「定昇廃止」「ベースダウン」への屈服を弾劾せよ！

「連合」春季生活闘争方針の反労働者性

　二〇〇三年十二月十七日の厚生労働省の発表によると、日本の労働組合の推定組織率はついに二〇％を下回り、一九・六％となった。雇用者数が前年比二五万人増加した（五三七三万人）にもかかわらず、労働組合員数は二六万九〇〇〇人も減少した（一〇五三万一〇〇〇人）。とりわけ大手単産組合のある一〇〇〇人以上の企業では、雇用者数が前年比二・五％増であったのに、組合組織率は遂に二・九％もの減少となった。また九十九人以下の企業の組合組織率は、相変らずわずか一・二％にすぎない。パートタイム労働者の組織率もわずか三・〇％に低迷している。
　「労働組合の求心力を高める」などと叫びつつも「連合」労働貴族どもは、企業のリストラクチャリングの名において資本家どもが強行する首切り（早期退職も含む）・出向・転籍・分社化・工場閉鎖（海外移転を含む）あるいは正規社員の大量削減と派遣・請負・パートタイムの非典型労働者への雇用形態の切りかえなどの諸攻撃を、「企業経営の改善と安定」の名においてことごとく容認してきた。このことのゆえに組合組織率の低迷という現実がうみだされたことは天下周知の事実である。にもかかわらず、「連合」労働貴族どもは、このおのれの指導上の犯罪をあくまでも不問に付して「すべての働く人たちから信頼される労働組合」「社会的影響力ある労働運動」などという欺瞞的で白々しいスローガンを、なおも弱々しく叫んでいる。
　日本経団連は、この衰弱する「連合」に追い討ちをかけるように、二〇〇三年十二月十六日に、早々と「二〇〇四年版経営労働政策委員会報告」を発表した。彼らは、昨年の「定昇凍結」から一挙にふみこんで「定昇の廃止・縮小」さらに「ベースダウン」を居丈高に唱えている。これにたいして「連合」指導部は、不況にあえぐ独占資本家どもを慮（おもんぱか）って、昨年にひきつづいて「統一要求・ベースアップ要求」を放棄した。このことをおしかくすために彼らは、「ミニマム運動課題」を前面におしだし、「賃金カーブの確保」を独占資本家どもに哀願しているにすぎない。いまや〇四春闘は、「連合」労働貴族どもの裏切り的指導によって、すでに大敗北を運命づけられようとしているのだ。
　資本家どもと協調・協力して＜リストラ・賃下げ反対＞の声を抑圧する労働貴族に抗して、わが革命的・戦闘的労働者たちは、「連合」指導部の反動性を職場深部から徹底的に暴きだしてたたかわなければならない。同時に、イラク派兵反対の反戦闘争を創造するのでなければならない。

以下、見出し

　　「今すぐのイラク派遣反対」の欺瞞性

A　「ミニマム」「最低」「維持」の乱舞

B　「底上げ」要求のまやかし

C　「雇用への特化」の朝令暮改