第1784号(2003年9月8日)の内容

<1面>
最後的崩壊寸前のイラク軍政
小泉政権のイラク派兵阻止!
ムスリム人民と連帯し決起せよ


<4〜5面>
断末魔のブッシュ政権――21世紀世界の再編(下)
西アフリカ資源争奪戦の激化

<2面>
自治労74回大会 「21世紀宣言」(案)を否決
北大生が防衛庁・石破を追及!(8・8、札幌)
東海の労学がイラク反戦に決起
(7・20、名古屋)


<3面>
道警・稲葉問題の黒い幕引
「防災」「防犯」の名による今日版「隣組」の組織化

<6面>
「電子自治体」構築に突き進む沖縄の自治体当局
ダイエーの「パート1万人組織化」の実態
Topics 日本型「企業統治」の提言

<8面>
<変革の哲学>をわがものに
『黒田寛一初期セレクション』を読んで
◆『覺圓式アントロポロギー』の感想

<7面>
万華鏡2003――情勢の断層を読む
「水商売」
友は砂漠の砂の下……
「トロツキスト」ってナニ
UNAへの弔辞

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号





























 










    


最後的崩壊寸前のイラク軍政

小泉政権のイラク派兵阻止!

ムスリム人民と連帯し決起せよ


サダム軍の大逆襲とムスリムの自爆闘争への決起

反米・反占領・反シオニズムの闘いの爆発

単独行動主義の軌道修正に必死のブッシュ政権

戦争のできる国≠フ構築に狂奔する小泉政権

 すべての労働者・学生諸君!
 今こそわれわれは沈滞する日本の既成平和運動をのりこえ、イラク、パレスチナをはじめとするたたかうアラブ・イスラーム圏人民と連帯して日本の地から<米英のイラク占領支配反対! 日本のイラク派兵阻止!>の反戦闘争の一大奔流を創造しようではないか!
 かの在イラク国連事務所にたいする自爆闘争をまえにして日共は、「アメリカは治安・民政維持の義務を果たしていない」とブッシュ政権を非難している。イラクを占領支配している米軍にたいして「治安・民政維持」をお願いするとは!? たとえ彼らが口先では「アメリカの新たな植民地主義」などと言ってはいても米帝の植民地支配に反対することも民族解放闘争を支援する気も、さらさらないことは明白なのだ。日共官僚は「米英軍を速やかに撤退させイラク国民の政権をつくる」ことを代案として掲げてはいる。だが、いったいどのように? 現に米英軍がイラクを占領支配し人民を虐殺しつづけているもとで、日本の地で反戦闘争を大衆的に組織化しイラク人民の闘いと連帯することを抜きにして、いかにしてそれが可能だというのか? 実際には、イラク人民の生命を賭した米軍の占領支配に抗する闘いを敵視し、来る総選挙に備えて自党の「イラク復興策」を宣伝することに明け暮れているのが日共官僚どもなのだ。
 すべての労働者・学生諸君!日共官僚の腐敗した対応を弾劾し、今こそ反戦闘争を職場・学園で総力をもっておしすすめようではないか!
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断末魔のブッシュ政権

――21世紀世界の再編 <下>

目次
T ラムズフェルドの大誤算
・サダムの逆襲
・拙速′R事作戦と拙劣な「戦
 後処理」策
・ムスリム魂の逆なで
U 「一超」帝国主義の孤立
・先制攻撃戦略の挫折
・第二国連づくりとハーケンクロ
 イツ同盟の強化   (第一七八三号)

V EU・NATOの再編
・東欧の「属国」化
・「EU独自軍」結成とユーロ・
 ブロックの強化
W <三極>角逐への転回
・「一超」支配への対抗
・第三次世界大戦の危機の醸成

              (本 号)
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北大生が防衛庁長官石破を追及!

8・8札幌タウンミーティング反対闘争
コンベンションセンター前で大情宣
前略
 彼は、「僕は自衛隊のイラク派遣には絶対反対です」と凛として発言をはじめた。「石破長官に質問したい。ブッシュが嘘をついて始めたアメリカの戦争の尻拭いになぜ自衛隊が派遣されなければならないのか。アメリカはイラクで何万人も殺戮し、劣化ウラン弾を五〇〇トンも使った。アメリカはイスラムの人たちの大変な怒りをかっている。このアメリカになんで日本は加担し自衛隊をイラクへ派遣するのか」と。
 この「質問」に慌てふためいた石破はなんと、司会に手でちょっと待ってくれと合図を送り、司会は石破の次の順番であった谷垣に発言を振ったのであった。そして考える時間をもらった石破がようやく発言をおこなった。「あなたは日本が参戦すると言うが、あくまでも憲法に則った人道支援なので参戦ではない」と。
中略
 たたかう北大生はさらに追い討ちをかけた。「長官の言っていることはまったく答えになっていない」これにたいして石破はもはや沈黙で応えることしかできない。「イラク派兵は憲法違反だ!」という追及に追いつめられた主催者は、「質問者」であるたたかう北大生までをも退場させた。
以下略


イラク派兵阻止! 労学が決起

日共の国連依存主義の腐敗暴き奮闘――7・20名古屋
全学連・反戦青年委が戦闘的デモで名古屋市街を席巻(7月20日)
 七月二十日、名古屋地区反戦労働者委員会と全学連東海地方共闘会議のたたかう労働者・学生は、「イラク軍政参加法制定阻止! 米英のイラク軍事占領反対!」を掲げて、労学統一行動に勇躍決起した。 
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現代の妖怪

「トロツキスト」ってナニ?

 うーん、ちょっと頭が痛いなあ。
 ラモン・メルカデルの野郎がふりおろしたピッケルの傷跡がまだズキンズキンする。眠りについてからもう六十年以上が経つというのに、突然呼び出しがかかった。いったいなんだろう。
 えっ、「いま世界中でトロツキストへの関心が沸騰している」だって。ついに来たか、第四インターナショナルの飛躍的大前進と世界社会主義合衆国の時代が!「違う」って?
 ナニナニ、「二十一世紀のアメリカで国際主義のためにトロツキストはたたかっている。ただ彼らは現在、トロツキストではなく、ネオコンと呼ばれることを選んでいる」だって? なんのこっちゃ、それは? え、あのアーヴィング・クリストルのセガレのビルが、バカ息子ブッシュの「イラク・中東民主化」計画の提言者で、ネオコンの巣窟=PNAC(新しいアメリカの世紀プロジェクト)の理事長だ?
 「ネオコンの『中東民主化』論は、トロツキーの世界社会主義永続革命論の今日版で、さしずめ世界民主主義永続革命論だ」、と?
 バカも休み休み言え。なんで俺様がヤンキー帝国主義の戦争屋どもの理論的基礎づけなんかをせにゃならんのだ!
 だいたい、あのアーヴィングという野郎は、一九三〇年代に「ソ連=官僚的集産主義(奴隷制)」説を唱えたシャハトマンやバーナムと一緒に、わが第四インターのアメリカ支部から集団脱党し、反ソ=反共主義に転落していった正真正銘の転向者だぞ! なんでそんな転向者の、いやそのまたセガレの言動にまで、俺が責任をとらにゃあならんのだ!
 えっ?「それはそうでも、ネオコン連中のあのズンドウ・スタイルの民主主義の輸出§_や実体論の欠如した方針主義は、トロツキストの発想とよく似ている」だ、と。誰だ、そんな俺がいちばん気にしていることを、無神経にズケズケ言うやつは? そういう批判は、俺の革命論を歪曲して単純化した修正トロツキストにだけあてはまるのだ。……ともかく、そんなタワ言を聞かせるために、わざわざ呼び出しをかけたのか。失敬千万、バカにするな!
 えっ。「それだけではない、こういうのもあります」、と。「オサマ・ビンラーディンは、ナショナルなレベルのことがらを気にかけずに、国家の領域を超えた包括的かつ永続的な革命を呼びかけている。だからオサマは、イスラーム政治運動におけるトロツキーだ」、と。まだ、このほうがマシだな。でも、ちょっと違うぞ。これは、「各国革命を無視した国際主義者トロツキー」というスターリン神話に無批判的に依拠したうえでのアナロジーだな。まあ、ムスリムの人たちにも頑張って欲しいけどね。「別個に進んで一緒に撃つ」の精神でやりたいものだ。……
 まあ、いいか。とんだ勘違いだったけれども、これだけ騒がれるのは、やっぱり今日でもなお変わらずトロツキズムは妖怪だ≠ニいうことの証左だな。えっ、「それはナルシズムだ」って?「自称トロツキストたちがみんな体制内化して消滅寸前だから、こんなへんてこりんなアナロジーばかり出てくるのだ」って。うーむ、やっぱりそうか。……まあ、あんな連中はもとからトロツキストだなんて認めたくはなかったのさ。俺もマルクスのように「私はトロツキストではない」という遺言でも残しておけばよかったな。……
 でもね。日本には、俺の精神をちゃんと継承したうえで不十分な点は歯に衣を着せずにつきだしてくれる立派なトロツキストがいるはずだ。少々ズケズケ言いすぎるけれども。自分では絶対にトロツキストとは自称しないああいうトロツキストこそが、信用するに値するのさ。こんど呼び出すときには、そういう真のトロツキストの闘いについても聞かせてくれよな。じゃあそのときまで、さらば!
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末期症状

♪ここはお国を何百里 友は砂漠の砂の下……
 
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