第1770号(2003年5月26日)の内容

<1面>
翼賛国会下の有事立法を阻止せよ
ネオ保守民主党の大犯罪を弾劾し社共の総屈服を許さず闘おう


<4面>
党的危機の泥沼にのたうつ日共官僚

<5面>
有事法制定の旗振り役 民主党を弾劾せよ!

<2面>
有事法案採決阻止連続闘争(5・14―15)
国立大学法人法制定を阻止せよ
「白装束」騒動/海の底の怪
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

<3面>
各地でメーデーが戦闘的に高揚
 
5・1大阪
/4・26―5・1福岡/
 5・1石川/5・1沖縄
国賠裁判に最後的勝利(名古屋)

<6面>
労働諸法制の改悪を阻止しよう
「全労連」幹部が日共中央に反逆
Topics 全逓本部の「労組改革」案

<7面>
学習ノート Y面的アプローチについて(下)
全逓第118中委で本部批判が続出
◆3・16政治集会に参加して

<8面>
映評 ボウリング・フォー・コロンバイン
『内ゲバにみる警備公安警察の犯罪』を読んで

万華鏡は休載し週間日誌は2面に掲載します
「解放」最新号






































 
















    


翼賛国会下の有事立法を阻止せよ

ネオ保守民主党の大犯罪を弾劾し社共の総屈服を許さず闘おう

 われわれは煮えたぎる憤怒をこめて弾劾しなければならない。労働者・学生の反対の声を踏みにじって、五月十五日の衆院本会議において、「基本的人権の擁護」などという一片のお飾りをつけた「修正」有事三法案が、与党三党・民主党・自由党の賛成のもとに粛々と可決された。すぐさま首相・小泉は、満面に笑みを浮かべてこう言い放った。「有事問題で与野党の第一党が合意を見ることは、日本の政治史にとっても画期的だ」と。事実、憲法第九条をも公然と踏み破る有事法=侵略戦争法の採決において、衆院議員の九割が賛成したことじたいが「画歴史的」なことにちがいない。まさに、これこそ、政・財・官・学界・マスコミ・労働界の「鉄の六角錐」に支えられた今日版「大政翼賛会」の反人民的暴挙にほかならない。
 いま、対イラク侵略戦争の「勝利」に傲り高ぶるブッシュ政権は、「自由への献身」を名分に「独裁者」を打倒する「レジーム・チェンジ」(体制転換)のためと称して、アラブ・中洋諸国への侵略=戦争拡大を画策している。この策動に呼応して国連よりも日米安保の重視≠フ姿勢を鮮明におしだしているのが小泉政権なのである。彼らは、対イラク戦争の「戦勝国」の一員として「ならず者・テロリスト」と烙印した「自由の敵」を撲滅する戦争を遂行するという国家意志をうち固め、これにもとづいてなにがなんでも武力攻撃法の制定をなしとげようとしている。そのために、今ふたたび「北朝鮮の脅威」を煽りたててやまない。
 すべての労働者・学生諸君! 日本帝国主義権力者は、日米安保同盟の強化を基礎に、いままさに「戦争のできる国」への飛躍を宣言しようとしている。このときに、タカ派の正体をむきだしにした民主党とともに「より完全な有事法」を唱え「改憲ぐせをつけろ」と叫びたててきた「連合」労働貴族どもは、有事法制定を翼賛するにちがいない。社民党ならびに共産党は、有事法案採決においては「反対」する姿勢をとりはした。不破=志位の日共中央は、「有事法は、自衛隊の海外での武力行使に道を開くものであり、アメリカの無法な戦争に日本が参戦する道を開く法律」などと非難している(5・3憲法集会での志位発言)。ところが、有事法制定の口実として政府権力者がもちだしている「北朝鮮の脅威」論にたいしては、「原因の大きな部分は北朝鮮にある」などと金正日指導部に非難のほこ先を向け、「反北朝鮮」の民族排外主義キャンペーンに唱和している。この党は、「祖国防衛」のナショナリズムに染まりきっているのである。
 われわれは、既成指導部の戦争翼賛と民族排外主義への屈服を許さず、有事法の参院採決=制定、イラク新法制定を全力をあげて阻止するのでなければならない。個人情報不保護法や共謀罪立法化、国立大学法人化などの反動立法を粉砕しよう。国家主義にもとづく教育基本法の改定、憲法改悪を阻止しよう。
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下部・中堅党員の反発と不信の増幅
党的危機の泥沼にのたうつ日共=不破・志位指導部

T 国連依存主義の全面的破綻

 小泉に「イラク査察再開」への賛同をお願い

 四月二十三日の与野党「党首討論」の冒頭において、日共委員長・志位和夫は言った。
 「米英軍が圧倒的な軍事力でフセイン政権を崩壊させたもとで、国際社会が、イラクの復興支援にどのような立場でのぞむのかが問われています。」
 なんだ、これは!「米英軍」の「圧倒的な軍事力」による「フセイン政権の崩壊」がなんと淡々と、なんの感慨もなく述べられていることか! トマホークをはじめとする二万数千発もの「精密誘導兵器」をブチ込み、MOAB、デイジーカッター、バンカーバスター、クラスター爆弾、劣化ウラン弾などなどの悪魔の爆弾〔これこそ「大量破壊兵器」だ!〕をイラク人民の頭上に雨アラレとあびせ大虐殺を強行した米英侵略軍。この侵略者どもへの、一片の怒りも弾劾の意志もそこにはありはしない。たとえ志位が「無法な戦争の追認はおこなわない」と語ったとしても、これは免罪符にさえならない。
(以下、略)

以下、見出し
 破産の隠蔽に狂奔する官僚どもの自己保身

U路線的破産の弥縫に狂奔する代々木官僚を弾劾せよ

 わが同盟の闘いに規定された党中央への造反

 「保守層との共同」願望破産の帰結

 今こそ代々木中央を吹き飛ばす闘いを!
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有事法制定の旗振り役 民主党を弾劾せよ!

 五月十五日に小泉政権は、有事関連三法案を、九割の議員の賛成をもって衆議院を通過させた。対イラク戦争の戦勝国≠ノ名を連ねたことを跳躍台にし「北朝鮮の脅威」を最大の追い風として煽りたて、小泉政権は歴代自民党政権が成し遂げられなかった悲願≠ノ、ついに王手をかけたのだ。その最大の功労者こそは、政府・与党との修正協議にもとづいて全党をあげて一人の造反≠烽ネく賛成にまわった、菅直人の民主党にほかならない。
 政府・支配階級がしつらえた修正協議≠フ土俵に嬉々として応じ、対案のいくつかが政府・与党案に取り入れられたことをもって、菅の民主党は有事法案の賛成にまわった。そうすることによって彼らは、今日版の大政翼賛会の完成に手を貸し、日本帝国主義の「戦争のできる国」への飛躍に全面協力した。かつて一九九九年の周辺事態法の制定や二〇〇一年のテロ対策特別措置法の制定に「反対」し、米英軍のイラク侵略戦争にたいしても一応は「反対」を表明してきた民主党。彼らはこの決定的局面において、ついに日本型ネオ・ファシズム支配体制の最大の安全弁としての姿をむきだしにしたのだ。
 すべての労働者・学生諸君! 民主党のこの犯罪的対応を徹底的に弾劾せよ! 自民党タカ派と寸分たがわぬ「安保=防衛政策」を披瀝し、反戦闘争をたたかう労働者階級に牙をむいたこの戦争翼賛政党に、今こそプロレタリアートの弾劾の嵐を浴びせよ!

以下、見出し
侵略戦争法制定の先兵と化した民主党

「国民保護」を対置して戦争政策を補完

戦争翼賛勢力への転落

寄合所帯のもとで若手タカ派が台頭

安保=防衛政策の右旋回
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有事法案採決阻止連続闘争(5・14―15)
 小泉政権は、五月十四日に衆院特別委員会で、さらに翌十五日には衆院本会議で有事関連法案の採決を強行した。首都圏のたたかう学生たちは、陸・海・空・港湾労組二〇団体や「全労連」傘下の、そして平和フォーラム系労組のたたかう組合員と固く連帯して、有事法の衆院採決強行を阻止する連続闘争に断固として決起した。
 「有事法の衆院採決強行阻止!」――十五日午前十一時、雨天の永田町・国会周辺にたたかう学生たちの戦闘的なシュプレヒコールが轟く 
 前日の十四日には、政府・与党が有事関連法案の衆院特別委員会での採決を強行した。これにたいして、首都圏のたたかう学生たちは、国会前に結集した五○○名の労働者とともに、採決を阻止する闘いに断固として決起した。闘う学生が怒濤のシュプレヒコール


国立大学法人法制定を阻止せよ
政府・与党は五月十六日、全国の学生・教職員の反対の意志を踏みにじり、国立大学法人法案をはじめとする関連六法案を、衆院文部科学委員会で採決を強行し可決した。国立大学法人法案の衆院委員会における採決強行に反対してたたかう学生たち
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メーデーが戦闘的に高揚
わが同盟は全国各地のメーデー集会会場において、結集した労働者への熱烈なアピールを発した。「連合」労働貴族や日共系ダラ幹の闘争抑圧に抗して闘う革命的・戦闘的労働者と固く連帯しつつ、メーデーの戦闘的高揚のために奮闘した。
写真は「連合大阪」メーデー会場入り口
(五月一日、大阪城公園)
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「白装束」騒動
「後の祭り」にならないために

異様なのは報道の方
 有事法=武力攻撃法が前日に衆院の特別委員会で採決され、衆院本会議の採決が予定されていた五月十五日に、新聞各紙やテレビニュースのトップを占めたのは、なんと、あの「白装束集団」だった。有事法ではなかった。大マスコミは、有事法がその日に衆院で採決されようとしていることを、ごくごく小さくしか報道しなかった。日本の、いや世界の労働者・人民の未来にとって深刻な意味をもつ有事法が衆院を通過させられようとしている時なのに、大マスコミは「白装束集団」報道に国民の目を釘付けにした。「白装束集団」の風体は異様だが、マスコミの報道の方がもっと異様なのではなかろうか。
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