<1面>
首都に小泉政権打倒!の火柱
6・15労学1200が国会・首相官邸に進撃
有事立法・対テロ戦争拡大阻止の声轟く
<4〜5面>
〈ヨリ完全な有事法〉を求める
「連合」指導部弾劾!
下からの共同行動の発展をかちとれ
<2面>
日本参戦阻止の拳高く
全国から五千労働者が決起 (6・12平和フォーラム集会)
インド洋第三次出兵阻止に起つ(6・8)
米未臨界核実験を弾劾(6・8)
帯広で有事法阻止の大情宣(5・26)
<6面>
「新集配システム」導入で労働現場が大混乱
郵便下請け労働者の劣悪な労働条件
Topics 「連合」の「医療抜本改革」案
<7面>
『ターミノロジー』所収のtoposを読んで
投稿 アフガンの慟哭
<8面>
『レーベン』を読むままに
◆「終わりのはじまり」を読んで
<3面>
万華鏡2002――情勢の断層を読む
◆「経済的テロ」の嵐
◆ひょっとして「一島返還」か?
◆新・8時半の男
◆文殊の智恵?
◆熱狂の裏側では
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
首都に小泉政権打倒!の火柱 6・15 労学1200が国会・首相官邸に進撃 有事立法・対テロ戦争拡大阻止の声轟く
この全学連・反戦の戦闘的な闘いは、燃えあがる有事法反対闘争を真に牽引しているものが一体誰なのかを一点の曇りもなく鮮やかにさししめした。見よ!凋落著しい日共系学生運動を尻目に、全国結集をかちとった全学連のたたかう学生はパトスをみなぎらせてたたかいぬき、革命的学生運動の真価をいかんなく発揮したではないか。見よ! 反戦青年委員会のたたかう労働者たちは、「連合」や「全労連」の指導部の闘争抑圧を打ち破り反戦闘争の高揚を組合深部から切りひらいているという自負と確信に燃え、その底力を誇らしげにしめしたではないか。まさに、全学連・反戦は、「倒閣」を掲げながらも闘いを「解散・総選挙」を要求するものへと収斂させている日共翼下の反対運動を抜本的につくりかえる橋頭堡を確固として築いたのだ。
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「経済的テロ」の嵐 「スカッとさわやか」ザムザム・コーラ 中東世界に反米気運が渦巻いている(本紙第一七二〇号本欄参照)が、それはいまや生活末端にまで及んでいる。 話は少々迂遠(うえん)になるが、古来より、中東の砂漠地帯において「生命の樹」と呼称されてきたのがナツメヤシ。乾燥、猛暑・砂塵に強いこの木は、砂漠化防止だけでなく、その葉や繊維にいたるすべてが利用されている。果実は栄養価に富み、主食とされるほか、乾燥させると干柿に似た保存食となり、砂漠の長旅の貴重な携行食品となる。 メッカへの巡礼者たちも、各オアシスに生育するナツメヤシの恩恵を受け、何世紀も前から過酷な長旅をのりきってきた。メッカにたどり着いた巡礼者たちは、この聖なる地にコンコンとわき出る「ザムザムの泉」でのどを潤し活力をとりもどして、イフラームと呼ばれる白い死装束をまとって心身を清め、聖地に臨んだ。 交通手段が発達した今日においても、この巡礼はなお厳しい。メッカが、降水量は年間わずか百数十ミリ、夏の最高気温は四十度程度、冬でも三十度を上回る砂漠地帯に位置するからだ。 近年はコーラでのどをうるおす巡礼者も多いとのこと。気象条件からすれば「スカッとさわやか」を望む気持ちもうなずける。 だが、アメリカに尻押しされたイスラエル軍のパレスチナ軍事侵攻を契機にして、アメリカ産飲料の代表格、ペプシ・コーラ、コカ・コーラにたいして中東の人びとは反米感情をぶつけ、見向きもしなくなった。かわって爆発的人気を博しているのがイラン製の、その名も聖なる泉にあやかって命名された「ザムザム・コーラ」(中央写真、右下)。アラビア半島各地の町のスーパー・マーケットの棚を占領する勢いだそうだ。 米国製品の不買運動といえば、マクドナルドやケンタッキー・フライドチキン。それにスターバックス・コーヒー、マルボーロもターゲットとされている。連日、店の前では座り込みの抗議闘争がおこなわれている(同左下)ほか、一部のテレビでボイコットキャンペーンがなされているほど。悲鳴を上げた現地法人の経営者は、「わが社は、商標使用料を米国に払っているだけで、利益はわが国経済に還元しています」と新聞広告をのせざるをえない羽目におちいった。だが、人びとの怒りはおさまらず、日曜日の夕方の稼ぎ時でさえ、店には閑古鳥が鳴く始末。店頭にパレスチナ国旗を掲げ、各出入り口に募金箱を置いた店だけが、かろうじて以前からの客をつなぎとめているにすぎない。 不買運動のリーダーは「経済的にはアメリカにとって痛くも痒くもないだろうが、政治的メッセージになる」「これはアメリカ文化に汚染されたライフスタイルを変革する闘いでもある」と述べている。欧米の食文化によって都市部では駆逐されつつあるナツメヤシへの郷愁も込めて。 そればかりではない。典型的なアメリカ人、特に白人プロテスタントの雛形とされる金髪碧眼のプラスチック製人形「ケンとバービー」の浸透に対抗して、イランではムスリム人形「ダラとサラ」を製作した。八歳とされるサラにはイスラム法によるスカーフの着用は除外されるのだが、教育のために白いスカーフがおまけとして付いている(同右上、左上)。この「ナショナルアイデンティティ維持のための戦略的商品」の販売には文部省も一役買っているそうだ。 コーラとファーストフードの不買運動の成功で活気づいた主催者たちは「次は車だ、そして兵器さ」といきまいているほど。 かくのごとく、ペルシャ・アラブ、シーア派・スンナ派の壁をこえ、中東全域に反米感情はますます燃えひろがっている。 これにたいしていらついたブッシュが「経済的テロだ」と言ったとか、言わなかったとか……。 |
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球迷騒乱
ひょっとして「一島返還」か? 「血の日曜日」といえば、一九〇五年一月二十二日、露都ペトログラードでの労働者のデモへの血の弾圧事件のこと。ところが、六月九日の日曜日、モスクワ・マネジ広場も、血に染まる騒乱の地と化した。 クレムリン政府庁舎のすぐ隣、巨大スクリーンで日―露サッカー戦を見ていたロシアの観衆が、なにしろ、新参で格下の日本に負けるなんて思ってもいなかったのが、あの稲本のゴールを境ににわかに騒ぎはじめた。怒号のなかをビールびんや石ころが飛び交うかと思えば、やがて火炎ビンが群衆のまん中や警察官にむかって投げつけられる。スキンヘッズやそろいの服を着た集団を先頭に、車をひっくりかえしたり周辺の日本料理店、政府の建物にも攻撃をかける。ついに死者一名重軽傷者七十名の大騒動になった、とのこと。 W杯の試合前には、都知事・石原が、「もし日本がロシアに勝ったら、北方領土を返してもらおう」と叫び、サッカー観戦のために来日したロシア自民党のジリノフスキーは、これに応えて「日本が四点とって勝ったら北方四島を返還してもいい」と放言。そうすると、二点で勝ったら、ムネオ式の二島返還ということになるの?という声も。 こんな軽口を叩いていられたのも、もちろん、下馬評でロシア勝利は揺るがない、という大前提があったから。ところが、「圧倒的優位」を信じきっていた「大国」が「新興(サッカー)小国」に敗れるという、大波乱。まるで百年前の日露戦争、それも一発大逆転の日本海会戦の再来のようななりゆきになった。 大国の慢心のゆえに敗北を喫した、という点では共通≠オていても、日露戦争の敗北を機にロシア国内で湧き起こった帝政打倒の闘いとは、似ても似つかないのが今回のサッカー暴動=Bロシアの新聞「コムソモーリスカヤプラウダ」紙は帝政ロシアのユダヤ人大虐殺を意味する「ポグロム」と呼んでいるほど。騒ぎをあらかじめ計画して火をつけたのは、ヒトラーの誕生日に「スラブ人以外のあらゆる異民族を殺す」などと叫び、つね日ごろ外国人(ユダヤ人、アジア人、イスラム教徒)への暴行・脅迫をくりかえしている「極右過激派」、つまりネオ・ナチのたぐい。ロシアの混迷・凋落は、ロシアを食いものにする諸外国人のせいだ、と排外主義を煽りたてているこの連中。いまや郊外に立派な訓練場をもって軍事訓練をつみかさねているという。プーチン政権も、こうした諸団体を厳重取り締りの対象として、事件のほんの数日前には「過激派取り締り強化」のための法案を下院で可決させたばかりだとか。 だけども、アメリカの「対テロ戦争」の尻馬にのって、チェチェンのムスリム人民を「テロリスト」と断罪し、一方的な軍事的せん滅の対象にして虐殺しているのがプーチン政権。大ロシア・ナショナリズムをも煽りたて、国内・周辺の民族的=宗教的対立を力で抑えこもうとしてきたのがロシア権力者。極右の「過激派」も、政府の手先として十分に活用され育成されてきたのは周知のこと。プーチンの手に負えなくなって、一転して弾圧するのは、これ、マッチ・ポンプの典型ではないの。 いやいや、サッカーでの敗北ごときで爆発するほどに、ロシアの民衆の心の内には、やり場のない不満と怒りが渦まいている。ロシア人民の上にのしかかる、うっ積する諸矛盾は、「ロシア再革命」によってこそ、ラディカルに打ち破られなければならない……。すでに送り届けられつつある反スターリン主義諸理論で武装した、新たなボルシェビキ党の創成へ、さらにたたかわん。 〔ブラジル戦に破れ、三戦全敗に終わった中国でも、六月八日に、数万人規模の暴動が発生した。「球迷」(サッカー気狂い)の多い福建省福州市で大型スクリーンでの放映を警備上の理由で中止した当局に抗議して、民衆が警察車両をひっくりかえすなど、翌九日未明まで騒いだという。〕 |
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〈ヨリ完全な有事法〉を求める「連合」指導部を弾劾せよ!
労働者・人民の有事法反対闘争のこの盛り上がりに加えて、五月下旬に福田・安倍ら「政府首脳」の「核武装肯定」「非核三原則見直し」発言や防衛庁の情報照会者ブラックリスト作成問題が暴露されるにおよんで、これまで有事法制定そのものには賛成しその「修正」に応じる構えを見せてきた民主党や「連合」指導部は、一転して「今国会での成立反対」と「廃案」を掲げるにいたった。そして、この民主党や「連合」指導部のこの転換≠見てとった与党内の一部が「今国会での成立」に腰砕けになるとともに、自民党内の野中=橋本派などからの――郵政民営化問題などと絡めての――小泉への抵抗≠烽ワた激化している。これらのゆえに小泉政権は、いまや有事三法案の今国会での成立を「断念」し、次期国会への「継続審議」とせざるをえないまでに追い込まれつつある。
すべてのたたかう労働者は、「連合」労働貴族をはじめとする既成指導部のこのような反労働者的指導を突き破っていくことなしには、有事法という名の侵略戦争法の制定をけっして阻止することはできないのである。 以下、章見出し T 高揚する下からの共同行動 U 「有事法の必要性」を宣言した「連合」指導部 V 〈戦争のできる国〉を支える産業報国運動 |
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