第1791号(2003年10月27日)の内容

<1面>
国連安保理新決議をタテとした日本のイラク派兵を許すな!
国連依存主義の破産に喘ぐ社共翼下の既成反対運動をのりこえて闘おう


<4〜5面>
「帝国主義でない」独占資本主義の妄想

<2面>
ブッシュ来日阻止!
10・17羽田現地闘争に決起

改定対テロ特措法制定に反撃
 ―10・3‐10札幌、10・10帯広

<6面>
拡大するBSEの波紋
大阪府教委が360名を「問題教員」と烙印
Topics 改憲支持を叫ぶ「連合」会長

<7面>
「心のノート」は何を狙うか?
革マル派結成40周年政治集会に参加して
〈いま・ここ〉から出発するのだ!

<8面>
組織創造の原点をわがものに
◆『黒田寛一のレーベンと為事』に思う

<3面>
万華鏡2003――情勢の断層を読む
苛苦からの手紙
平成米騒動
とんだ埋蔵品
キンの涙
エンゲルスもビックリ

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号

















 
























    


国連安保理新決議をタテとした日本のイラク

派兵を許すな!


国連依存主義の破産に喘ぐ社共翼下の既成反対運動を

のりこえて闘おう


 十月十七日午後四時、羽田空港に到着したエアフォース・ワンから作り笑いを浮かべながらアメリカ大統領ブッシュが降り立った。この戦争狂い≠フヤンキー帝国主義最高権力者を、日本全学連の学生たちは、怒りをたぎらせ戦闘的なデモンストレーションで迎え撃った。たたかう学生たちは、「テロ警備」の名による空前の厳戒体制を断固として突き破り羽田現地闘争を敢然とうちぬいたのだ。〔記事二面
「イラク軍事占領反対! イラクへの自衛隊派遣阻止!」
――10月19日、たたかう労学はアメリカ大使館・首相官邸
に向けて抗議闘争に起ちあがった。

 連日連夜にわたるイラク人民の反米武装闘争・ゲリラ戦の炎に全身を包まれ、米英占領軍は、もはや火だるまになっている。このイラク軍政の破綻に苦しみ国際的孤立の憂き目にあえぐブッシュ政権を忠犬≠ノふさわしく全面的に支えるために、首相・小泉は、イラク派兵と五〇億ドルもの巨額の戦費負担を意志表明した。日米両権力者は、日米安保同盟をアメリカ友邦同盟=<nーケンクロイツ同盟の中軸として強化するという意志を傲然とむきだしにしたのだ。
 こうした米日両権力者の悪らつな策動を絶対に許さない! 全学連のたたかう学生たちは全力で奮闘した。日米首脳会談粉砕の闘いを放棄し総選挙に埋没している社共既成指導部を満腔の怒りをこめて弾劾し、<安保同盟のグローバルな強化反対>の旗を高々と掲げ、米英連合軍のイラク軍事占領支配に抗してたたかうイラク人民と固く連帯してたたかいぬいたのである。
 すべての労働者・学生諸君! この日米首脳会談をステップにして、小泉政権はブッシュ政権の要求に全的に応じてイラクへの自衛隊の本格的派遣と莫大な戦費拠出とをいよいよ実施しようとしている。われわれは、この策動を断じて許してはならない! すべての労働者・学生は、「国連中心のイラク復興支援」を空叫びしているにすぎない社共翼下の反対運動をのりこえてたたかおうではないか!

以下、小見出し
孤立無援のブッシュ政権に救け船≠だした小泉政権

国連新決議の茶番

イラク派兵強行と戦費拠出に突き進む小泉政権

〈反安保〉の旗高く革命的反戦闘争を推進せよ
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ブッシュ来日阻止!
10・17羽田現地闘争に決起

 10月17日、アメリカ大統領ブッシュの来日にたいして、全学連の学生は羽田現地闘争に唯一決起した。たたかう学生は、「対テロ警備」を口実とした厳戒態勢を突破し、羽田現地に「ブッシュ来日阻止! 日米首脳会談粉砕!」を掲げて反戦の火柱を赤々とうちあげたのだ。 




改定対テロ特措法制定に反撃

10月10日、「改定対テロ特措法制定阻止!」を掲げて、北海道地方共闘会議のたたかう学生たちは、自民党道連への抗議闘争に起ちあがった。
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「帝国主義でない」独占資本主義の妄想


レーニン「帝国主義論」の破壊に狂奔する背教者=不破


 今年六月に開催した日共第七回中央委員会において、議長・不破は党綱領の全面的な改定案を提案した。この改定案において日共中央官僚は、「資本主義の枠内での民主的改革」の路線にふさわしい綱領へと全面的に改変し完成させるために、現行綱領(九四年綱領)で謳っている「民主主義革命」の内実を「革命」とは無縁な「資本主義の枠内で可能な民主的改革」として明記した(本紙第一七八二号第四面の白嶺論文を参照)。
 修正資本主義をいっそう徹底化した路線を綱領上でも「理論」的に基礎づけるために、代々木官僚は綱領改定案において「アメリカ帝国主義」という文言や「(日本の)軍国主義、帝国主義の復活・強化」という規定をすっかり削除してしまった。まさしく「保守層との共同」の名のもとに日本支配階級・独占ブルジョアジーに資本主義体制擁護==ャAンチ革命>の党として認知してもらうために、「反帝国主義」「反独占資本主義」などという旗は金輪際掲げないと誓約したわけなのである。
 アメリカ帝国主義のブッシュ政権によるイラクの占領支配にたいしてイラク・中東のムスリム民衆が「反米」闘争に断固として決起しているこの時に、かつ日本帝国主義の小泉政権が日米安保同盟を絶対的基礎として「戦争のできる国家」への現実的飛躍をなしとげるためにイラク派兵に踏みだそうとしているこの時に、代々木官僚=不破・志位指導部は、臆面(おくめん)もなくこのような綱領改定案を提出したのだ。これこそ、日共官僚どもがわが日本の・そして全世界の労働者階級・勤労人民にたいする階級敵としての姿を公々然とさらけだしたものにほかならない。

以下、章見出し
T 「保守層」へのオベッカ

U 搾取も収奪も新植民地主義もない「独占資本主義」(?!)

V カウツキー式「超帝国主義」論への跪拝
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苛苦からの手紙


 恐怖打消・不可隠将校群

 またひとつブッシュの嘘が暴きだされた。
 先ごろ、イラク駐留米兵の名でアメリカ各地の新聞社に送られていた手紙が、上官の作文であったことが暴露されたのだ。「米軍の努力の跡は、街に明白だ。通りにゴミはほとんどなく、市場や店には人があふれ、学校は再開した」「私は自分たちの任務を誇りに思う」と書かれたこの手紙。イラク復興の成果≠おしだすためにでっちあげたものであることは見るからに明らか。
 士気があがらない米兵たちは、マスコミ記者に聞かれて「手紙を上官から見せられ、内容に同意すればサインするよう求められた」とあっさりと暴露した。サイン一つでごまかしきれると思っていた米軍高官の知恵の浅さがよーく分かる。
 アメリカがつくりあげたインターネット網を活用すれば、部屋にあるパソコンをちょちょいといじくるだけで前線の兵士の生の声を見ることもできる。出るわ出るわ、兵士たちの不満・反発・怒りの数々。「兵士に尋ねれば、彼らはもう帰りたいと言うだろうよ……おばあさんや子どもを家から追い出したりすることにはうんざりなんだ」「もう歓迎されてないと思うね。手を振るふりすらされなくなったよ。俺たちはただじろじろ見られるだけだ」「俺たちはむしろ、こういう決定をしている大将たちに怒っている。あの人たちは地上に降りてこないし、撃たれることもない、血だらけの死体や焼かれた死体、死んだ赤ちゃん、そういうもの全部見なくてもいいんだ」……(ホームページ「Traveling Soldier」より)。こういうことをちょこっと知っていれば、手紙がでっちあげだということはすぐ分かる。
 いやいやこんなの見るまでもない。手紙を送ったとされたある兵士の母親は次のように言ったそうだ。「二十歳の息子にこんな立派な文章が書けるはずがありません」と。
 そればかりではない。米軍高官は、同じ文面の手紙を差出人の名前だけ変えて別の新聞社に送りつけていたというのだから、これでバレないはずはない。これほどまでに杜撰になるのはそれだけブッシュ政権が焦りまくっているということ。
 フセイン軍のゲリラ攻撃やイラクのシーア派、スンナ派のデモをまのあたりにして、アメリカのイラク軍事占領は二進も三進もいかなくなっている。これまで勝利≠信じ込まされてきたアメリカの人民からも「大量破壊兵器はどうなったんだ」「イラク復興の経費をどうするつもりだ」「私の息子を返して」と、ブッシュ政権にたいする不満・反発が渦巻いている。いくらブッシュが地方を行脚して「イラクの民生は向上しつつある」と言ってみたところで、誰も信用しない。このようななかで困ったブッシュ政権が三歳児なみの浅知恵を精一杯使ってうちだしたのが、イラクにいるアメリカ兵からの手紙なるもの。あ〜、おそまつ。
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