第1763号(2003年4月7日)の内容

<1面>
侵略者・米英に怒りの鉄槌を
決死の反米闘争に決起したイラク人民と連帯して闘おう


<4〜5面>
反スタ運動の飛躍のために
――3・16革共同政治集会 決意表明

 朝倉文夫/川中建三/森 茂/米井繁

<2面>
イラク人民皆殺し戦争を許すな
 全国各地で一斉に決起

・首都に反戦の炎(3・23)
・沖縄の労学が連続決起(3・15、3・8〜9)
・札幌で抗議行動(3・8)
焦点 ブッシュの真っ赤な大ウソ

<3面>
・関西労学が怒りのデモ(3・21)
・関共闘が連続闘争(3・18〜20)
イスラム諸国で反米の怒り爆発
「国立大法人法案」国会上程に抗議(2・24)
「連合大阪」集会に檄(3・7)

<6面>
化学春闘・反戦の高揚を!
Topics 中高年の2倍に迫る若者の失業率

<7面>
出版春闘を戦闘的に闘おう
「連合愛知」集会で労働貴族にヤジ(3・2)

<8面>
万華鏡2003――情勢の断層を読む
「解放軍」の大誤算
「最前線報告」
新しい「死の商人」
Foil The Base!
疎開ビジネス

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号

 





















































    

侵略者・米英に怒りの鉄槌を
決死の反米闘争に決起したイラク人民と連帯して闘おう


 メソポタミアの大地を覆う真っ黒い戦雲のもとでイラクの民衆はいま、闇夜をつんざく閃光と爆音の恐怖に耐えに耐えぬき、<反米>の憤怒に体をうち震わせている。ついに、彼らイラクの兵士・人民は、米英侵略軍にたいするゲリラ闘争に勇猛果敢に決起し、バグダッドの早期攻略≠浅はかにも夢想してきた米英の侵略者どもの心胆を寒からしめている。
 戦争キチガイ・ブッシュよ! 怨嗟(えんさ)に満ちたイラクの民の声を聞け! わが子の、親兄弟の、妻の、友人の肉体と精神を、トマホークやバンカーバスターやクラスター爆弾でズタズタに切り裂かれた彼らの魂の叫びを!
 「イラクの自由」?「イラク国民の解放」? こんな馬鹿げたおまえの言辞をいったい誰が信じるというのだ! なるほど、「口調は優しく、片手には棍棒を」と宣(のたま)った第二十六代米大統領セオドア・ルーズベルトを信奉するブッシュにふさわしい、というべきか。それとも、「優しい言葉だけより、銃を一緒に使うほうが多くを手にできる」というギャングのアル・カポネの言葉を座右の銘とするラムズフェルドにふさわしい、というべきか。文字通り片手にミサイル、もう片方には札束と聖書≠振りかざしてイスラームの古都バグダッドを軍靴で蹂躙(じゅうりん)し、莫大な石油利権と政治的覇権を掌中にしようとしているのが、ヤンキーダムの支配者どもなのだ。
 中東で、欧州で、アジアで、中南米で、そしてアメリカ本国で「大義なき侵略戦争」にたいする怒りの声がこだまし、巨大な人津波がアメリカ大使館に、ホワイトハウスにおしよせている。米アカデミー賞を受賞した映画監督のマイケル・ムーアは、授賞式で叫んだ。――「ブッシュよ、恥を知れ! おまえの持ち時間は終わった」と。そうだ! もはや一刻の猶予もない。ホワイトハウスにたむろする戦争屋ども、その随伴者どもには、全世界労働者・人民の鉄槌こそがくだされるべきなのだ。アメリカの労働者・人民よ! 殺戮者ブッシュを大統領の座から引きずりおろせ!
 ブッシュのオカケ(男妾)≠謔しく、「イラク攻撃支持」を臆面もなく表明したのが日本の首相・小泉だ。厚顔無恥の標本ともいうべきこの男をこれ以上のさばらせるな! われわれは、たたかうアメリカ労働者・人民と連帯し、そして不退転の決意をもって米英侵略軍との闘いに決起しているイラク・中東人民の憤激をわがものとしてたたかおう! この期に及んでなお、「イラクを武装解除する」ための「国連査察の継続」を戦争屋どもに進言している日共の不破=志位指導部。彼らの国連依存主義的歪曲をのりこえ、<米英のイラク侵略阻止!><日本の参戦・有事法制定阻止!><小泉内閣打倒!>の闘いを断固としておしすすめようではないか。

以下、章見出し
ブッシュの「速戦勝利」戦術の完全破綻

狂気の皆殺し戦争への突進を許すな

今こそ反戦国際共同行動の爆発を!
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反スタ運動の飛躍のために  3・16革共同政治集会 決意表明

新たな党風の創造をめざして
―革マル派結成時の闘い
    朝倉文夫

職場に労働者党組織をガッシリと創りだすぞ
    川中建三

ブントのような組織を二度とつくってはならない
 革マル派結成前夜―私の決意
    森  茂

われわれ若い世代が反スタ組織を創るのだ!
    米井 繁




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イラク人民皆殺し戦争を許すな  全国各地で一斉に決起
 三月二十三日の夕刻、東京・渋谷に反戦の紅蓮の炎が燃えあがった。イラク人民にたいする史上空前のジェノサイドに手を染めた戦争屋どもにたいして、労働者・学生の白ヘル部隊は、断固として怒りの拳を突きつけた。市民の熱い共感と注視を浴びて戦闘的デモを展開する全学連と反戦青年委の白ヘル部隊に沿道から労働者・市民・学生が続々と合流(3月23日、東京・渋谷)


三月十五日、沖縄平和運動センター、各地区労などで結成した実行委員会の主催で「STOPイラク攻撃! 戦争を許さない県民大会」が開催された。集会会場の那覇市与儀公園には、さし迫る米・英のイラク侵略戦争を阻止する決意に燃えて、五五〇〇人の労働者・学生・市民が結集した。琉球大学・沖縄国際大学のたたかう学生たちは、「米・英のイラク侵略阻止!」と大書きした一〇メートルの大横断幕を掲げた。学生たちが作成したブッシュと小泉を痛烈に風刺したハリボテも登場し、ひときわ参加者の目を引いた
 米軍基地が集中する沖縄県中部地域からイラク反戦の声をあげよう≠ニ、三月八日に中部地区労を中心とする実行委員会の主催で「止めようイラク攻撃! 3・8住民集会」が開催された。集会後、たたかう労働者・学生・市民たちは米軍嘉手納基地第二ゲートにむけてデモ行進をおこなった。警備の米兵がライフル銃を構えて待ちかまえる第二ゲート前で怒りのシュプレヒコール


 三月八日に、北海道大学農学部自治会をはじめとする北海道のたたかう学生たちは、「開戦前夜」の切迫した状況のもとで、アメリカのイラク軍事侵攻を阻止するために、在札幌米総領事館への怒りのデモンストレーションに決起した。総領事館に怒りのシュプレヒコール


 三月二十一日、関西のたたかう労働者・学生は、アメリカのイラクにたいする軍事攻撃を弾劾する労働者・学生統一行動にたちあがった。アメリカ総領事館に向けて進撃する関西の労学(大阪・梅田)
 三月二十日に、米英帝国主義は、ついにイラクへの空爆を開始した。全学連関西共闘会議のたたかう学生たちは、怒りに燃えて抗議行動にたちあがった。「イラク攻撃弾劾!」アメリカ総領事館前で関西の学生は怒りを叩きつけた。
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「解放軍」の大誤算
驕(おご)れるものは久しからず

 ブッシュとブレアが「フセイン政権打倒=民主化」を掲げてイラクにたいする侵略戦争に突入してからはや十日余。「速戦勝利」を標榜して、いざ先制攻撃に踏みきったものの、「衝撃と恐怖」と銘打った恐るべき軍事作戦は、大破綻の様相を色濃くしている。パニックに陥ったブッシュは、「米軍の一二万人増派」を押っ取り刀で決定したほどの慌(あわ)てぶり。「弱虫」のイラク軍なんぞはハイテク兵器の前にはひとたまりもないさ、なんてタカをくくっていた米軍も、イラク軍の勇猛果敢な反撃と神出鬼没のイラク民兵の急襲に「衝撃と恐怖」を十二分に味わわされ、逃げまどっているありさま。
 そんなわけで、「速戦勝利」なんていう甘い展望を思い描いていたブッシュ政権内の新保守主義派(ネオコン)は、窮地に陥っている。「アメリカが他国に軍事力を行使する際には大規模な兵力を一気に投入し速戦勝利をかちとらなければならない。だから安易に軍事介入してはならない」というパウエル・ドクトリンを否定して、九一年湾岸戦争の三分の一の兵力で強引に戦争に踏みきったにもかかわらず、とんだ大誤算。面目丸つぶれ。
 それだけじゃない。ブッシュの悪名高い「イラク民主化」という名の「イラク征服」構想も、ウォルフォヴィッツがねじこんだものといわれるが、これはもう、とんだお笑いぐさ。米軍がイラク民衆に「解放軍」として迎えられるなんて、ブラックジョークにもならない。
 「アラブ同胞」「ムスリム同胞」のなぶり殺しに怒り狂うアラブ・中洋諸国の人民は、義勇兵として続々と決起し、「反米・反イスラエル」の闘いを激しく展開している。
 戦争直前、ネオコンはこういっていた。「(イラク攻撃はアラブ人の怒りを買うといわれるが)われわれがタリバーンにたいして圧倒的な勝利をおさめると、アラブ民衆の怒りは高まるどころか、街はひっそりとしていた」(マックス・ブート)と。「アラブの野郎どもなんか、俺たちが銃口を突きつければ、だまっちまうさ」というこの傲慢さ。これがアラブ民衆の怒りを買わないわけがないじゃないか。
 そもそも、アメリカ国内でさえ、こんな論戦があった。
 保守派リアリストの論客ジョンミアシャイマー 「(アラブ人は)アメリカを憎んでいる。イラクに攻め込んで宮殿を支配し、巨大なガソリンスタンドに替えて、それでも中東の民衆が怒り狂わないと、なぜ考えているのか理解に苦しむ」
 ウィリアム・クリストル(ネオコンの頭目) 「あんたが教えるシカゴ大学では、イラクを巨大なガソリンスタンドにつくりかえるという表現がおもしろおかしく使われているかもしれないが、まるでデマゴーグの議論だ」
 マックス・ブート 「われわれが侵攻し、イラクを解放すれば、より良い生活をもたらしたとイラク市民に歓迎される可能性は高い」
 こういう盲信にとりつかれているネオコン一派からすれば、「保守リアリスト」の「現実感覚」なんぞはくそ食らえというわけだ。こんな極悪非道の人非人どもには、「神の裁(さば)き」ならぬアラブ・ムスリム人民の、全世界労働者人民の裁きが下されなければならん。
 〔追記〕ネオコン一派の頭目の一人といわれるリチャード・パール(国防政策諮問委員長)が、サウジ・スキャンダル≠暴露され、辞任に追いこまれた(三月二十七日)。サウジアラビアを「テロの温床」と非難し「民主化」という恫喝をかけてきたこの徒輩が、実は水面下でサウジ支配層の一員(サウジの兵器商人アドナン・カショーギ)に「圧力が嫌なら金を出せ」と脅迫した、というのだ。
 さもしくド汚い戦争商人≠スるネオコン一派の正体が、いま次々と暴きだされている。ブッシュ政権内の、アメリカ支配階級内の対立は、いよいよ激化している。フセインより、ブッシュのほうが短命かも。
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