第1775号(2003年6月30日)の内容
<1面>
7・6国会包囲闘争に総決起せよ!
<4面>
イラク軍政参加法案――その反動性
<2面〜3面>
◆ポーランドのイラク派兵を許すな
有事法制定を弾劾! イラク新法阻止に起つ
労学が怒りのデモ(6・15首都/6・15大阪)
関西新入生歓迎集会(5・24)
6・8沖縄/6・5〜6・12北海道/5・23〜31福岡・熊本
5・27鹿大生デモ
<5面>
「かみ」への信仰を心棒とする
日本ナショナリズムの鼓吹
<6面>
Topics 小泉「三位一体改革」の反動性
リポート労働戦線
沖縄県の「退職手当」削減策動
人民を愚弄する『国民生活白書』
◆3・16政治集会に参加して
<8面>
感想
『レーベンと為事』
うた
『平和と革命』
『内ゲバにみる警備公安警察の犯罪』
『アントロポロギー』
<7面>
万華鏡2003――情勢の断層を読む
カウボーイ式ファシズム
「TIA」の恐怖
馬鹿の妄想
星条旗の影
危機あおり
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
7・6国会包囲闘争に総決起せよ! イラク軍政参加法の制定阻止! 米日帝による対北朝鮮制裁を許すな! 日米安保同盟の強化反対! 六月十七日に、小泉政府・与党は、「イラク復興支援特別措置法案」という名のイラク軍政参加法案をなんとしても今通常国会で成立させるために、会期を四十日間、七月二十八日まで延長した。しかも小泉政権は、法案成立を待たずに、PKO法を適用して七月上旬にもC130輸送機をヨルダンに派遣し、イラク特措法成立後に「任務を切り替えるかたちで」イラクへと乗りこませると宣言し、その準備に着手している。 五月一日に、アメリカ大統領ブッシュが「戦闘終結宣言」を発したにもかかわらず、それ以降、イラク全土で百件もの戦闘が起きている。米英占領軍にたいしてイラク人民が抗議デモやゲリラ戦闘という形態で果敢な抵抗闘争を展開している。これにたいして米軍は、「治安維持」の名のもとに銃弾とミサイルで圧殺してまわっている。六月二十一日には、シリア国境地帯において、フセイン親子が乗っているとみなした車列にミサイル攻撃をしかけた。 このアメリカ帝国主義のイラク占領支配を支えるためにこそ、小泉政権は、「二○○○ブーツ」というブッシュ政権の安保同盟にもとづく要求に応えて、一○○○人の陸上自衛隊部隊をイラクに派遣する決意を固め、なんとしても貫徹しようと策しているのだ。同時にこの政権は、日米首脳会談において「対話と圧力」をシンボルとする対北朝鮮強硬策をとることを意志一致したことにもとづいて、北朝鮮貨物船などの日本入港にたいして臨検・入港拒否などの現実的な制裁を強行しはじめている。ブッシュ政権からイラク戦戦勝国≠ノ数えあげられる栄誉≠ノあずかった小泉政権は、いまやアメリカ帝国主義と命運を共にすることを誓い、「テロとの戦い」の一翼を担うものとして、対北朝鮮強硬策を展開しているのだ。 まさにいま、有事法=侵略戦争法制定につづいて、イラク軍政参加法が、既成反対運動指導部の腐敗のゆえに、やすやすと制定されかねない危機にある。われわれは、腐敗を極める社・共両党指導部翼下の既成反対運動をのりこえて、イラク軍政参加法の制定を阻止し米日両帝国主義の対北朝鮮強硬策=戦争準備に反対する反戦闘争の高揚を切り拓くのでなければならない。すべてのたたかう労働者・学生諸君は、7・6国会包囲闘争に勇躍決起せよ! 以下、章見出し 戦闘継続下のイラクへの陸上自衛隊派遣 「戦勝国」同盟の強化に突進するアメリカ帝国主義 米・日による対北朝鮮強硬策の展開 国連幻想≠ノ耽る既成反対運動をのりこえ反戦・反安保の戦列を強化せよ |
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有事法制定を弾劾! イラク新法阻止に起つ | |
「イラク新法制定阻止!」渋谷駅前を進撃する全学連と反戦青年委員会 (6月15日) |
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労学の部隊が大阪市街を席巻 (6月15日) |
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大横断幕を先頭に労学が戦闘的デモ (6月8日、那覇) |
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昼休み学内集会をかちとる (5月27日、鹿児島大) |
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「かみ」への信仰を心棒とする日本ナショナリズムの鼓吹 宗教教育の推進を宣言した「中教審答申」 米・英軍がイラク攻撃を開始した三月二十日、中央教育審議会は、宗教教育を復活させることを盛りこんだ答申を発表した。 中教審のネオ・ファシストどもは、昨年の「中間報告」において、「公共的個人」像を宣揚し国家の使命を「主体的」に担う「日本人」の育成をうたったのであるが、宗教教育の導入についてはなお結論を曖昧にしていた。だが今次の答申においてこれを導入する方向を公然とうちだした。日本国家権力者どもの意をうけた中教審は、「思想・信条の自由」「信教の自由」のブルジョア的理念にもとづいて国公立学校における宗教教育を禁止してきた戦後民主主義教育を、最後的に葬りさる意を剥き出しにしたのだ。 以下、見だし 1 「神への信仰」の強制 2 「日本教」の提唱 3 多神教の復興 |
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馬鹿の妄想
地獄の底までついていく〜 地獄の果てまでアメリカについていく〜≠ニばかりに、ブッシュの忠犬・小泉は、いまイラク軍政参加法の制定に突進している。さすがこれには日本の支配階級の内部からも不満が出ている。右翼の街宣車が、「日本防衛の神聖な任務をもつ自衛隊が、どうして他人(アメリカ)の戦争を支援しなければならないのか」なんて街頭でがなっているほど。 そんなニッポン支配階級内部の反米・嫌米気運をかき消そうと一部の対米盲従右翼がわめいている。「現在の世界を比喩的にあらわすなら、ソ連解体によって、四百年前の日本と同じ状況に……アメリカ幕府」の時代になった。「日本が『アメリカ幕府』を揺るがすとしても、それは二、三百年先の話」。したがって「〔アメリカのイラク攻撃が〕善か悪かではなく、日本の国益を考えて、アメリカの味方をするべき」。 これ、ファナティック右翼・渡部昇一の弁(『Voice』五月号)。対米盲従分子どもの主張の最大公約数ってところ。アメリカに反抗したらお家とり潰(つぶ)しョ。うまく立ち回れば、親藩大名には無理でも譜代大名ぐらいには取り立ててもらえるワ。だから、アメリカの言いなりでいいのョ……、これが連中の言っていることのスベテ。 さすがにこれだけじゃあカッコウ悪いと思ったのか、連中、実に奇妙なことを言っている。 「日本とアメリカが真の同盟関係を結びたいなら、その前に東京裁判の問題を解決しておく必要がある。……『あの裁判はよくなかった』と大統領がコメントするだけでもいい」(同前)。へぇー! アメリカ大統領が「東京裁判は間違ってた」と言うかもしれないと妄想してんだ。ばっかじゃなかろか! てめえの旦那の精神的素性ぐらい勉強しろってんだ。なにしろワシントンにあるアメリカ海兵隊の記念碑には、フィリピン1900、硫黄島1945、イラク1991、ボスニア1999、と刻んであるのだそうだ。「アメリカは世界で一つの神の国」と確信しているブッシュ政権は、「日本とドイツをファシズムから解放し民主化したのがわが国」と確信≠オている。「東京裁判史観」は偶然ではない。ユニラテラリズムを国家理念とするブッシュ政権が東京裁判を否定するかもなんて妄想するってのは、超のつく大馬鹿ってこと。 これに輪をかけた大馬鹿をもう一例。「ブッシュは核武装をしてくれ、対等になってくれと日本に呼びかけている」(元フーバー研究所上級研究員・片岡鉄哉)。 四月に米副大統領チェイニーが、中国政府を揺さぶるために言ったことに飛びついてるのだけど、チェイニーの意図をまるっきり読み違えている。北朝鮮が核兵器を持ったならば日本も核兵器を持つことになる、したがって北朝鮮の核開発ストップは中国の安全にとっても不可欠だ……=Aチェイニーはこう言っただけ。それなのに、日本の対米盲従右翼にとっては、この一言がアメリカの対日政策の大転換に見えるってわけだ。 そもそも、去年の二月にブッシュが明治神宮に行ったこと、これが日本の右翼どもを大いに感激させた。ブッシュにとってみりゃ明治神宮参拝なんてものはどこかの先住民族の珍奇な伝統行事を見物するのと同じこと。なんせ、やつはキリスト教原理主義者、アメリカ原理主義者の今ヒトラーよ。 その昔、アーリア人至上主義者のヒトラーは、心の底では日本人なんて黄色いサル≠セと軽蔑していたそうな。ところが当時の日本人の多くは、ヒトラーが日本を対等な同盟国として扱ってくれたと思いこんで感謝感激。ヒトラーを世界の偉大な指導者≠ニ賛美していた。歴史はくりかえす。ブッシュが日本にやさしくしてくれる≠ネんて思いこんで、ブッシュに尽くして尽くして、地獄の底までついて行こうっていう大馬鹿者ども。てめえらだけで地獄に堕ちりゃいいんだ。日本人民が道連れにされるのは絶対にゴメンだぜ。 |
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