第1814号(2004年4月12日)の内容

<1面>
反戦・改憲阻止の広範な戦列を
イラク軍事占領破産の危機突破に狂奔する米・日帝の策動を打ち砕け

4・25労学統一行動に起て

<4面>
4・25労学統一行動に決起せよ 中央学生組織委員会

<5面>
都立学校教員への大量懲戒処分を粉砕せよ 
教育労働者委員会

<2面>
母親は冤罪と信じていた! 改めて暴かれた神戸事件の謀略性
3・20世界一斉行動 沖縄/福岡

<6面>
リポート労働戦線 暴風雪下で教職員七名死傷!
使い捨てにされるタクシー労働者
長時間過密労働の教育労働者
Topics 習熟度別授業の実態

<7面>
走狗の本性むきだしの「自衛官との連帯」論

<8面>
就職活動のさなかで考えたこと
【感想文】2・15旭川現地闘争に参加して

<3面>
万華鏡2004――情勢の断層を読む
◆「戦争の民営化」?
◆総入れ替え
◆一杯クワサレスキ
◆気分はもう戦中
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
 





























































    


反戦・改憲阻止の広範な戦列を

イラク軍事占領破産の危機突破に狂奔する米・日帝の策動を打ち砕け


4・25労学統一行動に起て


 「対テロ戦争」の正当性をあくまでも強弁し、同時に「友邦同盟」の結束を強化すること、この目的のためにブッシュ政権がしくんだスペイン・マドリードにおける3・11列車爆破謀略は、アスナール政権の倒壊という大誤算を結果した。3・2シーア派信徒爆殺謀略に続く謀略の連続的頓挫という事態をくぎりにして、世界は新たな激動を開始している。
 スペインの次期首相サパテロが「イラク撤兵」を宣言したことによって、イラクに派兵している諸国は浮き足立った。社民党による政権奪回の動きも、EU内のネオ・ファシスト政権諸国に広がった。EU憲法の制定に反対してきたスペイン・ポーランド両国があっさりと寝返ったことにより、同憲法の六月制定も合意された「古い欧州」と「新しい欧州」との確執は、いまや前者の勝利のもとに収拾されつつある。
 EUの結束と米英同盟のゆらぎのゆえに孤立を深めるブッシュ政権は、アメリカ言いなり同盟の要の役割を日本に求め、忠犬ポチ公・小泉政権にますます圧力をかけている。スペイン列車爆破テロをアルカーイダの犯行に見せかけるためにCIAが創作したニセ「声明」のなかで、「次は日本」とにおわせただけではない。「日本の新幹線の写真が出てきた」などという情報が流され、スペインの新幹線の線路に仕掛けた爆弾を「発見」するという自作自演さえもがなされている。「対テロ戦争」をともに担う以外に生き残りの道がないことを小泉政権に思い知らせるために。
 ブッシュ政権・CIAが日本で画策するであろう謀略テロを警戒せよ。それとともに、「テロ」をも口実として小泉政権がかけてくるであろう総攻撃に反撃せよ。有事関連七法をはじめとする反動諸法の制定、そして、それらや組織犯罪対策法を適用しての平和運動・左翼運動にたいする大弾圧をはねかえすために、反ネオ・ファシズムの広範な戦線をつくりだそう。
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4・25労学統一行動に決起せよ

米帝のイラク占領反対・日米軍事同盟強化粉砕の闘いの高揚をかちとれ!

 全国の学生諸君! とりわけ新入生諸君!
 新学年の開始にあたって、わが同盟は、心の底から訴える!
 「イラクの民主化」の旗を掲げて米英連合軍が強行したイラク軍事侵略・占領支配の開始から一年、イラク・イスラーム人民の不屈の反米・反占領闘争によって、米英のイラク軍事占領は完全に破産し、占領軍はいまや敗走寸前の状況に陥っている。
 こうした情勢のなかで、ブッシュ政権の「男妾(おかけ)」となっている日本の小泉政府は、外に向かっては、日本国憲法第九条を公然と踏みにじり「軍艦マーチ」を演奏しつつイラクに送り出した日本国軍を占領軍と一体化させ、「対テロ戦争」に参加させようとしている。そして内に向かっては、有事関連七法の制定やBMD(弾道ミサイル迎撃)システムの構築に狂奔し、日米軍事同盟を絶対的基礎に「戦争をやれる国家」への飛躍のために国家総動員体制を構築することを企んでいる。これらを土台として、小泉政府は、憲法改悪を強行する野望をいまやむき出しにしているのだ。
 すべての学生は、今こそアメリカ帝国主義の正義なきイラク戦争を弾劾し、イラク軍事占領支配に反対する闘いに起ちあがれ! 有事関連七法制定阻止、日米軍事同盟の強化反対、憲法改悪絶対阻止の闘いに、今こそ起ちあがれ!
 「連合」労働貴族や社民党・共産党の既成反対運動指導部の闘争歪曲と抑圧をはねのけて、革命的・戦闘的労働者たちは、労働戦線の深部からイラク反戦・反安保、改憲阻止の闘いをつくりだすために日々苦闘している。彼らは、既成ナショナルセンターの枠を突き破るかたちで反戦の共同行動を積みかさねつつ、反戦・反改憲の強大な戦線を築くために奮闘している。この労働者たちの闘いと連帯し、すべての学生は、革命的反戦闘争の最先頭にたち、ブッシュの忠犬と化している小泉日本型ネオ・ファシズム政権の打倒をめざしてたたかいぬこうではないか!
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都立学校教員への大量懲戒処分を粉砕せよ

石原=横山都当局による「日の丸・君が代」のネオ・ファシスト的強制攻撃を打ち砕け!

教育労働者委員会

 東京都知事・石原と都教育委員会は、三月三十一日に、今年の卒業式で「国歌斉唱」時に起立しなかったりピアノ伴奏を拒否したりした都立高校教員を対象にして、一七六名におよぶ懲戒処分(戒告)を強行した。さらに、退職後に働いてきた嘱託教員五人の契約更新を取り消し、今次退職者三人の再雇用合格を取り消した。また都教委は、今次卒業式に向けて都の「新実施指針」にそった職務命令を発することを拒否したり組合側に譲歩したりした校長や教頭にかえて都教委出身者を四月一日付で送り込んだ。
 ネオ・ファシスト石原=横山(教育長)当局は、かの悪名高き都教委通達(〇三年十月二十三日付)=「新実施指針」に反発し抵抗してきた教育労働者たちの組織的反撃を圧殺することを狙って、このような報復的大弾圧をかけてきたのだ。
 全国の教育労働者諸君! そしてすべての労働者・学生・市民の皆さん! 首都・東京で吹き荒れる「教育改革」「教育正常化」の名によるこの狂暴なネオ・ファシスト的攻撃にたいして、日教組本部や都高教本部の腰抜け的対応をのりこえ、労働組合の団結強化を基礎にしつつ、いっせいに反撃に立ちあがろうではないか!
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神戸小学生惨殺事件のA少年が仮退院(3・10)

母親は冤罪と信じていた!

改めて暴かれた神戸事件の謀略性


 三月十日の法務省の発表によれば、一九九七年に発生した神戸小学生惨殺事件の「犯人」とされ、関東医療少年院に送られていたA「少年」〔当時十四歳、現在二十一歳〕が、その日仮退院した。この事態をまえにして、マスコミは彼の母の「手記」を公表しつつ、「本当に更生したのか?」、「再犯の可能性がある、責任はだれがとるのか」などなどとキャンペーンを開始した。
 だが、このような悪らつな宣伝のために利用されたA「少年」の母親の「手記」こそは、犯人=A少年という予断にもとづいてのマスコミの悪意と偏見にみちた報道とはまったく逆に、彼が冤罪であることを証明するもの以外の何ものでもない。わが同盟が一貫して暴露してきた神戸事件の謀略性が、それによって今、再び三たび証明されたのだ。

母親は「前から胸につかえていた事」を聞いた

 「二〇〇二年五月二十三日(木)、仙台に面会に行ったとき、長男の様子を見て、とっさに判断し、前から胸につかえていたことを聞きました。長男の顔をじっと見て『冤罪という事は、ありえへんの? お母さんは直接あんたの口からはっきり聞かんと、納得できへんネ!』私は泣きながら聞きました……」(「朝日新聞」三月十日夕刊に掲載された母親の「手記」)。
 ここには、少年に一番近い存在であった母親その人が、事件発生(一九九七年五月)以来一貫して息子の無実を信じていたことがはっきりと示されているではないか。「A少年=犯人=怪物」などとする恐るべき社会的狂騒がどんなに渦巻こうとも、彼を犯人とは言いえない諸事実を知っているに違いない母親は、警察に強要された彼の「自白」をまったく信用してはいなかったのだ。
 それだけではない。母親のこの問いかけにたいして、「長男は、私の眼をじっと見て、涙を浮かべて、下を向きながら『ありえへん』と一言答え」(前同)たという。彼は自分がやった、やらない、という主体的表現をせずに、ただ「ありえへん」とあたかも他人ごとのような言葉を使って答えたのだ。しかも涙を浮かべながら。このことはいったい何を意味するのか。
 もしも彼がかの事件を実行したのであれば、「ありえへん」などというリアリティの片鱗もない表現をとるはずがない。「ありえへん」という他人ごとのような言葉こそは、権力が七年間にわたって自分が「犯人」だと思いこむように彼を洗脳してきたことの赤裸々な露呈なのだ。じっさいA「少年」自身は、今でも事件そのものについては「まるで夢まぼろしのようだ……」としか言えない現状にあるという(「毎日新聞」三月十日付夕刊)。
 マスコミが大宣伝し、少年および彼の家族を袋叩きにしてきたにもかかわらず、母親はいまだに冤罪を信じ、彼も自分が犯人だと思いこまされ洗脳されているだけであるということが、母親の「手記」をつうじていまや誰の目にも明らかとなったのである。

無理矢理わきたたせられた「贖罪(しょくざい)意識」

 したがってまた、法務省が仮退院の理由としてあげた「(A「少年」に)しょく罪意識が芽生えてきたこと」なるものの欺瞞性も明らかではないか。
 当時わずか十四歳のA少年を警察に連行した兵庫県警は、彼を犯人に仕立てあげるために、両親から切り離したった一人にして、狭い取調室でとり囲み責めたてたのであった。彼を両親から隔離したままで、親から見放された∴モ識を醸成し、絶望状態に追いこみ、無理矢理「自白」を引き出した。それ以後さらになんと三ヵ月近くにもわたって両親が彼に面会することを妨害しつづけ、その間に捜査官らは、彼を自分じしん本当に「犯人」であるかのように思いこませ、洗脳していったに違いないのだ。
 さらにA少年が医療少年院に送られて以降、権力の意を受けた少年院当局は、二十四時間テレビカメラで監視しているわずか四畳ほどの独房に、彼を一日中、何年にもわたり閉じこめた。そのようにして、「しょく罪意識」をもたないかぎり、つまりは自分が犯人であると思いこまないかぎりそこから出ることができないという状態に追いつめたのである。
 このように権力はA少年を犯人に仕立てあげるために、必死になって彼を洗脳してきたのであった。そして彼は昨年秋にも仮退院すると言われていた。ところが権力は以下のように宣伝しつつ、ズルズルとそれをひき延ばしてきた。「『彼を出すのはとても危険です。……革マル派によって彼が取り込まれてしまうのではないか、そしてそのための計画が練られていると見ている』(法務省関係者)」(『月刊実話ナックルズ』〇四年二月号)と。これこそは、彼の仮退院を機に、われわれによって神戸事件の謀略性がよりいっそう鮮明に暴きだされることへの危機感を吐露したものにほかならない。仮退院となり母親の「手記」が公表された今、その権力者どもの恐怖はまさに現実のものとなりつつあるのだ。

浮かびあがるわれわれの謀略暴露の真実性

 われわれは神戸事件の発生直後から、米CIAが仕組んだものであることを直観し、綿密な調査と的確な分析にもとづいてこの事件の疑惑を具体的につきだしながら、謀略性を満天下に暴きだしてきた。(註1)
 あらためて確認するまでもなく、まずもって決定的なことは、A少年を「犯人」とする物的証拠は何ひとつなかったということだ。逮捕直後の記者会見で兵庫県警が「凶器」として発表したナイフからも、マスコミが注視するなかで大々的におこなわれた向畑の池の捜索の結果、発見された「金ノコギリ」からも、また首を洗ったとされる自宅の風呂場などなどからも、被害者の血痕があったという証明は何ひとつなされていないのだ。
 A少年の「自白」として『文藝春秋』九八年三月号に公表された「検事調書」にしても、そのことごとくが検事の下手な作り話にもとづいて誘導した結果であることが歴然とするものであることを、われわれは具体的かつ実証的に暴きだしてきた。その後今日にいたるまで、われわれのこの暴露をくつがえす証拠はもちろん何ひとつ「発見」されていないではないか。
 さらに、A少年が書いたとされた二つの犯行声明ならびに「懲役13年」という文章こそは、逆にA少年が犯人ではありえないことを証明するものだった。現に犯行声明の筆跡がA少年の筆跡と一致しているとは、兵庫県警科学捜査研究所でさえ判断できなかった。またこれらの文章の内容は、「大学生でも書けない」(立花隆)ほどの極めて高度な論理性や思想性に貫かれたものであって、国語の成績が良くなかったと言われる十四歳のA少年に書くことができないことは明白なのだ。いやむしろ、この「懲役13年」の文章の出所がアメリカ映画『プレデター2』の一節であったり、元FBI特別捜査官ロバート・レスラー著の『FBI心理分析官』やロバート・D・ヘアの『診断名サイコパス』からの引用であることなどからしても、神戸事件の背後においてFBIやCIAと結びついているグループが暗躍していたことは明らかなのだ。(註2)

今こそ神戸事件の真相を白日のもとに!

 すべての労働者・学生・市民・知識人諸君!
 神戸事件を仕組んだ米CIAの圧力を受けた日本の国家権力者は、当時のマスコミによる神戸事件報道の狂騒のなかで、日米のウォー・マニュアル≠ナある「ニュー・ガイドライン」を策定し、ネオ・ファシズム支配体制を飛躍的に強化して、現在のブッシュ政権につき従っての日本国軍のイラク出兵という一大攻撃にいたる道をしっかりと掃き清めたのであった。
 しかもこの背後では同時に、アメリカ権力者による日本の暴力装置(自衛隊や警察機構)の再編がおしすすめられた。諜報体制が弱かった日本の警察機構を米CIAのコントロール下に組みこみ再編する策動の如実な現われこそ、地下鉄サリン謀略事件につづく神戸小学生惨殺の謀略事件にほかならなかった。
 まさにこのことは、わが同盟が事件以来一貫して暴露し、警鐘を乱打してきたことではなかったか。われわれは、日本のマスコミ、知識人ならびに一切の諸党派の腐りはてた対応を弾劾しのりこえて、神戸事件のCIAがらみの権力犯罪としての直接性とその深層にあるものを白日のもとに暴きだすために奮闘してきたのである。
 すべての諸君! 神戸事件の謀略性を隠蔽するためのあらゆる策動を許すことなく、A「少年」が仮退院となった今こそ、事件の真相と深層を暴きだす闘いを、さらに前へ前へと進めていこうではないか。

(註1)社会問題研究会編『神戸事件の謎 A少年は冤罪だ!』(あかね図書販売)参照
(註2)「懲役13年」に引用されたダンテの「神曲」の文章は、A少年には入手困難な、当時すでに絶版となっていた寿岳文章訳のそれであることをわが同盟はいち早く暴露した。ところが、A少年を「天才型」の「直観像素質者」などとでっちあげて、だからダンテの文章を記憶できたのだなどと強弁していた朝日新聞。この朝日新聞が今日、なんの自己批判もなく「寿岳文章訳と酷似していた」(三月十一日付「天声人語」)などと書いているとは、破廉恥にもほどがある。
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3・20世界一斉行動 沖縄・福岡でも労学が決起
 イラク侵略戦争開戦一周年を期して全世界でたたかわれた3・20イラク反戦世界一斉行動に、全学連・反戦青年委に結集する戦闘的労働者・学生は全国各地で決起した。共同行動の戦闘的高揚をかちとるために、日共中央官僚によるセクト主義的分断を弾劾し、「国連中心のイラク復興」を各国権力者に要請する既成平和運動の限界をのりこえるべきことを、起ちあがった労働者・市民に訴えつつ、奮闘した。(東京の闘いは本紙第一八一二号、札幌、大阪の闘いは第一八一三号で既報。)

沖縄 石平米軍司令部ゲート前でイラク占領を弾劾
 三月二十日に北中城(きたなかぐすく)村石平(いしんだ)にある米軍司令部ゲート前で「WORLD PEACE NOW沖縄県集会」(主催=沖縄平和運動センター、北部・中部・浦添地区労)が開催された。県学連の学生たちは、たたかう労働者たちと連帯して、集会の戦闘的高揚のために奮闘した。

米軍司令部ゲート前で労学が怒りの拳(3・20、北中城村)


福岡 共同行動の戦闘的実現めざし奮闘
 福岡における3・20イラク反戦の闘いは、革命的労働者や学生・市民たちの共同行動の要請・つきあげにもかかわらず、日共県委員会幹部や社民党系「平和フォーラム」幹部の策動によって、四つの集会に分断された。
 四つの集会に分断されたとはいえ、わが同盟はこれらそれぞれの集会において、3・2シーア派信徒大虐殺の謀略や3・11スペイン鉄道爆破謀略を暴露し、たたかうイスラム人民と連帯して、イラク反戦闘争の国際的高揚をきりひらくことを呼びかけてたたかいぬいた。そして同時に、福岡における闘いの分裂をうち破り、労働組合と市民団体の共同行動を創造するべきことを訴えてたたかったのである。この呼びかけこそが、3・20にたちあがった福岡の多くの労働者・学生・市民たちの魂をゆさぶったのである。

わが同盟のビラが労働者の手に(3・20、須崎公園)
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走狗の本性むきだしの「自衛官との連帯」論

残存ブクロ派版「イラク派兵反対」方針の犯罪性

 ヤンキー帝国主義のブッシュ政権は、全面的に破産したイラク占領軍政を立て直すために、血道をあげている。このブッシュ政権の要請に応えて小泉政権は、イラク軍政の片棒をかつぐために、ムスリム人民の反米・反占領闘争の燃えさかるイラクの地に、自衛隊三軍を出兵することに踏み切った。戦後史を画する一大攻撃を阻止するべく、わが革命的左翼の旗のもとにたたかう労働者・学生は、軍都・旭川における一二〇〇名でのデモ(二月十五日)をはじめとして、室蘭(二十日)、千歳(二十一日)において連続的に戦闘的デモンストレーションを敢行した。社・共や「連合」中央などの既成反対運動指導部が闘争放棄を決めこんだ状況のただなかにおいて、このわが革命的左翼の闘いは日本労働者階級のすすむべき道を燦然(さんぜん)としめしたのである。
 日本反対運動の低迷を突き破ったわれわれの闘いの彼岸において、漫画的にして犯罪的な立ち回りを演じたのが、国家権力の走狗たるブクロ=中核派である。この走狗集団の残党は、「イラク派兵阻止決戦に総決起する」などと称しながら、その数わずか五十そこそこで、北海道の大地を転げ回った。シミタケ(清水丈夫)亡きブクロ派の跡目をついだ中野洋一派は、上から下まで権力のスパイ分子の巣窟と化した組織の惨状をおし隠すために、活動家がたったの二人しかいない北海道に、本土からなけなしのルンプロ活動家を動員し、アリバイ闘争に狂奔したのだ。
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