第1765号(2003年4月21日)の内容

<1面>
米英のイラク軍事占領を許すな
 日本革命的共産主義者同盟・革マル派

<4〜5面>
米帝のイラク侵略・軍事占領を許すな
    中央学生組織委員会

◆詩 イラクの友よ! メソポタミアの大地よ!

<2〜3面>
全国でイラク反戦のうねり
米大使館に弾劾の嵐(4・10 首都)
WORLD PEACE NOW 渋谷(4・5)
「反戦WALK」に共感の渦(3・25―27 大阪)
米軍司令部に抗議(3・30 沖縄)
道共闘が連続闘争(3・20―21 札幌)
米領事館に憤激の拳(3・20 福岡)
米軍実弾演習阻止に決起(2・21 沖縄)

焦点 「フセイン像引き倒し」の大茶番

<6面>
全逓本部の「男女共同参画推進計画」の反動性
労働諸法制の大改悪―その狙い <下>
Topics 病弱老人は寿命を短く!

<8面>
『黒田寛一のレーベンと為事』―私の感想
うた イラク軍事侵略の開始に思ふ
   アピールに応えて
学習ノート 〈軍事的新植民地主義〉について 〈下〉

<7面>
万華鏡2003――情勢の断層を読む
これもカウボーイ流
とんだエープリルフール
不らちな拉致未遂
デモはデモでも

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号

 




















































    

米英のイラク軍事占領を許すな
二〇〇三年四月十四日 日本革命的共産主義者同盟・革マル派

不屈に闘うイラク人民と連帯し国際反戦闘争の嵐を巻き起こせ

(1)

 米英の侵略軍は、ついにイラクの首都バグダッドを軍事占領した。このならず者どもは、イラク全土をわが物顔で闊歩(かっぽ)し「ゲリラ掃討」と称する皆殺し戦争をいままさに強行しつづけている。
 われわれは断じて許さない! 数万人にのぼるイラク人民を血の海に沈めた米英の殺戮者どもが、そのあげくの果てに「民主イラク」の旗を振りかざして軍事占領することを! この軍事占領には一片の正当性もない。口を開けば「イラクの大量破壊兵器」を云々(うんぬん)してきたウォーモンガー(戦争屋)どもよ。それは、いったいどこにあったのか?! 大量破壊兵器を保有し使用したのはオマエたちではないか!
 占領軍の悪逆無道なジェノサイド(大量殺人)攻撃に不退転の決意をもって立ち向っているイラク人民よ! 諸君が烈火のごとくたぎらせている反米アラブ民族主義の怒りをもって侵略者どもを叩きだせ! 崩壊したフセイン政権の屍をふみこえ断固として前進せよ!
 われわれは諸君と心を一にして<アメリカ帝国主義のイラク軍事占領粉砕!>の闘いをおしすすめる決意である。
 米英をはじめとする全世界の諸国人民に呼びかける! この「大義なき侵略戦争」の罪業は、ウォーモンガーどもにたいする全世界労働者・人民の怒りの鉄槌であがなわれなければならない! 戦争屋政府を打倒せよ!

(2)

 米軍によって首に鎖をかけられ引き倒されたサダム・フセインの銅像、歓声をあげそれを足蹴にする「群衆」の姿――これが「イラク解放」だと?! おう、まさにB級ハリウッド映画のごとし!
 この麗(うるわ)しき光景≠フ一切合切が、実は米軍・CIAが描いたシナリオにもとづくヤラセ≠ナしかない。百数十名そこそこの「群衆」の大半は実は欧米の報道陣。「民衆の狂喜乱舞」なるものは、実は、金と食糧の餌で釣られ動員された五十数名のエキストラ≠フ演技だった。――こうした舞台裏がマスコミをつうじて暴露されているではないか。
 この「イラク解放」などというくさい<hラマの一部始終が全世界に配信された。「戦果」は宣伝するが「戦禍」は報道しないことで知られる、FOXテレビ、CNN、NBCというアメリカのマスコミが洪水のごとく垂れ流したのだ。いや、その舞台をしつらえるためにこそ、ヤンキー権力者どもは、米軍の非道な殺戮行為を報道したアル・ジャジーラやロイターを標的として意図的な「誤爆」をしかけ、ジャーナリストたちを殺害したのだ。なんと、あからさまな口封じ!

(3)

 ブッシュとブレアは狂喜して叫んだ。「歴史的瞬間だ! 独裁者は倒され自由と平和と民主主義が始まった」と。思いあがった侵略者どもよ! イラク・中洋人民の逆巻く怒りを思い知るがよい。
 見よ! 怨嗟(えんさ)に満ちたイラク人民の眼を! ハイテク兵器によって頭蓋をえぐられ肉塊に変わり果てた肉親の亡骸(なきがら)にひざまずくイラクの民、その瞳の奥には深い悲しみと復讐心の炎が揺らめいている! 見よ! 捕虜となったイラク兵士のまなざしを! 米兵に針金で後ろ手に縛りあげられ地べたに頭を押しつけられた彼らの胸には、憎っくきウォーモンガーどもにたいするけっして消すことのできない熱き闘志が渦巻いている。
 エジプト大統領ムバラクは言った。「この戦争はもう百人のウサマ・ビンラディンを生みだす」と。まさにそのとおり! アラブ・イスラーム同胞にしかけられた蛮行を眼前にして、こみあげる義憤に駆られたアラブの義勇兵が続々と決起した。虐殺者シャロンに敢然と立ち向っているパレスチナのムスリム戦士に鼓舞されて、イラクの青年が、少年が、子を身籠(みご)もった母親までもが、占領軍にたいする決死のジハード自爆闘争を次々と敢行している。「バグダッド制圧」におごり高ぶった侵略者どもは、イラク・アラブ人民の軍事占領粉砕の闘いに見舞われ立ち往生するにちがいない。

(4)

 「米英がイラクを統治するのではない。イラク人によるイラク統治だ」と? 笑止千万!「暫定行政機構」などと称するポスト・フセインの受け皿づくりさえままならないありさまではないか。CIAひも付きの亡命者「イラク国民会議」議長のチャラビをブッシュ政権がかつぎあげようとも、公金横領の常習犯という過去をもつ、このド汚い男をイラク人民が受け入れるはずがない。同じくブッシュ政権がかつぎあげようとしたシーア派僧侶のホイも、反米の怒りに燃えるシーア派の人民に打ちたおされた。「暫定行政機構」を衝立(ついたて)としてイラクの軍事支配を貫徹しようとするブッシュ政権のたくらみは、すでに頓挫(とんざ)が約束されている。
 侵略軍の司令官フランクスと、イスラエル・シオニストと結託したガーナー元中将。この連中を頭としてブッシュ政権は、文字通りむきだしのイラク軍事占領支配を強行しようとしている。まさに、<ヤンキー帝国の、ヤンキー帝国による、ヤンキー帝国のためのイラク占領!>こう言わずしてなんというべきか。

(5)

 われわれは警鐘を乱打しなければならない!「フセイン政権打倒」の戦果≠ノ味をしめたラムズフェルド、チェイニー、ウォルフォウィッツ。――彼らネオコン(新保守主義者)一派が牛耳るブッシュ政権は、早くも次なる標的をシリアに定め武力攻撃の機会を虎視眈々(こしたんたん)と狙っている。アラブ・ムスリム人民の反米闘争の高揚に震撼させられているブッシュ政権は、それゆえにこそシリアを「テロ・グループに関係している」と烙印して軍事侵略の触手を伸ばそうとしている。ヤンキー帝国のユニラテラリズム(一国優先主義)にもとづく傲岸(ごうがん)きわまりないイラク軍事占領とアラブ・中洋全域への侵略・戦争放火を絶対に許すな!

(6)

 われわれは全世界の人民に訴える! アメリカ帝国主義の軍事占領下で侵略軍の極悪非道なジェノサイド攻撃と勇敢にたたかいつづけているイラク人民を絶対に見殺しにするな! 戦争狂ブッシュ政権は、全世界にこだまする「イラク攻撃反対」の労働者・学生・市民の声を真っ向からふみにじりイラク人民を虐殺しつづけているのだ。いまこのときこそ、世紀の犯罪者<uッシュに、全世界人民の怒りの痛打を浴びせよ!
 われわれは次のような事態も見逃すわけにはいかない。
 開戦前までは「イラク攻撃反対」を唱えてきたドイツ・フランス両国権力者は、戦局が米英軍勝利≠ノ傾くや否や「フセイン独裁体制の崩壊を喜んでいる」などと恥ずかしげもなく公言している。あれほど、「査察継続、武力行使反対」を声高に主張していたにもかかわらず……。
 「国連によるイラク復興」の美名に隠れて戦利品=i油田の権益)の分け前にあずかろうと画策しているのが独・仏権力者であり、ロシア権力者なのだ。まさに、屍肉に群がるハイエナのごとく利権の分捕りあいに狂奔する独・仏・露の権力者を弾劾せよ!
 われわれは、米英の労働者・人民に呼びかける。開戦にいたるや否や「イラク攻撃反対」を取り下げ「戦争支持」をうちだしたAFL―CIO(アメリカ労働総同盟・産別会議)のスウィーニー指導部を弾劾し、「イラク軍事占領粉砕!ブッシュ政権打倒!」の闘いに決起せよ! ブレア政権与党・労働党指導部に追随して侵略戦争を容認するTUC(全英労評)指導部を弾劾し、ブレア政権を打倒せよ!

(7)

 日本の労働者・学生・市民に訴える!
 ネオ・ファシスト小泉政権は、ブレアに勝るとも劣らないブッシュの忠犬≠ヤりを発揮して、「戦争支持」を唱えてきた。この政権は、戦争協力のご褒美(ほうび)≠ニして、アメリカ主導の「イラク復興支援事業」に参画させてもらい、自衛隊を派遣しようとたくらんでいる。しかも、イラク戦争のどさくさにまぎれて有事関連法を今国会中に制定することを急いでいる。「北朝鮮の脅威」を声高に叫びたてながら。まさに火事場泥棒!
 われわれは、独・仏・露権力者どもが叫ぶ「国連によるイラク復興」、これに唱和する日共・不破=志位指導部の犯罪性を暴きだし<米英のイラク軍事占領弾劾! 有事法制定阻止!>の闘いをおしすすめようではないか。不屈の闘志を燃やし反米闘争に決起しているイラク人民と連帯してたたかおう! イスラミック・インター―ナショナリズムにもとづいてたたかうアラブ・イスラーム圏人民と連帯してたたかおうではないか!
 今こそ国際反戦闘争の炎を高だかと噴きあげ、侵略者どもの暴虐を粉砕しよう!





有事法制定を断固阻止せよ

「イラク復興支援」の名による自衛隊派遣反対!

(略)
ウォーモンガー=ブッシュ政権に怒りを叩きつける
闘う学生(4月12日、米大使館前)
小泉政権は、この四月中に有事関連三法案を衆院通過させることをめざして、全力疾走を開始している。「イラク復興」をめぐる利権分どり競争につんのめっている彼らは、ブッシュ政権の要請に応じてイラクへの自衛隊派遣をたくらみ、そのために「イラク復興支援法案」の国会提出の機をもいま虎視眈々とねらいすましている。
(中略)
 すべての労働者・学生諸君! 不屈の闘志を燃やし反撃を開始しているイラク人民と固く連帯して、アメリカ帝国主義のイラク軍事占領反対の闘いをこの日本の地において断固として創造しよう。<有事法制定阻止! 個人情報保護法制定阻止! 「復興支援」の名による自衛隊のイラク派遣反対!>の闘いを全力で推進しようではないか。

以下、小見出し

有事法の四月衆院採決に突進する小泉政権

軍事強国化の先兵へとからめとられる既成指導部を弾劾して闘おう
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米帝のイラク侵略・軍事占領を許すな
「復興支援」の名による自衛隊のイラク派遣・有事法制定を阻止せよ!

4・27労学統一行動に総決起せよ!
中央学生組織委員会


 メソポタミア文明の発祥の地であり、イスラームの古都バグダッドを擁するイラクを、いま米英両帝国主義の侵略軍が徹底的に破壊し軍靴で蹂躙(じゅうりん)しつくしている。バグダッドを戦火でなめつくし占領した米兵どもがうちふるう星条旗は、侵略者に果敢に戦いを挑み無念にも虐殺されたイラク人民の返り血で赤く染まっている。
 これのどこが「イラク解放」だ! なにが「イラク民主化」だ! ヤンキー権力者どもの、この世紀の蛮行を、この非道を、全世界の労働者・学生は、燃えたぎる怒りで弾劾せよ!
 バンカーバスター・劣化ウラン弾・クラスター爆弾・精密誘導弾など、じつに一万発以上もの大量殺戮兵器を無差別に徹底的に叩き込み、フセインの軍隊とバース党組織をせん滅し、イラク人民を虫けらのごとく殺戮したブッシュ。あれほどイラクの「大量破壊兵器の開発・保有」を騒ぎたててきたにもかかわらず、彼は、何一つとしてその「証拠」を米軍自身があげられないことなど気にもとめていない。あまつさえ、ゴロツキのネオ・コン一派は、「シリアがフセインの大量破壊兵器を隠匿したかもしれない」などとほざいているほどではないか。なんたる破廉恥!
 「中東における動乱こそがメシア(キリスト)の復活を早める」と心から信じてやまぬ狂信者ブッシュ。この輩は、アラブにおける<反米>の雄を自任していたフセイン政権を倒したいま、シリアやイランそしてリビアなどの<反米>のアラブ・中洋諸国権力者にたいして「テロ支援国家」などと烙印しつつ、凶暴な牙を剥きだしにしている。不屈にたたかうパレスチナ人民へのジェノサイドをほしいままにするシオニスト・シャロンとの結託を強化しながら。
 イラク・中東の新たな軍事的支配を企むネオヒトラー・ブッシュの軍事的暴走を絶対に許すな! アメリカ帝国主義のイラク軍事占領・支配をうち破るために反米闘争の炎を赤あかと燃やしているイラク・中洋人民と連帯して、いざ国際反戦闘争に断固として起ちあがれ!
 戦争狂いのブッシュのイラク侵略戦争にたいして絶大なる賛辞を送り、惜しみない協力と援助を誓ったのが小泉だ。この小泉を首班とするネオ・ファシスト政権はいま、「戦後復興」の名において、イラクを軍事占領する米英侵略軍の「後方支援活動」を自衛隊に担わせることを企んでいる。さらに彼らは、「イラクはテロ支援国家・北朝鮮の末路だ」と挑戦的にも叫びたて、ミニ・ブッシュ気取りで北朝鮮にたいして恫喝をくりかえしている。まさに侵略戦争を遂行する国家へと日本を飛躍させるというドス黒い野望をたぎらせて。「イラク復興支援法」という名のイラク参戦新法を、有事法をなんとしても制定しようと全体重をかけてきているのは、そのためなのだ。
 すべての諸君! わが日本の労働者・学生にとって、まさにいまが決戦の時である。イラク反戦闘争で創造した階級的力をいかんなく発揮せよ! 社共既成指導部による闘いの国連依存主義的歪曲をのりこえ、米英両帝国主義によるイラク侵略・占領支配と日本の参戦・有事法制定を絶対に阻止するためにたたかおうではないか! 吹き荒れる反北朝鮮の民族排外主義の嵐に抗して、いざたたかおう! イラク参戦・有事法制定に突進する小泉政権を打倒せよ! すべての労働者・学生は、4・27労学統一行動に決意もかたく起ちあがれ!

以下、見出し
Aイラクを蹂りんする現代の十字軍
 侵略者の凱歌
 イラク軍事支配=ネオ植民地化を企むブッシュ政権
 新十字軍の侵略に抗して闘うイラク・中洋人民
 「戦後復興」をめぐる米―仏・独・露の角逐

B自衛隊のイラク派遣・有事法制定に突進する小泉政権

Cイラク人民と連帯し侵略者どもの暴虐を打ち砕け!
 日共の国連依存主義的歪曲をのりこえて闘おう!
 民族排外主義を打ち破り反戦闘争の炎を燃やせ!
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「市民」ヅラして
デモはデモでも走狗のデモは…


〔抜すい〕
 で、お笑いぐさといえば、「前進」第二〇九六号にちょっこりのっかっている、マオこと小野正春の「イラク現地レポート」とかいう作文などは、もう極めつき。読むほうが恥ずかしくなる駄文だな。ブクロ派きっての肉体派・マオがイラクに行っていったい何をレポートするのかいな、と見てみれば、「付近は黒こげになっていました」「三人が横向きになって死んでいました」というような小学生の絵日記以下の表現力。なんらの緊張感もなく、ましてやアメリカ帝国主義への怒りなどみじんもない。マオのショボけた眼に入ってきた諸現象がじつに淡々とかつ客体的につづられているのみ。感性的な表現は、ただ一ヵ所「胸がはりさけるようです」だって。
 せっかくイラクに行ったんだから、「ムスリム人民との連帯」のために、自爆覚悟でイラク入りしたとでも言うかと思えば、あら、なんと、バグダッド陥落より前にサッさと逃げ出して帰国したとさ。もちろん成田空港を使ってね! そういえば、最近のブクロ派のシュプレヒコールでは、「ムスリム人民との連帯」なんてまったく言わないな。どうせ口先だけのことなんだから、そんなことはいまさら言うまでもないか。
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全国でイラク反戦のうねり

「反戦WALK」に共感の渦(3・25―27 大阪)
「侵略反対!」の声がとどろく(3月27日、関西の「反戦WALK」、大阪市北区)

米軍司令部に抗議(3・30 沖縄)
「ブッシュと小泉を打倒するぞ」(3月30日、キャンプ・フォスター第一ゲート前で沖縄県学連が奮闘)

米軍実弾演習阻止に決起(2・21 沖縄)
「レンジ10」での射撃演習再開に抗議する沖縄の労学(2月21日、基地ゲート前)

米領事館に憤激の拳(3・20 福岡)
全学連九共闘が「イラク侵略弾劾」の横断幕を高く掲げ断固抗議(3月20日、福岡米総領事館)

県フォーラム「緊急行動」を闘う九州学生ネットワーク(3月20日)

道共闘が連続闘争(3・20―21 札幌)
道共闘の学生が市民団体と連帯して奮闘(3月21日、札幌米総領事館前)
道共闘が米総領事館に抗議のシュプレヒコール(3月20日)
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