第1781号(2003年8月11日)の内容

<1面>
〈ブッシュの戦争〉阻止! の声轟く
8・3東京 国際反戦中央集会かちとる
労学市民一三五〇が闘いの決意


<4面>
「RMA軍の戦争」の実相
イラク侵略戦争の犯罪性


<5面>
住基ネットの本格的運用・ICカード配布を阻止せよ
反戦集会へのメッセージ 第1回
 キャンパス反戦ネットワーク(CAN)
 バークレー ストップ・ザ・ウォー連合

<2面〜3面>
全学連第73回大会かちとる(7・22―24)
イラク特措法阻止に全国で決起
大阪(7・25―26、19) 札幌(7・24―25) 金沢(7・26)
那覇(7・25、11) 鹿児島(7・25) 帯広(7・8)

日共・緒方の「イラク報告」に怒り

<6面>
リポート労働戦線
管理強化に教育労働者が反撃(沖縄)
連日の超勤・夜間労働―郵政
日共系活動家が保険金殺人

<8面>
◆「経済学と哲学の結び目」を読んで
◆「生死の場所」を読んで
うた 生き地獄

<7面>
万華鏡2003――情勢の断層を読む
市場空前のバカ
「ビシン」薄命
懲りないMen Women
深謀遠慮
溶解から崩壊へ

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
















































 


    


〈ブッシュの戦争〉阻止!の声轟く
8・3東京
国際反戦中央集会かちとる

労学市民一三五〇が闘いの決意

 わが同盟と全学連および反戦青年委員会は、八月三日、東京をはじめ全国七ヵ所で第四十一回国際反戦集会を開催した。イラクを占領支配しつづけている米英連合軍にたいして、旧サダム親衛隊の兵士やバース党党員をはじめとしたイラク人民は、「反米・反占領」のゲリラ闘争を断固としてくりひろげている。五月一日のブッシュの「戦闘終結宣言」は、完全に反古と化した。この戦場=イラクに自衛隊を派遣する意志をむき出しにしているのが小泉政権にほかならない。
 東京・なかのZEROに結集した一三五〇名の首都圏の労働者・学生・市民は、国際反戦闘争の高揚をきりひらく決意も新たに、中央集会を成功裏にかちとったのである。
1350名を結集し国際反戦中央集会を圧倒的に実現
(8月3日、東京・なかのZERO)

以下、見出し
「米英のイラク占領・日本の派兵を粉砕せよ」基調報告

米・英・露・ポリネシア……
  海外から連帯メッセージ

「職場・学園から反戦の火柱を!」
  ――労学両戦線から決意表明
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「RMA軍の戦争」の実相
――イラク侵略戦争の犯罪性

 圧倒的な戦力でイラク軍を蹴ちらしバグダッドを占領した米英軍は、いま、イラク人民の果敢なゲリラ攻撃にみまわれキリキリ舞いさせられている。江畑謙介などのアメリカ権力者の提灯持ちどもは、「RMA(軍事における革命)の真価が発揮された」戦いだと、この侵略戦争をもてはやしているけれども、現地イラクにおいて米英軍兵士は、なすすべを無くし厭戦気分を蔓延させている。米英軍によって家を焼かれ肉親を殺されたイラク・イスラム人民は怒りを爆発させ、連続的に「反占領・反米」のゲリラ攻撃を敢行している。いまや自称「RMA軍」たる米軍は、イラクにおいて第三のベトナム戦争≠フ泥沼にはまりつつある。
 「軍事革命(RMA)によって戦争の戦い方を根本から変えうるので、その利点を利用すべきだ」(ロバート・ケーガン『ネオコンの論理』)とアメリカ軍の圧倒的な軍事力を盲信していたネオコン一派。彼らは、思いもかけない「組織的なゲリラ戦」に直面し、頭をかかえこんでいる。米軍の強さ≠ヨの信奉はいまや音をたてて崩壊しつつある。アメリカ権力者の、精密誘導爆弾はピンポイントで軍事目標だけを破壊し市民を巻き込まない人道的な兵器≠セなどという宣伝がまったくの欺瞞でしかないことは、イラク人民が怒りをもって暴きだしている。RMAの名のもとに開発されてきた米軍の精密誘導爆弾こそ、殺戮の「効率化」をめざす最悪の殺人兵器にほかならない。われわれは、「RMAの真価が発揮された」などと言われているイラク侵略戦争の実相を怒りをこめて暴きださなければならない。

以下、章見だし

米英軍の電撃戦勝利≠ニサダムの後退戦術

ハイテク兵器による殺戮(さつりく)の「効率化」

露わになった「RMA軍」の脆弱性
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住基ネットの本格的運用・ICカード配布を阻止せよ
国民総監視・総管理システムの構築を許すな

 政府・総務省は、八月二十五日に「住民基本台帳ネットワークの本格実施(第二次運用)」をあくまでも強行しようとしている。ICチップ付きの「住民基本台帳カード」の希望者への配布、および「全国どの自治体窓口でも住民票の写しを交付する」サービスの開始――これをもって、総務省は、一年前から準備し構築してきた住基ネットの本格的運用を開始しようとしている。
 有事法制定をなしとげ、今また戦地イラクへの地上軍派遣を可能にするイラク軍政参加法を掌中にした小泉ネオ・ファシズム政権。この政権は、根本的には労働者人民を戦争に総動員する(国家総動員体制の構築)と同時に、これに抵抗する反戦・非戦・厭戦の諸勢力を根絶やしにするために、住基台帳記載の住民情報(その異動)の一元的掌握をつうじて一億三〇〇〇万の国民一人ひとりを管理するシステムを構築することに狂奔しているのである。

脱自治体にたいする切り崩し工作

住基ネット「本格実施」とは何か?

一億総監視=総管理システムの構築の策動

ネオ・ファシズム的治安弾圧体制の強化を許すな
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全学連第73回大会をかちとる 7・22―24東京
 全学連のたたかう学生たちは、七月二十二日から二十四日の三日間にわたって、首都・東京において全学連第七十三回定期全国大会を開催した。


福岡県警と自衛隊が合同で「治安出動」訓練
 九共闘が阻止闘争に決起 7・15福岡
七月十五日、福岡県警と陸上自衛隊第四師団は「治安出動」共同図上訓練を強行した。「ロケット砲などで武装した工作員の侵入」にたいして、これを「発見・鎮圧」するために自衛隊が出動するこのような事態を想定した「治安出動」訓練を阻止するために、全学連九州地方共闘会議の学生たちは闘いにたちあがった。福岡県警本部前で抗議行動(七月十五日) 



イラク特措法制定阻止! 全国で決起
 「イラク軍政参加法の制定を断じて許してなるものか!」――全国のたたかう労働者と学生は、七月二十二日から二十六日未明までの五日間の国会前の激闘〔本紙第一七八〇号既報〕と固く結んで、各地において闘いに決起した。
 菅・民主党の国会終盤における「徹底抗戦」のパフォーマンスが政治的焦点になり、この民主党にすり寄りすがりつくほどまでに、社・共両党は腰くだけと無気力ぶりを露わにした。
 この既成反対運動の決定的な危機のもとで、これを根底から覆すために、革命的・戦闘的な労働者・学生は、多くの良心的労・学をも組織しつつ、イラク特措法制定阻止の闘いを果敢にくりひろげた。このわが革命的左翼の獅子奮迅の闘いによって、今秋のイラク派兵阻止闘争の大爆発をかちとる橋頭堡を築いたのである。
自民党大阪府連に連日抗議

 闘う学生の奮闘に共感拡がる 7・25―26

労学が札幌で怒りのデモ

 闘う北大生が自民党道連を弾劾 7・24―25

那覇市街で「派兵反対」の雄叫び 7・25

 琉大学生会・沖国大学生自治会のたたかう学生たちは、七月二十五日、那覇市の自民党沖縄県支部連合会にたいする抗議行動に起ちあがった。

闘う鹿大生が断固抗議 7・25

 七月二十五日、鹿児島大学のたたかう学生たちは、自民党鹿児島県連への抗議闘争に決起した。

国際通りに反戦の声轟く
 7・11沖縄平和運動センター集会

那覇の県民ひろばで気勢をあげる労学

米総領事館に占領弾劾の拳 7・19大阪

 小泉政権によるイラク軍政参加法の制定を阻止するために、大阪経済大・奈良女子大・神戸大のたたかう学生たちは、十九日午後、自民党大阪府支部連合会とアメリカ総領事館にたいする抗議行動に決起した。

民主党の発言に怒りの渦
 
イラク新法反対 7・8十勝集会
 帯畜大生が労働者と連帯固く

 七月八日、帯広市中央公園において、平和運動フォーラム十勝ブロック協議会・「連合」十勝・民主党十勝・社民党十勝の四団体共催で、「自衛隊を戦場に送るな! イラク新法を廃案に! テロ特措法延長反対! 7・8十勝集会」が開催された。たたかう帯広畜産大学の学生は断固として決起し、参加した労働者と共にたたかった。 
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うた 生き地獄 イラク侵略戦争に思ふ

バグダッド 悪魔の業火に 焼かれけり
 血のりと死臭 ああ生き地獄

死にゆく子 抱えし母の かひな垂れ
 真暗き砂漠に 骸(むくろ)おびただし

灼熱の MOABの光 襲ひきて
 むくろとなりき イラクの民は

義憤燃え 決然とたて ジハードに
 タカ派の心胆 寒からしめよ

われ立たむ プロインターかけ 決然と
 帝国の闇 打ち倒すべし

全46首
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市場空前のバカ
画期的将来予測方法

 さてお立ち会い。ここのところ情勢の読みがハズレっぱなしのペンタゴン(米国防総省)が、画期的な挽回策を発表した。なんでも、将来おこりうる戦争、テロ攻撃、暗殺などの出来事を予測するために市場原理を使うんだってさ。「ウソー」、じゃねェーよ。ホラ、ちゃんと書いてあるんだから、アメリカ国防総省二〇〇四会計年度予算書。ここにれっきとして記されている国家事業だよ。その名も「将来予測市場プロジェクト」、まずは読んでおくんなまし。
 「本計画は、将来の出来事を予測し、突然の攻撃に不意をつかれることを回避するために、市場をベースとした技術を用いる試みである。およそ戦略上の決定というものは、情報を幅広く集約し様々の分野の専門家の意見をひとつにまとめることをつうじて将来予測を立てることに依存する。こうした情報を集めたり専門家どうしを討論させ意見集約したりする手間を、市場によっておきかえることができる。
 テロが起こると思う者は、その予測にたとえば一j出す、起こらないと思う者も同様に一j出す。こうして形成される価格の高低が、その予測の信頼度を示す。市場は、よい予測をうみだす刺激となり淘汰の場となるであろう。わが国の安全保障を左右する出来事をすばやく予測することが、市場の迅速な反応によって可能になるのである。」
 オイ、そこの御仁! 何を目をシロクロさせてるんだい。簡単なことだよ。要するにギャンブル。たとえば、「アメリカを狙った大規模テロが年内に再び起こる」という予測をめぐって賭けをやる。起こると思う者はイエスに一〇〇jを賭け、起こらないと思う者はノーに、まあ期待もこめて二〇〇j賭ける。もし実際に攻撃があったならば、起こる予測に一〇〇j賭けた奴が儲けて、そいつは万々歳っていう仕組みよ。
 カネがからめばみな真剣に分析するだろうし、「よい予測」への投資が増える、つまり「悪い予測」が「淘汰」される、と考えたってわけさね。これを称して、「市場には予測能力がある」んだってさ。バッカじゃなかろか。
 ペンタゴンは、「政策分析市場」と名づけたウェブサイトの開設費用として八〇〇万j(約九億六〇〇〇万円)を二〇〇四年度予算書に計上。賭けの対象として、「イスラエルにたいする生物兵器による攻撃が来年起こるか否か」とか「ヨルダン国王は年内に暗殺されるか否か」とかという項目をもあげていた。八月一日から投資家を募り、十月一日から取引ならぬギャンブルを開始する予定だったという。
 こんな計画を本気で有効だと信じるペンタゴン・トップのラムズフェルドとウォルフォヴィッツは、本当のキ・チ・ガ・イ! でも、奴らがこんな妄想にとりつかれるのは、CIAの情報収集能力もあてにならないし、ペンタゴンの情勢分析と予測がはずれっぱなしで、ノイローゼになっているせいかもネ。この際、自分たちのアタマで分析するよりも「市場原理」にまかせようってワケさね。それにしても、霊能者のお告げならぬ市場のお告げを聞いて「わが国の安全保障を左右する出来事」の予測をたてるなんぞというのは、市場物神崇拝の病膏肓。
 こんなキチガイにはついていけねぇと思ったアメリカの議員たちが、「人の死を投機の対象にするのは不謹慎だ」っていうような上品な理由をつけて非難を浴びせたものだから、結局この計画は実施直前に中止(七月二十九日)。
 ただし、計画中止を発表したペンタゴンは次のように言ったとさ。
 「この計画には難点があった。この仕組みを使って政府がテロを抑止したとしたら、投機そのものが成り立たなくなる。」
 こいつら「市場の予測能力」なるものを本気で信じているってことよ。ほんと、バカは死んでも治らねェ。
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