第1726号( 2002年7月8日)の内容

<1面>
有事法制定反対闘争の革命的高揚を
アメリカの核武装強化反対! 
反テロル局地戦反対!

日本の全面的参戦阻止!
既成指導部の議会主義的歪曲をのりこえて闘おう

<4面>
走狗集団の最後の延命策を断て

<2面>
自衛隊の北方機動演習阻止! 浜大樹・矢臼別現地闘争に起て

<3面>
有事立法粉砕 小泉内閣打倒へ!
国際通りを怒りのデモ(6・9沖縄)
有事法制定阻止を決議(6・6愛知大)
鹿大生が対当局行動(6・6)
鹿児島大の学生は当局の
自治規制強化に反対し副学
長追及
の闘いに起つ(6
月6日)

解放社本社前でのBC兵器対策訓練弾劾

<5面>
〈侵略の歴史〉を暴く 謀略「満州事変」(下)

<6面>
侵略戦争法制定阻止! 各地で労働者が決起
全九州から7500名(6・9福岡)
5000名の集会で奮闘(6・2名古屋)
1600名が怒りのデモ(6・6札幌)
Topics 「連合」中央が賃闘を最後的に放棄

<8面>
『レーベン』―「暗夜の閃光」に思う
「今のぼくは二十七歳」を読んで

<7面>
万華鏡2002――情勢の断層を読む
◆不当表示!
◆へんな儲け仕事
◆人道などありゃしねえ
時ならぬ蠢動
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

「解放」最新号

  































































  

有事法制定反対闘争の革命的高揚を
アメリカの核武装強化反対! 反テロル局地戦反対! 日本の全面的参戦阻止!
既成指導部の議会主義的歪曲をのりこえて闘おう

「有事立法粉砕!」――沖縄の労学170名が
那覇国際通りを席巻(6月9日)
 ムスリム戦士が敢行した9・11ジハード自爆攻撃によって「一超」帝国主義アメリカの国家的威信は完全に失墜させられた。この国家的威信を回復し世界の「一超」制覇を護持していくために、アメリカ帝国主義権力者ブッシュはいま、「対テロ戦争」という名の凶暴凶悪な侵略戦争をアフガニスタンのみならず中洋・アジア全域さらに中南米において強行しようとしている。
 ブッシュ政権のユニラテラリズムにもとづく傲岸な「対テロ戦争」拡大の策動と・このブッシュに支持され鼓舞されたイスラエル・シャロン政権のパレスチナ人民皆殺し戦争の強行にたいして、アラブ世界のムスリム人民は<反米・反シオニズム>の闘いに陸続と決起しアラブ民族主義のうねりを巻きおこしている。
 硝煙たちこめるこの国際情勢のもとで日本帝国主義の小泉政権は、ブッシュ政権の「対テロ戦争」の拡大に積極的・能動的に呼応し全面的に参戦する国家意志を打ち固め、有事法=侵略戦争法の制定に血道をあげている。
 「戦争放棄と集団的自衛権の放棄」を明記している日本国憲法の実質上の改定を意味するこの有事法の制定攻撃にたいして、いま、陸海空港湾労組二十団体が核となって、既成労組ナショナルセンターの枠を超えた諸労組・学生団体・市民団体の共同行動が組織され、その一大高揚がもたらされている。わが革命的左翼は、既成ナショナルセンターの枠を超えて開始された戦闘的な大衆運動の隊列を強化するために、この闘いの抑圧に狂奔する「連合」労働貴族どもの反階級性や、有事法を「日本の防衛のためでない」と非難しつつ「自衛のための戦争」を肯定する祖国防衛主義への転落を露わにしている日共=不破・志位指導部の犯罪性を断固として暴きだすイデオロギー闘争をくりひろげているのである。
 このような闘いの高揚のもとで、いま日共指導部は、有事法制反対闘争方針の転換をなしくずし的にやってのけた。われわれは、<アメリカの核武装強化反対! 対テロ局地戦反対! 日本の参戦阻止! 有事法制定阻止!>の闘いの革命的高揚をかちとるために、この日共指導部の方針転換のなしくずし性・犯罪性を暴きだすイデオロギー闘争をも強化するのでなければならない。

以下、章見出し
硝煙に覆われる現代世界の危機

「対テロ戦争」拡大と日本参戦の企み

「自衛の戦争」是認論の犯罪をおし隠す日共官僚を弾劾せよ

方針上のなしくずし的転換

官僚的自己保身に満ちた詐術
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6・16 解放社本社前でのBC兵器対策訓練を弾劾せよ
直ちに消防署に抗議、謝罪かちとる

 六月十六日の早朝、解放社の本社前路上に、防毒マスク・化学防護服・ガスボンベで身を固めた消防署員らが突然姿をあらわし、「サリンなど生物化学兵器による災害をも想定した訓練」なるものを、解放社前の公園で約二十分にわたってくりひろげた。
 われわれは、このかん有事立法粉砕闘争を果敢にたたかってきた。一九九五年の地下鉄サリン事件の際には、その謀略性を唯一果敢に暴きだしてたたかってきた。このわが同盟の事務所の真ん前で「生物化学兵器」対策の「訓練」を敢えておこなったのであって、その政治的意図はあまりにも明らかではないか。国家権力は日本階級闘争・反戦闘争を牽引しているわが同盟に傷をつけ破壊するために、「革マル派=オウムと同じ反社会的テロ集団」などという悪らつなデマを宣伝することを狙っているのだ。われわれは国家権力・消防庁によるBC兵器災害「訓練」を徹底的に弾劾するのでなければならない。

「テロ」を口実に「生物化学兵器対策訓練」
 六月十六日午前六時三十六分頃、牛込消防署早稲田出張所所属の大型消防車二台が解放社前南側路上に停車した。降り立った十名ほどの消防士らは、「演習」と書いた二本の旗を立て、そのうち数名は黄色い化学防護服・防毒マスク・ガスボンベで身を固めていた。消防士らは、解放社向かいの公園に入り、あらかじめ待機していた数名と合流し消防士総勢十数名で、「公園一帯警戒警報発令」などといった無線交信を交わしながら「訓練」をおこなった。この「訓練」は、多くの付近住民が公園内でラジオ体操をしているそのまっただなかでおこなわれたのである。
 われわれは同日、直ちに牛込消防署早稲田出張所に抗議し追及した。その結果、以下の事実が判明した。「一九九五年のサリン事件以来、生物化学兵器による災害に備えた訓練もやるようになった」。「昨年九月十一日のニューヨークのテロ事件もあり、現在はワールドカップがあって、(テロ対策の)いろいろな訓練をやっている」。「いつどこでこのような訓練をやるかについては、(牛込消防)署から突然連絡がくる」と。要するにこの「訓練」は、「サリンなど生物化学兵器による災害をも想定した不時訓練(出動する署員に予告なくおこなう訓練)」だったのである。

解放社の抗議に牛込消防署が謝罪!
 わが解放社は、改めて六月二十五日と二十六日に、牛込消防署・東京消防庁・消防庁・総務省にたいして、この悪らつな生物化学兵器対策訓練について断固として抗議し追及した。ところが解放社社員が抗議行動を終えて戻るやいなや、牛込消防署の責任者ら三名が謝罪にきた。彼らは「他意はなかった」などと弁明しつつ、解放社にたいして明確に謝罪の意を表明するとともに、「今後このようなことを二度とくりかえさない」と明言した。明らかにこれは消防当局上層部の指示にもとづくものに違いない。権力はわれわれの迅速かつ的確な抗議・追及に恐れをなし、所轄消防署に責任をとらせることで自己保身的のりきりをはかろうとしたのだ。
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走狗集団の最後の延命策を断て
「20労組」の有事法制反対闘争への潜り込みを策すブクロ派残党

 現下、極反動小泉内閣・与党三党は、アメリカ・ブッシュ政権の安保同盟にもとづく要請をうけ、帝国主義国家としての飛躍をかけて有事三法=侵略戦争法の制定に狂奔している。この超弩級の攻撃にたいして、わが同盟と戦闘的労学は底力をいかんなく発揮して6・15―16の連続的闘いに起ちあがった。このわが革命的左翼の奮闘に支えられて、有事法制反対の労働者・市民の大衆的闘いが高揚している。その最中に、死に場所を間違えた敗残兵どもが彷徨(さまよ)いはじめた。わが同盟の謀略粉砕・走狗一掃の闘いに組織そのものの背骨をへし折られた、死に損ないのブクロ派残党どもだ! 「20労組陣形の発展」のなかに「有事立法反対運動署名を持ち込み、ともに決起することを提起しよう」だと! ブクロ派残党どもが国家権力の走狗集団としての本性をおしかくすために「百万人署名運動」を騙(かた)り、市民≠フ仮面をつけて「20労組」にすりより、昂揚している反対運動への潜り込みを策そうなどという窮余の延命策をわが同盟は絶対に許しはしない。彼らを日本階級闘争場裡から叩きだし解体しつくすのでなければならない。
 そのために、清水丈夫=天田三紀夫を頭目とする残存ブクロ官僚どもがわが同盟の追撃を逃れるためにアリバイ的にデッチあげている「有事立法粉砕決戦」なるもの、この最期の悪あがきが国家権力の走狗としての本性をむき出しにしたものであることを満天下に暴きだし徹底的に批判しつくしてやろうではないか。(引用は、スパイ通信こと「前進」第二〇五六号「革共同の6月アピール」、同二〇五七号無署名論文、同二〇五八号工藤論文、同二〇五九号などより)
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時ならぬ蠢動
「百害あって一利なし」の徒への処方箋

A やあ久しぶり! このあいだは、「STOP! 有事法制 6・16全国大集会」に、職場の仲間と行ってきたよ。六万人もの結集でおおいに盛りあがったなあ。
B オイラも、組合の分会で決議を上げて、みんなと行ったぜ。戦争翼賛勢力になった労働貴族どもを弾劾しつつ、「有事法反対」の声を職場から粘り強く組織してきた、このかんのオイラの苦闘の成果ってもんだなあ。
A うん、うん。この労働者の階級的団結こそが、政府権力者を震かんさせるってことを、久しぶりにひしひしと感じた一日だったよ。
B そうそう、権力っていえば、集会後に、ブクロ派の学生部隊がジグザグデモをやったからといって、警察が介入したって話じゃないか。なんでも、中核派学生二人を「公安条例違反」で逮捕したんだとか。
A そうなんだよ。集会の主催者は、警察権力に弾圧の口実を与えないために、参加団体にあらかじめ注意の確認をしていたというのにね。ブクロ官僚はこれを無視して、下部活動家にジグザグデモをやらせたんだから。
B そりゃあ、どうも胡散くさい話だぜ。われわれにスパイの本性を暴かれ意気消沈して、首うなだれた葬列のようなデモしかやったことがない連中だぜ。やつらが突然ジグザグデモなんぞをはじめたってか。こりゃあもう、飼い主からカンフル注射を打たれたに違いないぜ。
A ははあ、そうか! そういえば最近のブクロ派は、おかしなことを口走りはじめてたなあ。「20労組陣形に結集しよう」てんで「陸・海・空・港湾20労組」にすりよる姿勢をおし出していたのに、最近の「前進」(第二〇五八号、六月二十四日付)は「連合の足下から大反乱を」だの「逮捕も流血も辞さず闘え」だのと、挑発的言辞を書きつらねてたんだ。
B ふむ。そりゃあ、労働者を中心に「有事法反対」の闘いが急速に拡がってるのをみて焦った権力が、闘いを内側から壊すために、その尖兵として走狗ブクロ派を使いはじめたってことだなあ。反対運動に潜りこませ、警察権力の介入を導くために、内部から挑発させるってわけだ。
A なるほど。6・16当日のあれは、権力の介入を招くために仕組まれた「ジグザグデモ」ってわけだな。
B うん、うん。
A けど、ちょいまち! きょうもらったスパイ通信(「前進」第二〇五九号、七月一日付)のコピーをみると、学生のデモをことさらにおとなしく書いているよ。
B へえ。どんなふうに?
A ほら、ここ。ジグザグデモをやったなんて一言も書かず、紙面の隅っこに小さーく「警察権力が不当に逮捕した」と。まるで自分たちは被害者≠ニいうおしだしよ。「逮捕・流血を辞さず」なんて叫んでいなかったかのようだな。写真も、いかにもおとなしいデモ≠チて感じさ。
B ほうほう。なーるほど。まるでなめくじに塩みたいだなあ。こりゃあ、労働者人民の怒りにうち震えているってことよ。
A 自分たちの行為を正当化するどころか、顔面蒼白になって打ち消そうとしているわけね。
B そうさ。この報告記事は、6・16には、ブクロ派の清水一派が権力とつるんで蠢いてたってことを自認したものといえるぜ! この清水一派にたいして、スパイの本性をおしかくしてなんとか「百万実」の衣をかむって延命したい中野一派が、必死にもみ消そうとして書いたのがこの記事だといっていいぜ。
A そうすると、権力に差し出された二人のブクロ派学生は、今ごろ、留置場で「前進」を見て、「騙された!」って歯ぎしりしてるかもなあ。
B おいおい。そんな心配をしてるより、労働者の階級的団結を強めるためには、百害あって一利なしの走狗集団を、この機をとらえてきれいさっぱり一掃する方が先決というものだぜ。
A 同感、同感!
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