第1801号(2004年1月12日)の内容
<1〜3面>
日本国軍のイラク出動を阻止せよ
今こそ闘うムスリム人民と連帯し革命的反戦闘争のうねりを起こせ
中央学生組織委員会
<4〜5面>
現代の宗教=民族戦争に反対する闘いを
<6〜7面>
年頭の決意 〈2〉
北海道/九州/北陸
自治体/電通/交運/化学/社会事業
<8面>
全国にイラク出兵阻止の炎
空自出陣式≠ノ痛打 12・24−26 小牧
空自先遣隊派遣を弾劾 12・26 東京
陸自第2師団を包囲 12・14 旭川
全学連が各地で奮闘
12・9神戸/12・9鹿児島/12・13大阪
12・8愛知県民集会に戦闘的息吹 名古屋
「解放」最新号
米英連合軍のイラク占領支配反対! 今こそ闘うムスリム人民と連帯し革命的反戦闘争のうねりを起こせ 小泉政権は、昨年十二月二十六日に、「日米同盟と国際協調の両立」の名のもとに、航空自衛隊の先遣隊をクウェートとカタール両国に送りこんだ。ムスリム義勇兵やサダム軍残党の反米・反占領闘争の烽火に包まれベトナム戦争の末期と同様の敗北局面に追いこまれている米英連合軍を支援するために、この極反動政権は、一月下旬には空自部隊を、二月には陸自本隊を、海自の輸送艦とともに、イラクに出動させようと身構えている。 昨年十一月二十九日に、イラク現地において惹き起こされた日本人外交官二名の虐殺事件――これは、イラク占領軍政の破産にあえぐブッシュ政権が、実戦参加≠逡巡しつづけてきた小泉政権に、ハーケンクロイツ同盟の一員にふさわしい「貢献」を果たすという決断を迫るために、意図的に仕組んだ謀略にほかならない。ことここにいたって小泉政権は、ついに戦後初の戦地への日本国軍の出兵に踏みきったのである。海外での武力行使=戦争を遂行しうる「普通の国」への雄飛を一気になしとげるために、「戦争放棄」を謳っている現行憲法を改悪する土台をつくりだすことをたくらんで、である。 すべての労働者・学生諸君! われわれは、この日本国軍のイラク出動=米英連合軍のゲリラ掃討戦への参戦という、戦後史を画する一大反動攻撃を打ち砕く闘いを、今こそ決意も新たに創造するのでなければならない。 いま、菅・小沢の新生民主党とこれを支持している「連合」笹森指導部は、現状での自衛隊派遣には反対すると称しながらも、「新たな国連決議が採択されれば、自衛隊派遣をやるべきだ」などと公言し、自衛隊派遣の「環境」を整備するために立ちまわっている。日本共産党の不破=志位指導部は、「国連中心のイラク復興支援」という代案をかかげ、フランスやドイツの権力者の尻馬に乗っかりながら、「アメリカ追随は世界で孤立する」などと政府を非難しているにすぎない。われわれは、これら既成反対運動指導部の腐敗を満腔の怒りをこめて弾劾し、これをのりこえて、米英連合軍のイラク占領反対・日本国軍のイラク出動阻止の闘いを渾身の力をこめて推進しなければならない。労学両戦線においてイラク反戦・反安保の闘いの高揚をかちとり、もって小泉反動政権を打倒せよ! 以下、見出し 一、燃え盛るムスリムの闘いと米軍政の破綻 A戦後初の日本国軍の戦地出動 B敗北の危機突破を企むブッシュ帝国 C日本における反対運動の危機 二、イラク反戦・反安保・反小泉ネオファシズム政権の闘いを推進せよ! A民主党・「連合」指導部の改憲尻押しを許すな B「国連中心のイラク復興」をお願いする日共中央を弾劾せよ C1・18労学統一行動に決起せよ |
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A暴かれる「不正義の戦争」 サダム裁判――両刃の剣 「自由の前進」の虚構 B現代版十字軍とイスラームとの宗教=民族戦争 ヤンキー帝国主義の二重基準政策 燃え盛るイスラーム的叛乱 <二十一世紀のバルカン>としての中洋 C<脱イデオロギー時代>の悲劇 神なき時代における「神」の復活 現代史の転換 マルクス主義の創造的適用を (抜粋) たとえブッシュ政権がイラク侵略戦争をいま再び「正義の戦争」として聖化しようとも、これは不正義の戦争以外のなにものでもない。約三五〇年も前のウェストファリア条約において「先制攻撃は国際法違反である」と宣言されたにもかかわらず、ブッシュ政権は、イラクにたいする先制攻撃を、「テロの脅威の根絶」の名のもとに、この大義≠認めない国連などは「用済み」であると傲然と宣言しつつ強行したのだ。これこそ、世界最大のならず者国家≠ェ、「テロ」=「野蛮」からの「自由」=「文明」の防衛の名のもとに、アフガニスタン侵略戦争に引き続いて現代史に刻みこんだ犯罪にほかならない。 イラクの「民主化」を標榜した軍事占領支配の破綻が今日では歴然となっているにもかかわらず、「一超」軍国主義帝国の権力者ブッシュは、この破綻を糊塗するために、「自由の前進戦略」なるものを掲げている(〇三年11・6演説)。この戦略は、「テロ撲滅」の非対称戦争をばユニラテラリズムを理念とする世界制覇戦略の中軸に位置づけているものであり、アラブ・中洋イスラム圏諸国に「民主化」の輸出を強行することをその中心環にしている。「民主化」なるものの内実は、「反米」の政治的姿勢をとっている諸国(シーア派宗教国家イラン、アサド・ジュニアの軍事ボナパルチズム国家シリア)であれ、嫌米≠フ姿勢をとみに強めているサウジアラビアなどの王制諸国であれ、これらの諸国家の現存政権をば軍事侵攻ないしは各国内に育成したCIAヒモツキ分子をおしたててのクーデタをつうじて打倒し・親米政権を樹立する、というものであるといってよい。 こうした策略は、もちろん、ユダヤ人国家イスラエルの永久存立を保障するためであるとともに、中東産油国の石油資源をヤンキー帝国主義の独占的支配のもとにおくことを規定的動機としている。このようなものとしてこれは、新植民地主義政策の軍事的形態としての意味をもつ、といえる。(イラクの軍事占領支配の場合には、IIAをツイタテとした米英連合軍=CPAの直接的支配・統治であることからして、古典的帝国主義の時期の植民地主義と同一性をもつ、といってよい。) (中略) アラブ・イスラーム世界におけるムスリム人民の反米反占領・反シオニズムの闘いを「テロ」とみなすのは、「一超」軍国主義帝国の侵略戦争、新たな形態の宗教=民族戦争のイデオロギー的・階級的本質についての省察を欠如しているがゆえの錯誤であり、犯罪なのである。ムスリム人民の反米ゲリラ闘争やジハード自爆闘争は、たとえマルクス主義の観点からして誤った闘争形態であり・かつ宗教的自己疎外と結びついているとしても、「一超」帝国主義アメリカとその「友邦同盟」諸国の犯罪を告発するという意義をもっている。このようなものとして、ヤンキー帝国主義のイラク侵略戦争・軍事占領を――全世界を四周したデモ津波にもかかわらず――阻止しえなかった先進資本主義国における労働者階級・人民の闘いの弱さを照らしだしてもいるのである。 ヤンキー帝国主義のアラブ世界への侵略戦争の本質を剔りだし、かつイスラーム的叛逆の意義にふまえつつ・その限界をも明らかにするための武器は、マルクスのマルクス主義以外にはありえない。スターリン主義の必然的な自己崩壊は、「脱イデオロギー化」の風潮にもかかわらず、いやそれゆえにこそ、マルクスのマルクス主義の輝きを増しているのである。現代の宗教=民族戦争の悲劇を断ち切り暗黒の二十一世紀を根底から突き破る真の力=プロレタリア階級の国際的団結の創造をめざす営為を、マルクス主義の現代的適用をつうじて、おしすすめていくのでなければならない。わが反スターリン主義革命的左翼は、アメリカ「友邦同盟」軍のイラク軍事占領に反対し日本国軍のイラク出動を阻止する闘いを、ムスリム人民と連帯して断固として創造しつつ、そのただなかにおいて、この営為を着実におしすすめていくであろう。 〔二〇〇三年十二月末〕 |
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全国にイラク出兵阻止の炎 |
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空自出陣式≠ノ痛打 12・24−26 小牧 |
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全学連・反戦が空自出陣式≠ノ痛打(03年12月24日、小牧基地)。小牧基地前で「空自部隊のイラク派遣阻止!」を掲げて闘う。航空自衛隊のイラク派遣部隊の「編成完結式」が強行されようとしていた愛知県小牧基地のゲート前でたたかう全学連と名古屋地区反戦 | |
空自先遣隊派遣を弾劾 12・26 東京 |
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全学連が空自先遣隊の派遣を弾劾。防衛庁に怒りの拳 (03年12月26日) |
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陸自第2師団を包囲 12・14 旭川 |
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「陸自北部方面隊の出動を許すな!」労学2200名が旭川市街を席巻。闘う学生が奮闘 (03年12月14日) |
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全学連が各地で奮闘 12・13大阪 |
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十二月十三日正午、全学連関西共闘会議の学生たちは、大阪市北区の在大阪神戸アメリカ総領事館前に登場し、ただちに横断幕を広げ抗議のシュプレヒコールをあびせかけた (03年12月13日) |
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