第1719号( 2002年5月20日)の内容


<1面>
侵略戦争法の制定を許すな!
「対テロ戦」全面参戦=侵略戦争に突き進む小泉政権の策動を打ち砕け

<4面>
侵略戦争を企む日本国家権力を免罪する日共中央

<5面>
「対テロ戦争」の中洋全域への拡大に狂奔する戦争放火者

<2面>
有事立法阻止! 各地で奮闘
4・28北海道/4・26金沢/4・19大阪/4・17沖縄
相次ぐ米軍機事故を弾劾
沖縄の労学が決起4・26/4・18
国立大の独立行政法人化反対に起つ(4・19)

<6面>
第73回メーデーで有事法粉砕を訴える
4・27「連合」中央集会―笹森発言に怒り
5・1「全労連」系中央集会―危機感のない官僚
Topics 企業の年金負担削減・退職金廃止

<7面>
ナチスの国会放火謀略 第1回
「つくる会」の愚劣な分裂 <下>
国学院大デッチ上げ傷害事件 第1回公判 
 神奈川県警の不当逮捕を徹底弾劾

<8面>
私自身を「ロドゥス島」に
立たせなければならない
「今のぼくは27歳」を読んで――体に電流が走った

<3面>
万華鏡2002――情勢の断層を読む
似非ガイアツ
子供たちのW杯
55年目に来たものは……
幼児的全能感
アラ、大スッパイ

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

「解放」最新号

  





























































  

侵略戦争法の制定を許すな!
「対テロ戦」全面参戦=侵略戦争に突き進む小泉政権の策動を打ち砕け

 すべての労働者・学生諸君! 稀代の戦争屋・ブッシュ政権はついに、「ビンラディン捜索」「アルカーイダ残党狩り」を直接的目的として「対テロ戦争」の戦線をアフガニスタンからパキスタン内パシュトゥーン人居住地域に拡大した。そしてまた、「アメリカとイスラエルはテロという共通の敵とたたかっている」(五月二日、米上下両院決議)という殺戮許可証≠ニもいうべきお墨付きをブッシュ政権から得たイスラエル・シャロン政権も、五月七日のイスラム急進主義グループ・ハマスによるジハード自爆攻撃にたいする「報復」を口実にして、ハマスの最大拠点のガザ地区にたいする軍事侵攻の火蓋を切ろうと手ぐすね引いている。アメリカ帝国主義とイスラエル国家とが強行してきたアフガニスタン「対テロ戦争」やパレスチナ自治区侵攻・大虐殺にもかかわらず、いやこれらを契機にしてムスリム人民の非妥協的にして英雄的な<反米・反シオニズム>の闘いの炎が燃え盛るばかりであった。まさにこのムスリム人民の闘いが中東制覇の野望を抱くアメリカ帝国主義の策動の破産をもたらし、さらに世界「一超支配」の崩壊の導火線となりかねないことをブッシュ政権は直感し、焦燥感に駆られているのだ。
 このブッシュ政権が強行しようとしている中東・アジア全域への「対テロ戦争」の拡大策動にたいして、いま、世界各国・各地域で人民のみならず権力者たちの反発が噴きあがっている状況のただなかで、イギリスのブレア政権とともに積極的に呼応しているのが日本帝国主義の小泉政権なのである。彼らはいま、武力攻撃事態法案をはじめとする有事三法案=侵略戦争法の国会成立に血マナコになっている。小泉政権はブッシュ政権の「対テロ戦争」への参戦要請を渡りに舟≠ニしてその前線に馳せ参じようとしているのだ。なんとしても九一年の湾岸戦争で日本国家が味わった汚辱を晴らし、強大な帝国主義国家への雄飛をなしとげるために。
 まさに日本プロレタリアート人民は歴史の岐路に立たされている。いまこそ正念場だ! わが革命的左翼は、祖国防衛主義のなれの果てというべき日共中央の許しがたい犯罪的対応を暴きだしつつ既成平和運動をのりこえて、小泉政権による侵略戦争法の制定策動を絶対に阻止し、米・日両帝国主義の中東・アジア侵略戦争を阻止する闘いを、たたかうアフガン・パレスチナ人民と連帯して大胆に創造しなければならない。

以下、章見出し
有事三法制定に血道をあげる小泉政権

「対テロ戦争」参戦の形をとった侵略戦争への突進

「自衛の戦争」礼賛論をふりまく日共中央の犯罪性を暴きだせ
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侵略戦争を企む日本国家権力を免罪する日共中央
日共の有事法反対闘争方針の無力性・犯罪性

「自衛のための戦争」を容認する不破=志位指導部の犯罪的対応を弾劾せよ

A 噴出する下部からの不満・反発
 日本共産党の不破=志位指導部は、小泉政権が満を持して「有事法三法案」を閣議で決定した四月十六日になってようやく、「アメリカの戦争に国民を強制動員する『戦争国家法案』を断固阻止しよう」という党署名の「アピール」を発表した。それというのも、共産党指導部はこのかん、小泉政権による有事法制定の策動が眼前にさし迫っているにもかかわらず、それゆえに、良心的な下部党員や共産党傘下の平和団体や労働者・学生からする「有事法制に反対する大衆行動をやらなくていいのか」という突き上げを再三にわたって受けてきたにもかかわらず、なんらの危機感を抱くことなくボケきって「ムネオ疑惑」の追及にうつつを抜かしてきたからなのだ。実際、三月二十二日の「有事法制は許さない! 3・22中央集会」においても、共産党の書記局長代行の筆坂は「有事法制」に危機感と怒りに燃えて結集した多くの下部党員や組合員を前にして「鈴木宗男と外務省は日本の国益を損なってきた。こんな小泉内閣に国益や外交を語る資格はない」などと言い放っていたではないか。
 反戦=平和運動をまじめにとりくまない不破=志位指導部による官僚統制と恫喝に悔しさをかみしめ奮闘しているすべての下部党員や共産党系平和団体・労働組合・学生自治諸組織の諸君! いまこそともにたたかおうではないか!
 わが革マル派は、国連による「軍事的措置をとることもありうる」という代案を掲げてアメリカのアフガニスタン空爆を免罪した党中央の犯罪性を断固として暴きだしてきた。そしてまた、海上保安庁による不審船撃沈にたいして一ヵ月間にわたって沈黙し・これを容認した不破=志位指導部を弾劾し、彼らの祖国防衛主義への転落を断固として暴きだすイデオロギー的=組織的闘いをわれわれは展開してきた。このわれわれの闘いによって、いまや共産党中央指導部内においても、不破=志位指導部への不満は渦巻いている。古参の幹部会員・吉岡吉典などは、「国連の武力的制裁措置」を代案として掲げた不破=志位指導部にたいして、「戦争を防止し、平和を守るのは、条約や法律だけではなく、世界諸国民のたたかいが決定的であることを強調しておきたい」と釘を刺し、「国連がアメリカのもとめる方向に動かせるようゆがめられている」もとでは「国連憲章と国連の現状とは区別してとらえ」、「国連の現状、国連のとる措置については具体的に対処していかなければならない」などと隠然と叛旗をひるがえしているではないか(「世界の流れと国連憲章」『月刊学習』二月号)。
 すべての諸君! いまこそ共産党中央の制動をはねかえしてともにたたかおうではないか。平和ボケした不破=志位指導部が「日本共産党」の署名入りでうちだした「アメリカの戦争に国民を強制動員する『戦争国家法案』を断固阻止しよう」なる方針は、徹頭徹尾ゆがんだものにほかならないのだ。

以下、章見出し
B 「武力攻撃事態」という概念をでっち上げたことへの無感覚

C  <反安保>の完全な放棄 ―日米安保条約の適用の問題を無視抹殺
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ナチスの国会放火謀略
ファシズムの嵐を打ち砕くために  連載第1回

オランダ「共産党員」ルッペは真犯人か?
 日本帝国主義・小泉政権は、ついに「侵略戦争法」というべき有事三法の制定にのりだした。アメリカの「対テロ戦争」に全面的に参戦し、またそのための国家総動員体制を現実的に確立するために、小泉政権は武力攻撃事態法をはじめとする有事三法の制定に狂奔している。この有事関連法はまた、「緊急事態」=「有事」に際して全権を首相に委任する制度をつくりだすのであって、これこそは、ヒトラーがつくった「授権法」(全権委任法)と同様の手法に貫かれたものなのである。かつて全ヨーロッパを軍事的に侵略し、ユダヤ人大量虐殺を強行したナチス・ヒトラー。その政治手法とイデオロギーに学んでいるのが、日本の小泉政権なのだ。
 かつてヒトラーは、いかにして国家権力を掌握しファシズム支配体制を確立したのか。その歴史的節目をなす決定的事件の一つに、かの「国会放火」事件がある。それは、一九三三年に政権を掌握したヒトラーが仕組んだ一大謀略であり、ファシストどもが左翼諸勢力を弾圧するために駆使する常套手段をしめす事件なのである。そして、反ファシズムの闘争におけるスターリニストの裏切りと敗北を象徴する事件でもある。
 おりしも四月〜五月のフランス大統領選挙において、ユダヤ人虐殺を公然と賛美する極右「国民戦線」のルペンが、決選投票に進出するにいたった。ソ連邦の崩壊から十年。アメリカ帝国主義の「対テロ戦争」のエスカレートと世界的な不況の深刻化、そしてヨーロッパ各国の社民党政権の混迷。これらを条件にして、今、イタリア、ポルトガル、オーストリア、オランダなどにおいて、ネオ・ナチ勢力が台頭している。この意味において、一九三三年のドイツ国会放火謀略事件は、われわれにとって、ファシズムの攻勢といかに対決するべきかについての重要な教訓をなすものとして、現在的にふりかえるべき歴史的事件と言えよう。
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有事立法阻止! 各地で奮闘
4月28日、北海道のたたかう学生たちは、
札幌市街を自民党道連に向けてデモ行進した
4月26日、金沢大の学生は、
「ぶっとばせ有事法」を掲げてたちあがった

相次ぐ米軍機事故弾劾に、沖縄の労学が決起
4月26日、平和運動センターに結集する労働
者と連帯し、たたかう学生たちは、米軍嘉手
納基地にシュプレヒコールをたたきつけた
4月18日、県学連の学生は、
燃料タンク落下事故を弾劾する
普天間基地への抗議闘争に起ちあがった
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