ諸独占体の利害を体したブッシュ政権の内政干渉%I諸要求(「グローバル・スタンダード」という名のアメリカン・スタンダードの採用や行政的諸規制の「緩和」)に積極的に応じながら、日本経済・社会の「構造改革」「規制改革」と称する諸政策を、――日本の諸企業が米独占体やハゲタカ・ファンドの餌食になることも厭わずに――強引に貫徹しつづけている。国内経済政策をめぐっても、まさにブッシュの忠犬≠ヤりを発揮しているのだ。この小泉政権の「構造改革」政策に支えられ促迫されて、日本の諸独占体や自治体当局は、長期大不況をのりきるために、いま新たな大リストラを強行しつつある。首切り・雇用形態の改編、賃下げ・賃金支払い形態の改悪、そして極限的な労働強化・労働時間延長などの諸攻撃が、労働者・人民の頭上に無慈悲にふりおろされている。
 「連合」指導部をはじめとする労働貴族どもが、このような諸攻撃を全面的に容認し、いなむしろその手先となっているがゆえに、日本の労働者・人民はいま、血へどを吐くほどの塗炭の苦しみを強制されている。見よ、過労死・過労自殺の累々たる屍を! わが労働者たちは、毎日毎日、資本や政府・自治体当局によって、そしてその手先と化した労働貴族どもによって殺されているのだ!
 いまこそすべての労働者・人民は、イラク反戦闘争を推進するとともに、ネオ産業報国会化した「連合」の指導部を弾劾しつつ、小泉政権による国内支配体制のネオ・ファシズム的な強化のための諸策動をうちくだくために、「構造改革」政策の貫徹によって促進されている諸独占体・諸資本による大リストラ・首切りと殺人的な労働強化の攻撃をはね返すために、断固として決起しようではないか!

見出し

ネオファシスト石原の「日の丸・君が代」大量処分粉砕!

労働者を過労死・自殺に追い込む首切り・労働強化反対!

労働貴族の抑圧に抗して職場深部から怒りの炎を!
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「南北統一」への道を突き進む盧武鉉の韓国

ウリ党の歴史的勝利とその波紋

 北朝鮮の核兵器開発・保有問題をめぐっての第三回六ヵ国協議(七月予定)を前にして、いま、韓国のノムヒョン(盧武鉉)政権は、核開発完全放棄に向けての「三段階方式」という独自の提案をおしだしながら、これを貫徹するための策をめぐらしている。今年二月にもたれた第二回六ヵ国協議においては、アメリカ・ブッシュ政権と北朝鮮・金正日(キムジョンイル)政権とがそれぞれの「原則」を掲げて譲らず平行線のままに終わった。こうした状況を打開するためにノムヒョン政権は、中国およびロシアとの水面下での交渉をもくりひろげている。すでに中国・ロシアがこの韓国提案を支持する意向を表明し、北朝鮮も後見国£国の圧力をもうけてこの提案に同意する意向を非公式にであれ匂(にお)わせた。
 イラク軍事占領支配の全面的破産のゆえに十一月の米大統領選におけるブッシュの敗北は必至となっている。この状況を見定めたノムヒョンは、<ポスト・ブッシュ>のアメリカ新政権(ケリー民主党政権)に向けてのシグナル≠ニしての意味をもこめて、北朝鮮「核開発」問題の「段階的」解決という独自提案をうちだしたのだ。自国内での野党(ハンナラ党・民主党)による大統領弾劾決議という手痛い洗礼をうけながらも、この危機を、ノムヒョンは韓国国会議員選挙でのウリ党の歴史的大勝利によってくぐりぬけることに奏功した。この地平にふまえてノムヒョンは、韓国のもとへの北朝鮮の併呑=国家的統一という民族的悲願≠実現するために、いまや着実な歩みを開始しつつあるのだ。

以下、見出し

一 韓国政治構造の地殻変動
 〈冷戦〉時代の影≠フ一掃
 韓国内東西対立=<Aンシャン・レジームの解体的再編
 「南北統一」への希求の高まりと新たな経済成長との反映

二 反米・忌米<iショナリズムの高揚
 ヤンキー帝国主義のノムヒョン追い落とし工作
 対米自立℃u向の高まり

三 ノムヒョン式「繁栄政策」の新展開
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NTT これ以上の犠牲はごめんだ! 

毎年60数名が過労死・自殺


NTT大リストラ下の悲惨な職場を変革しよう

本文
全国で毎年六十数名の過労死・自殺者

 昨年、今年と相次いで職場の仲間がみずからの生命を絶ってしまった。痛苦なことに私たちは、彼らの悩み、苦しみを事前に察知することができなかった。悔しくてたまりません。
 亡くなったA君と同じ職場のB君もまた、いまA君と同様の状況に追いこまれている。B君は毎日の深夜までの残業、土・日も出勤しての残業を強いられている。リストラによって多くの仲間が首を切られ、少人数で長時間労働を強いられている当該職場の労働者たちは、休憩しても寝ても解消できない慢性的な疲労感に襲われウツ状態に落としこめられている。私たちは、B君のウツ状態を改善するために、先輩・同僚の力を結集してB君へのかかわりを密にしている。
 毎年六十数名の過労死・自殺者が出ていることにたいする防止策と称して会社当局は、メンタルヘルス・アンケートの実施とメンタルヘルス講演会への参加を全社員に義務付けている。こんな対処策で自殺者が減るはずはない。トイレでの自殺者があまりにも多いので、会社は、紐をかけられるようなパイプ類をトイレからすべて撤去している。東京本社ではビルの屋上に金網フェンスを張りめぐらせるだけでなく、このフェンスを飛び越えてダイビングする人が絶えないので、建物の周囲にさらにネットを張りめぐらせている。これを会社は「セーフティネット」=自殺防止ネットと呼んでいる。ふざけるのもいい加減にしろ
 会社で自殺されては困る。自殺するなら外(家)で死ね、ということだ。会社は、みずから命を断った社員にたいして、「自殺したのは仕事・会社のせいではない、個人の弱さの問題だ」などと言ってはばからない。死者に鞭打つとはこのことだ。許せないことに、組合役員もまた同様なことを言っているのだ。

応答率・売り上げアップに追いまくられる労働者

 全国の電話受付職場で働く労働者は、あいつぐ人員削減によって激減された人数で、春の人事移動・転勤時期に、電話の移転などの大量の注文処理のために朝九時から夕方の五時まで業務に追われるばかりか、毎日残業を余儀なくされている。
 客からの電話に出るのが遅いと天井に設置してある回転ライトが点灯しクルクルまわる。管理者が「早く出ろ=vと怒鳴る。彼らは、まるで養鶏小屋のケージのような衝立で囲まれた狭いスペースに閉じこめられている。彼らはパソコンの熱風とホコリのなかで長時間労働を強いられている。身動きできないケージ内での長時間着席による腰痛の蔓延。トイレにも行けないので膀胱炎を患う。パソコンのディスプレイを長時間注視しての注文(オーダ)処理に追われるので、眼精疲労、めまいで嘔吐。喋りすぎて顎関節症。慢性疲労、うつ、内臓疾患、ガンなどの多発。体調不良なので帰る、と職制に訴えると、職制は「応答率が下がるから帰るな」と怒鳴る。しかも、職制は、年休を取らせないように圧力をかける。まさに、入院しなければ社員(組合員)は身も心も休めないのだ。

休憩なしの「コーチング研修」

 このように病人が続出しているなかで、会社は、十数人もの社員を「コーチング研修」と称して現場から引き抜き、職場を大パニックに陥れた。しかも、会社は「コーチング研修」をうけさせている労働者にたいして、昼食時間に食事をさせながら研修を強制したのだ。まさに休憩時間なしの強制労働だ。チャップリンの『モダンタイムス』に出てくる自動食事機のイメージだ。これはあきらかに労働協約違反であり、労働基準法無視であり、「六ヵ月以下の懲役、三〇万円以下の罰金」ものだ。これほど労働者をバカにしたことがあろうか
 会社が強要している「コーチング」の内実はこうだ。電話受付職場の労働者は、「コーチングスタッフ」と呼ばれる労働者からアレコレと指図をうける。
 この「コーチング研修」の中身たるや、営業知識(技術力)を高めることは一切やらずに、お客といかに「感じのいい会話」をするか、ということだけが問題にされる。とにかく「ありがとうございます」を連発しろ、ということだ。だから電話を廃止するお客にも「ありがとうございます」と。当然にも、お客から「電話を廃止すると言ったらありがとうございます≠セってよ」と笑いものにされている。「コーチング研修」を強要されている労働者の多くは、日に日にストレスが溜まり、出社拒否症寸前に陥っている。
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有事法賛成の民主党に怒り 5・28平和フォーラム集会

 五月二十八日、日比谷野外音楽堂において、「フォーラム平和・人権・環境(平和フォーラム)」などの呼びかけた「有事関連七法案を廃案へ 自衛隊はイラクから撤退を 5・28集会」が二五〇〇名(主催者発表)を結集して開催された。この集会を戦闘的に塗り変えるために、わが革命的・戦闘的労働者は各組合内部でたたかいぬいた。これに連帯してわが同盟の情宣部隊は有事関連法案に賛成した民主党を弾劾してたたかうべきことを呼びかけて奮闘した。

五月二十八日、日比谷野外音楽堂
 


イージス艦出撃に抗議 5・17佐世保

 全学連九共闘の学生たちは、五月十七日、海上自衛隊のイージス艦「こんごう」と護衛艦「ありあけ」の出撃を阻止するために、佐世保現地における抗議闘争に決起した。午前十時三十分、護衛艦「ありあけ」が岸壁を離れ、続いてイージス艦「こんごう」が出撃を開始した。たたかう学生は、佐世保地区労の労働者とともに眼前の「こんごう」にむかって怒りのシュプレヒコールをたたきつけた。
五月十七日、佐世保現地における抗議闘争


有事七法制定阻止の声高く

5・20札幌

 五月二十日、北大農学部学生自治会を中心とするたたかう北大生たちは、小泉政権による衆議院本会議における有事関連七法案の採決・可決を阻止するために、札幌市内の自民党北海道連合にたいする闘争に決意も固く決起した。
五月二十日、自民党北海道連合にたいする抗議闘争

5・20神戸
 五月二十日、午前十時、神戸大の闘う学生たちは、「有事関連七法の衆院本会議採決阻止!」と大きく書き記した模造紙やプラカードをかかげ、神戸市中央区にある自民党兵庫県連の事務所に登場し、断固として抗議文をつきつけた。
五月二十日、自民党兵庫県連に抗議


金沢大生が「反戦WALK」 4・29

 四月二十九日、金沢大学のたたかう学生たちは金沢の中心街、香林坊―片町において「許すな! イラク占領 やめろ! 有事法制定香林坊反戦WALK」を実現した。
四月二十九日、香林坊反戦WALK
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網野善彦先生を悼む

リード

 二〇〇四年二月二十七日に、歴史学者の網野善彦が七十六歳で逝去された。彼の学問的探求は、巷では一言で要約的に「網野史学」とも評されている。しかも歴史学の分野だけでなく、広く隆慶一郎をはじめ多くの作家の歴史小説や芸術にも影響を与え、たとえばアニメ映画「もののけ姫」(宮崎駿)の構想の源ともなった程である。
 網野の訃報を新聞で知った時、私の脳裡には、二十数年前に学生であった私が、水本君謀殺・遺体すりかえ事件の真相究明を訴えるために網野先生の自宅に伺った時の情景が昨日のことのように浮かんできた。
 私は、網野先生の自宅が、家族の寝る場所も窮屈なほど、厖大な歴史資料や蔵書に埋もれているのに驚いた。しかしそれらの資料は、きちんと整理・整頓されていた。その部屋の佇(たたず)まいからも、古文書などの資料を一つ一つ丹念に検証し、実証的に明らかにしていくという網野さんの学問的追求の姿勢と几帳面な性格の一端がうかがわれた。
 またお茶を出していただき同席された彼の奥様も気さくな方で、先生ととりかわす仲睦まじい会話から、彼の学問研究のよき理解者でもあることが感じられた。
 私は網野先生の講義にはまともに出たことがなく、本当に「不真面目」な学生であった。しかし先生は、このような私の話にも熱心に耳を傾けて聞いて下さる、じつに人間味あふれる方であった。
 そればかりではない。今から想えば赤面の至りであるが、網野先生の講義と専門分野にまったく無知の私が、数年前に書きなぐった「明治維新論」というレポートの内容について、この時先生は「講座派と労農派にたいする方法論的批判に終わっている。もっと具体的に実証的に……。」と助言して下さった。私は数年前の私のレポートについての先生の記憶力に驚いた。また先生が一学生のレポートにたいしても実に懇切丁寧に検討されていることを知り、たんに「単位」をもらって喜んでいたにすぎない己れを恥しく思った。そして先生から学問追求にたいする厳しさを教えられた気がした。
 このとき私に最も印象に残っているのは、網野さんがその魅力ある低音の声で、ひときわ感慨をこめて語った次の言葉である。
 「黒田君に会いたいなぁ」。そして若き日の黒田さんを評して、「熱血漢・黒田君!」と。その言葉に網野さんが東京高校時代の若き日に黒田さんといかに深く交っていたかを、またその後の黒田さんにたいする思いの深さを私はひしひしと感じた。
 黒田さんもまた、「学友」網野さんといかに親しかったか、その一端を、一九五五年の水道橋駅ホームでの再会の場面などで示されている。(こぶし書房『黒田寛一 初期セレクション』中巻一六九頁を参照)

以下見出し

網野さんの追求に私が魅せられたこと

『実践と場所』での網野さんへの批判に衝撃をうけて

生涯マルクスを尊敬して
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♪人生いろいろ


マクロに合わせりゃお先マックロ

本文
 またもやオイラは立腹・激怒。オイラ勤労人民の負担を重くして給付は引き下げるっていう内容の「年金制度改革関連法案」を、政府・与党が強行採決。国会議員のうち一〇〇人以上が年金未納で、衆院厚労委で強行採決の先頭にたった衛藤某も未納だと――そんな奴らが法律つくって通してんだぞ。閣僚もゾロゾロ軒並み未納だらけ。小泉も、国民年金の未加入期間があるだけじゃなく、厚生年金に加入していた五十五ヵ月間「勤務先」の三福不動産に勤務実態がないってことが暴露されてんのに、居直りやがって。
 国民年金の「一・三・五」っての知ってるか? 今度の法案が通ったら保険料が一万円増え、給付額が三万減る。そしてこれまでに年金基金を五兆円株式投機に運用して損失だぞ、ヒデエ話じゃねえか。
 ヒドイじゃないの! アタシら毎月一万三三〇〇円も国民年金保険料を払ってるっていうのに!<Eチのカカアも今回立腹至極なり。
 小泉はヒドイ! 「不動産会社での勤務実態がないだろう」と追及されて「人生いろいろ、会社もいろいろ、社員もいろいろ、いいじゃないですか」なんて、よくない!∞島倉千代子の「人生いろいろ」っていう歌のなかでは、女が自分の若いころをふり返って「自分ばかりを責めて泣いてすごしたわ」と回想するのよ。一度たりとも自分を責めたことのない小泉に「人生いろいろ」なんて言わせない!
 なんか変なとこで怒ってんな。それよりおめえ、「色々」なんて言葉を使うのが、もうゴマカシだよ。いいか『実践と場所』第一巻七三頁――「『好色』『色狂い』『色好きの女嫌い/女好きの色嫌い』、『色事師』などにみられる『色』という語の使い方は、シャバ(世間)の常識である。『色』という抽象的日常語のシニフィエは類概念としての『色』の内包的意味と合致するのであるが、この『色』という概念が直接に妥当するような《物質的なもの》は存在しない。……」
 色とりどりという意味あいの色々は、「何々色」という場合の「色」の内包的意味と合致するべえが、この「色々」という概念が直接に妥当する《物質的なもの》なんてないだろう? そうそう。アンタが「色々あらあな」というときの色々なんて言葉が指すところのものなんてそこ存在しないものね、あれは都合が悪くなってごまかす時に使うんだわ。
 やかましい、次に進むぞ。小泉式国会答弁のゴマカシの手口を言ってみな。大声で恥ずかし気なく居直る。国会の場では聞いたことのないような日常用語を元気よく使って、野党議員を唖然とさせて煙に巻く。「私が知るわけないじゃないですか」もそれ。
 今度の年金制度改革法案ってやつも変ちくりんな言葉をつかって本質をおし隠してるじゃねえか。「マクロスライド方式」――社会経済全体(マクロ)の変動に合わせると称した給付の抑制。だから内実は将来マックロの給付水準。一番ましでも「現役世代の年収の五割の給付」なんて画餅。しかも年をとるにつれてどんどん給付を下げるってもの(八十五歳で四割)。「保険料固定方式」――その内実は(厚生年金)保険料を無条件に一八・三%まで小きざみに引き上げ、それ以降も物価が上がるなどの条件によって保険料を(固定しないで)上げるって代物だべ。だまされちゃなんねえだぞ。
 野党がだらしないのにも腹が立つ。≠、ん、そう。民主党は三党合意しちまったあとになって、形だけの「徹底抗戦」だ。日共は「一千万人の国民年金未加入・未納者がいる」からって、小泉の未加入問題は追及しねえって言う。冗談じゃねえ、保険料も払えねえで困ってるオイラ勤労人民から、もっとふんだくろうって権力者どもが、年間四〇〇万円以上の議員年金をあてこんで国民年金保険料を踏みたおしてんだぞ!
 アタマに来た。折りこみドドイツ風スローガンでしめるぞ。
 〈人でなし、生かしておくかいつまでも、ろくでもないインチキ野郎の小泉をろうにぶちこめ、ぶっとばせ!〉カカアはなんだ? 川柳か。小泉さん、あなたも年金納めどき――いいえ年貢の納めどき
 お粗末さま。
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