第1693号(2001年11月12日)の内容



<1面>
自衛隊艦船の出撃を断固阻止せよ
侵略補強勢力=日共を弾劾し日本参戦粉砕の一大闘争を!
佐世保出港阻止闘争に起て
10・29参戦新法制定阻止に起つ

<4面>
APEC上海会議──
「反テロ」結束≠フ裏面で米日―中露の角逐が激化


<2面>
10・21全国で侵略・参戦阻止の炎
 九州/北海道/東海/沖縄
10・24交通・運輸労働者が「戦争反対」集会

<5面>
ブクロ派残党が降参宣言
 三角忠の小野田猛史との密通を自白
<9・11>の評価をめぐる欧米トロツキストの論争

<6面>
 日教組第89回定期大会
参戦に手を貸す本部を弾劾

Topics 「安心して失業できる仕組み」?

<7面>
◆ジハード自爆事件のうけとめについて
国際反戦集会へのメッセージ
帝国主義の第五列、四トロ
国学院大―9・26反動判決弾劾

<8面>
空爆弾劾 一人五十首

3面:万華鏡2001――情勢の断層を読む
アメリカの大誤算
疑心洋鬼
復讐≠キるは我にあり
劣勢異伝
死んだ人が生きている?
いざ戦時!

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉)


「解放」最新号


  


  

自衛隊艦船の出撃を断固阻止せよ
侵略補強勢力=日共を弾劾し日本参戦粉砕の一大闘争を!
佐世保出港阻止闘争に起て
10・29「参戦法制定阻止!」闘う学生が参院議面前で怒りの拳

 アメリカ帝国主義は今、対アフガニスタン侵略戦争をますますエスカレートさせている。十月三十一日以降、血に飢えた米英両国は、カブール北方のタリバン軍事拠点にたいして、これまでで最大規模の空爆を強行した。しかも、アメリカ大統領ブッシュは、「タリバンに文明社会のルールは通用しない」などと称して、十一月十七日からとされるラマダン(イスラームの神聖な行事「断食月」)入りを意に介することなくアフガニスタンへの軍事攻撃を続行する意志を明らかにした。さらに三万人から実に五〇万人にのぼる地上軍の派遣を準備しているのである。
 明らかにアメリカ・イギリス両帝国主義は、これまでに数
層倍する狂暴な国家テロルをもって、対アフガニスタン軍事攻撃のゆきづまりを強行突破しようとしているのだ。「ビンラディンを捕捉するのは干し草の山から針一本を見つけ出すに等しい」(ラムズフェルド)などと嘆くと同時に、一転してこの「干し草」そのものを焼き払うことを、すなわちアル・カーイダと彼らを庇護するタリバンを皆殺しにするために、アフガニスタン全土を焦土化するという、狂暴な決意をうち固めたのだ。
 このブッシュ政権の矢の催促に応えて、日本帝国主義の小泉政権は、十月二十九日の参議院本会議における「テロ対策特別措置法」をはじめとする参戦三法≠フ成立も遅しとばかりに、自衛隊派遣の具体的準備に着手した。十一月八日ごろには「先遣隊」として四隻からなる自衛隊艦隊を佐世保港からインド洋に急派し、中旬には米軍支援の「基本計画」を閣議決定する。これにもとづいてラマダン入り前後には、イージス艦を主力とする自衛隊艦隊と対潜哨戒機P3C・輸送機C130からなる大部隊をインド洋海域にむけて出撃させようとしているのだ。
 しかも、小泉政権は、国内の戦時体制″\築にのりだしている。「爆弾テロ防止条約」案を衆議院で通過(十一月二日)させたり、連日にわたって治安弾圧体制の強化にかかわる諸法令を制定したりしている。それらにふまえて、彼らはいよいよ、有事法制定と憲法改悪にふみだそうとしているのである。
 すべての労働者・学生諸君! 今こそ起ちあがろう。長年にわたって労働者・人民の粘り強い反戦・平和の闘いによって辛うじて阻止されてきた日本帝国主義の参戦が、ついに強行されようとしている。アフガン人民を血の海に沈める暴虐の片棒をかつぐネオ・ファシスト小泉のもとで、敗戦後五十六年を経た今日、ついにこの暴挙が強行されようとしているのだ。だが、社・共既成指導部は、「テロ撲滅の国際連帯」を諸手をあげて賛美しているではないか。彼らは参戦三法≠フ国会審議に粛々と参加し、その成立に手を貸したではないか。
 すべての戦闘的・革命的労働者・学生は、この彼らの反労働者的で反人民的な裏切りを、満天下に暴きだし弾劾し、彼らをのりこえて前進しなければならない。<アメリカ帝国主義のアフガニスタン侵略弾劾・日本の参戦絶対阻止>の闘いを職場・学園から断固として創造するのでなければならない。ついに参戦に踏みだした小泉政権を全労働者人民の実力で打倒せよ。
以下、章見出し

アフガン焦土化=ジェノサイドを策す米帝国主義

露わとなった「反テロ国際的包囲網」の綻び

参戦=戦時体制の構築に突進する小泉政権

アフガン侵略弾劾! 自衛隊艦隊の佐世保出港阻止!
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  10・21全国でアフガン侵略阻止・参戦阻止に決起

 <九州>
                           <北海道>


 <東海>                              <沖縄> 

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疑心洋鬼
「空爆、くうばか」
兵(つわもの)どもが悪夢の跡

 アフガニスタンで反タリバンの有力者アブドゥル・ハク元司令官がタリバンによって処刑されたのは十月二十六日。これがアメリカ政府に政治的な大打撃を与えたのは周知の通り(一面論文参照)。
 アフガニスタン最大のエスニック・グループでありタリバンの基盤でもあるパシュトゥーン人。彼らのなかに反タリバンの中核部隊を育成しないことには、タリバン政権崩壊後のアフガニスタンを親ロシア、親イラン、親インドの北部同盟に支配させるしかなくなる。それはパキスタン政府にとっても、アメリカ政府にとっても、最悪の事態。というので、パシュトゥーン人で反タリバンの英雄=アブドゥル・ハクは希望の星だった。その希望の星が、あっけなく殺されてしまった。
 しかもハクが持っていた反タリバン工作の協力者・密通者のリストがタリバンの手に渡った。今やタリバンに反抗する意志のある人びとは震え上がっているとのこと。ちなみに、ハクは拘束されたとき現金五〇〇〇万ドルを持っていた。この金額、タリバン政権の年間予算の二分の一に相当するらしい。それをタリバンが押収したのだから、タリバンは離反者をくい止めるのに役立つ貴重な資金を獲得したことになる。
 そして、十一月一日には、やはりタリバン勢力切り崩しの秘密工作をおこなっていた北部同盟幹部でパシュトゥーン人のハミド・カルザイが、部下二十五人もろともにタリバンに拘束、処刑された(一説ではカルザイ自身は無事だともいわれている)。米軍ヘリが救出に急行したもののまに合わず……。またもや、アメリカ政府がプロモートしたタリバン切り崩し工作は大失敗に終わった。
 「タリバン恐るべし」……アメリカ軍参謀本部の某高官は、おもわず口走ったらしい。
 そういえば、アメリカが空爆を始めてから五日後ごろ、アメリカ軍当局者は言っていた。タリバンの軍事施設や通信施設はすべて破壊した。もはやタリバンは組織的な軍事行動をとれない≠ニ。また、タリバン外相ムタワキルがパキスタンに「亡命」しタリバンは分裂、なんていう情報も流れていた。朝刊の一面トップに「(ムタワキルが)オマル師追放、元国王と合意」なんていう見出しをでかでかと載せた日本の新聞(「東京新聞」)もあったほど。だが、その後ムタワキル自身が「すべて敵が流した噂」と語ったのは周知の通り。
 これらの誤報=Aすべてアメリカ政府が当初描いていた「タリバン打倒」のプログラムがそのまま現実化していると信じた者が流したのだろう。ところが、ところが。「タリバンのタフさに驚いている」(米軍高官)というのが今のアメリカ政府。
 それにしても、どうしてタリバンはハクやカルザイの秘密工作を察知して的確に捕捉できたのか、アメリカは疑心暗鬼。味方のはずのパキスタン軍部あるいはパキスタン情報部の一部がタリバンに密通してハクやカルザイの情報を流したのでは、と疑いだしているらしい。
 そう疑うのも当然、パキスタンからはタリバンに今でも武器や食料がふんだんに流されているとのこと。タリバン支援義勇兵の数千名が、パキスタン政府当局からなんの規制も受けることなく武器や義援金を持ってアフガニスタンへ越境した。パキスタンの反米デモの組織者が軍部と密かにつうじているのは公然の秘密。ということは、パキスタン軍事政権の下≠フ方は、ひそかにタリバン支援を続けているということになる。パキスタン大統領ムシャラフは、公式にはアメリカへの忠誠≠誓っている。しかし、彼の部下のタリバンとの密通を本気で止める気はない。いや止めたくても止める力がない。――パキスタンの軍部・支配階級にとってはアフガニスタンが親インド勢力に支配されたら国家存亡の危機。アメリカが北部同盟のカブール占領をゆるすならばタリバン支援に寝返るしかない、というのが本音。
 というわけで、対タリバン包囲網はじつは穴だらけ。アメリカ政府はタリバンを兵糧攻めにしたくてもできない。また、タリバン分裂工作も失敗、……困りに困ったブッシュ政権、いよいよ軍事的凶暴化に走っている。
 焦る戦争狂いを一刻も早くノックアウトせよ。

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APEC上海会議―「反テロ」の結束≠フ裏面で
激化する米日―中露の角逐


 参列した各国首脳を歓迎するためにうちあげられた数多の花火が、上海の夜空を明るく染めた。そして各国首脳は中国の民族衣装「対襟」(トゥイジン)をまとって会議場へあらわれた……。
 世界同時不況への傾動のもとで、米・日・ASEAN諸国首脳は、迫りくる恐慌の足音に耳をそばだてている。その最中でも、なお七%の高成長率を維持しWTOへの加盟を目前にしている中国。この中国の江沢民指導部は、テロのない安全な国=中国を<Aピールし、今回のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の主催国としてのイニシアティブを発揮して内外にその雄姿を誇示しようとした。けれども、このような江沢民の思惑は、首尾よく運んだわけではなかった。花火の大団円は、アフガニスタンの夜空を焦がす米軍の空爆を想起させたからなのか。いや、上海の高層ビルの前からうちあげられ爆発する花火は、かの<9・11反米ジハード自爆攻撃>の標的とされたニューヨーク貿易センタービルの炎上・崩壊のさまを彷彿とさせてしまったからであろうか。花火に拍手をおくる首脳は誰一人おらず、ニコニコ笑みを浮かべたのは江沢民ただ一人であった。世界同時不況の反作用に内心怯えながら。……
 アメリカ帝国主義によるアフガニスタンへの軍事侵略がくりひろげられているまっただなかの十月十八日から二十一日にかけて、中国・上海においてAPECの閣僚会議と首脳会議が開催された。(台湾は、中国政府から参加代表の人選にクレームをつけられたことに抗議して首脳会議をボイコットした。)参加十一ヵ国・地域の権力者たちは、閣僚会議の「共同宣言」と首脳会議の「首脳宣言」、ならびに「上海アコード(合意)」を採択した。かつ、このAPEC会議の期間中に、米中(十九日)、日米(二十日)、中露(二十日)、米露(二十一日)などの個別的首脳会談がもたれたのである。
 「共同宣言」や「首脳宣言」においてはまずもって、「世界経済の予想以上の減速」と「米国の同時多発テロでさらに悪化の恐れ」という共通認識≠ニこれに対処する「テロと戦う強力なメッセージ」なるものが提出された。また域内の貿易と自由化促進・WTO新ラウンド開始の支持が採択された。さらに「上海アコード」では貿易自由化の達成=「ボゴール宣言目標への道筋の明確化」が謳われたのである。
 これらの一連の会議において、「反テロ」での結束≠ェ一応は謳いあげられた。とはいえ、同時にその裏側では<米(日)対中・露>、また<米対マレーシア・インドネシア>の対立と軋轢が露わになった。経済協議においても、とりわけ貿易自由化にかんしては農産物取り引きの自由化をはじめとして国家的利害をむき出しにしての対立が鮮明となっただけではない。いわゆる「テロ不況」と呼ばれているところの、実は世界同時不況の傾動そのものへの対処策においても無策ぶりと打開不能性を露呈し、経済協議の低調さを際立たせてしまったのが、今回のAPEC会議なのである。

以下、見出し
A アフガン空爆をめぐる対立と軋轢
B 同床異夢・呉越同舟の経済協議
C 無能・無策を露わにした小泉政権
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ブクロ派残党が降参宣言!
  三角忠の小野田猛史(公調のスパイ)との密通を自白

  スパイ人脈の暴露・追及に怯える残存ブクロ官僚

 「労組交流センター副代表」を名のるブクロ=中核派の三角忠が、元ブクロ派政治局員であり脱落′繧ヘ公安調査庁の工作員となっている小野田猛史(=北川登)と密通していた! わが同盟はこのことを、密会場面の写真とともに一点の曇りもなく暴きだしてきた。この動かぬ証拠を突きつけられ、ぐうの音も出ずひたすら沈黙を決めこんでいたブクロ派残党は、「労交センター」内部から「あれはごまかせない。きっと他にもいるんだろう」という、ブクロ派官僚や「労交センター」幹部どもへの余りに正当な疑念と内部的動揺が一気に広がるにおよんで、おずおずとその重い口を開き弁明≠ノこれつとめはじめた。(ブクロ派機関紙「前進」第二〇二八号)
 といっても彼らは、わが同盟の暴露にたいするブクロ=中核派としての態度を表明したり、真っ向から反論するほどの勇気≠ヘない。実に卑屈なことに、「労組交流センター」名の「弾劾声明」なるものを機関紙で「紹介」するという、まったくの及び腰の姿勢なのだ。三角がれっきとしたブクロ派の同盟員であることをおしかくすのみならず、スパイ交流センター≠ニ化した「労交センター」幹部の問題だというように逃げを打つ。そうすることによって、みずからへの矢をかわそうという魂胆がミエミエではないか。それもそのはず、残存ブクロ官僚じしんが叩けば汚いホコリがいっぱい出る連中であり、全員が公安警察や公安調査庁・CIAのスパイであるからだ。
 事実、残存ブクロ派の「議長」を僭称するシミタケこと清水丈夫をはじめとした官僚ども――金山克巳、高木徹、吉羽忠、水谷保孝、小野正春。彼らは『公安調査庁スパイ工作集』において公調のスパイである三島浩司や宮崎学と直接に接触していたことを暴露された正真正銘のスパイ分子だ。だからこそ残存ブクロ官僚どもは、みな自分たちにいつかは追及の鉾先が向けられることを直観して、毎日毎日、戦々恐々としているのだ。
 そもそも、CIAと日本の権力内謀略グループは、謀略ゲリラの追認役として活用してきたブクロ派残党の使い捨てに踏みきった。そのために宮崎学問題を、CIAのエージェントとして飼い活用してきた白井朗(小西誠)に暴露させた(『工作集』など)。スパイがスパイを暴露したのだ。このことに発狂したのが清丈一派なのである。この事態こそは、わが同盟が宮崎の本性を暴きだしブクロ派解体闘争を推進してきたことに追いつめられたブクロ派の死のけいれんにほかならない。三角問題に正面から答えられないことも、まさにその好見本なのである。

  珍無類の弁解―「四度会ったが、きっぱり拒否した」?!?!

 そもそも、スパイ通信「前進」におずおずと掲載した「労組交流センター」名の「弾劾声明」を見よ。これは、腰の抜けたブクロ官僚どもの自己保身に徹頭徹尾貫かれたものであり、およそ「弾劾声明」とは名ばかりのスパイ行為の弁解録≠ネのである。
 まず「声明」で開陳している、スパイ交流センター≠ェ三角から受けた「事実問題の報告」とやらを聞いてみよう。曰く―― 「一九九五年七月」に、三一書房の編集者である三角のもとに、小野田から「出版企画についての相談」の電話があり、その「打合わせのため」に、以後「四度ほど喫茶店で話し合った」。ところが、「小野田が次第に出版企画以外のことに話題を移そうとすることに不審に思った」三角は、「同年十二月を最後」に、「以降は連絡があっても、きっぱりと会うことを拒否した」。この三角の対応は、「公調とその協力者・小野田に対して打撃を与えるものとなった」のだそうである。
 オヤ!「写真は、デマだ、デッチあげだ、偽造だ」とわめくのかと思ったら、そうでもない。われわれは何も何回会ったかを暴露したわけでもないのに、三角は先制的≠ノ四回会ったのは事実でした、と自白したというのだ。だったら、あの写真は何回目の密会で、どこの喫茶店なのか、答えてもらおうじゃないか。肝心のことを抜かして「労交センター」の下部に信用しろというのか。しかもブクロ派官僚は、「きっぱりと拒否した」と本人が供述≠オているから「シロ」だという。これは実にウソくさいではないか。そもそも、小野田こそは「党から脱落し転向し、最も恥ずべきスパイに成り下がった徒輩」であり、「完全な粉砕の対象」であると「断罪」したのは誰だったか(「前進」第二〇一九号四面「公安調査庁スパイ事件に対する革共同の態度と闘いのアピール」)。「恥ずべきスパイ」と四回も会った奴は「完全な粉砕の対象」ではないのかね。いやはや、焼きが回ったというべきか、その場しのぎの方便としても、あまりに下手くそではないか。しかし、これは「シロ」と認定する側が同じ穴のムジナであることによる。要するに、スパイがスパイを断罪できないだけのことなのだ。運が悪かった≠ニいうだけのことなのである。残存ブクロ官僚どもは、三角を免罪することによって、自分たちが公調のスパイ三島や宮崎と密通していたことへの追及をかわそうという不純な動機につき動かされているだけなのである。
 間抜けなことに彼らは、スパイ問題にきちんと対処しているかのように描き出すつもりで、三角から「事実問題についての報告を受けて討議した」などという「経過」なるものを書くことによって、逆に、三角がわが同盟に暴露される今の今まで、スパイ小野田と会っていたことを秘密にし隠し続けていたことを、問わず語りに語っているのだ。
 「権力のスパイ攻撃に対する闘いできわめて重要なことは、どのような偶然的な事態から生じた権力との接触であれ、軽重にかかわらずすべてを速やかに党中央に報告することである」というのが「党的一致」(同「アピール」)ではなかったか。このようなスパイとの接触行為を隠蔽していることを、普通密通≠ニいう。三角の行為は、少なくとも六年間も秘密にしていたのだから、立派な密通ではないか。それを黙っていたのは、三角にやましいところがあるからではないのか。こんなイロハ的なこともわからないほどに残存ブクロ官僚どもは動転しきっているのだ。
 いやはや、自分たちがスパイとして責任追及されることから逃れようとするあまり、詭弁に詭弁を重ねることによって、三角が「きっぱり拒否」などしていない様を逆証明しているのがブクロ官僚なのである。そうそう、清丈、金山、高木、吉羽、水谷、小野らは、宮崎学と会っていても「速やかに党中央に報告」したわけではない。アジトまで世話してもらったんだから、三角の「自白」なんて軽い軽い、というわけだ。

  CIAの手先として育成されてきた三角忠

 だが、三角がスパイであることが歴然としているにもかかわらず、それでもなおブクロ官僚が無理を承知で、三角を擁護するのにはわけがある。それは、ブクロ派がCIAとそれに連なる日本国家権力・公安警察に完全にからめとられるにいたる、その実体構造の中心に三角がいるからにほかならない。
 公安調査庁の工作員・小野田との黒く太いつながりを介して、三角は、CIAのてこ入れのもとに、『警察が狙撃された日』(一九九八年二月、三一書房刊)の編集に携わった。
 同書は、CIAが日本の警察機構を再編することを狙い、その一環として、オウム真理教の捜査をめぐる公安警察の捜査の実体とその腐敗を暴くために発刊されたのであった。警察の内部情報と内部資料をもとに、公安警察の幾多の失態やあくどい捜査の実態を暴くというやり方。それは、日本の公安警察を解体再編するという強い意志を示して余りあるものであった。
 このようなことからして、CIAによる情報戦略の一角に深く組み込まれ、その直接的な指揮下で、公安調査庁とCIAから与えられた資料をもとに同書の編集の任を担ったのは三角なのである。あながち、「仕事上のつきあい」というのはまるっきりウソではないかもしれない。「仕事」じたいがくさいのである。ここにおいて、ブクロ派はCIAに完全に絡めとられるにいたったのである。
 この深層が明るみに出ることに怯えて、ブクロ官僚は、三角を擁護することに躍起となっているのである。

 動揺・混乱するブクロ派残党を埋葬せよ

 われわれは、このかん「アメリカのアフガニスタン侵略反対・日本の参戦阻止」の国会前闘争や諸々の大衆集会において、かつまた、うらぶれたブクロ派の「集会」にまで入り込み、「交流センター」のリーダーを気取る三角が公調の工作員・小野田と密通していたという事実、およびその正体がCIAのスパイであることを暴露した紙の弾丸≠くまなく撃ち込んできた。
 これを突きつけられたブクロ派下部活動家どもは、手配師の手前、表向きは虚勢をはって、ビラを見ないよう顔をそむけたり受け取るのを拒みながら、そのじつ陰でこっそりと食い入るように読みふけるのであった。また、手配師どもはといえば、それが活動家や労働者大衆の手に渡るのを恐れて、われわれのビラまきを妨害しようと、さながら狂牛病にかかった牛のように、わがビラまき部隊のビラをめがけてヨタヨタと足をふるわせ突進≠オた。ところが、それが軽く一蹴されるや地べたにうつ伏すという様を、集会参加者から物笑いにされることしばしばであった。それほどまでに彼らは、上から下まで動揺・動転をあらわにしているのである。
 ブクロ残党どもよ、心しておくがよい。公安調査庁・公安警察・CIAとつながりを持つブクロ派の徒輩は、三角ひとりではないことをわれわれは十分知っている。スパイたちよ、打ち震えるがよい。われわれは、ブクロ派の走狗としての正体を暴くために、さらに追撃するであろう。
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<日教組第89回定期大会 
参戦に手を貸す本部を弾劾し大会を戦闘的に塗り替える!


 日教組第八十九回定期大会が十月九〜十一日、東京・社会文化会館において開催された。十月七日、ついにアメリカ・ブッシュ政権は、イギリス・ブレア政権とともに宣戦布告なしにタリバン殲滅のための空爆を開始した。「米英のタリバンへの空爆テロ弾劾!」と大書されたわが同盟のビラを真剣に読む代議員たち。その通りだ、ただちに阻止の闘いに起ち上がるべきだ! 小泉政権は、すでに「人道支援」と称する難民支援物資輸送を口実にパキスタンに自衛隊輸送機を派遣し、「報復戦争」参加の下地づくりを強行している! さらには「日の丸」を掲げて米軍の軍事行動を支援するために「テロ対策特別措置法」や「自衛隊法改正」などの「参戦法」を十月二十九日に可決成立させた。小泉政権が現憲法の制約をとり払い、事実上の集団的自衛権行使=参戦に踏み出したという画歴史的一大反動攻撃のただ中で、日教組大会が開催されたのである。
 犯罪的にも日教組指導部は、戦争政策を遂行する国家に奉仕する教師と子供の育成を目的とした「教育改革」と教育関連諸法の成立に全面的に加担するという歴史的大裏切りをはたらいてきた。この大裏切りを前提として、今まさに「参戦法」と称される「テロ対策」三法の成立を、日教組指導部が事実上容認したということは、日教組が「教育報国会」たるの実を示した、ということ以外の何ものでもないであろう。これを許さず、文科省の下僕と化した日教組指導部を弾劾し、かつ日教組運動をネオ教育報国運動へと変質させようとする執行部の企みに抗して、今日の日教組運動の危機を突破するための具体的闘いの方針を確立すること。これこそが良心的・左翼的代議員たちにとっての本大会の最大の課題であった。

会場に轟く「空爆弾劾のシュプレをやれ」の叫び

 大会最終日、委員長・榊原が「団結ガンバロー」のために演壇に立った。その瞬間、「空爆弾劾のシュプレヒコールをやれ!」という野次が会場に響きわたった。大会が無事終了したことに安堵しきった榊原の顔が驚愕の様相にかわる。本大会の論議の核心問題であった「空爆反対、自衛隊海外派兵反対の具体的行動提起」を、まさに今この場においてやるのか否か、そのことを委員長に問いつめた一言に動揺しきった榊原。顔をこわばらせ口ごもりながら彼は、思わず「軍事的報復反対! テロ対策措置法粉砕! 自衛隊法改悪粉砕!」と叫んだのだ。
 ここ十年来「反対」や「粉砕」などという表現をタブーとしてきたのが日教組ダラ幹どもなのだ。にもかかわらず今日、「教育報国会」に堕した日教組の委員長をして「粉砕!」と叫ばせたというこの一事に、今大会における良心的・左翼的代議員・傍聴者たちの苦闘の成果の一端は明確に示されているといえよう。「いまの野次が効いたぞ」「榊原は動揺したなあ」「まったくそのとおりだ、今すぐにでもデモをやるべきだ」などと代議員は口ぐちに語ったのだった。
 戦闘的・良心的組合員は昼夜をわかたず奮闘し、日本が参戦態勢に突入した危機的状況を突破するために日教組指導部の思惑を突破し、大会を戦闘的にぬりかえるために全力を尽くしたのだ。

以下、見出し

日本参戦を容認し日教組の「教育報国会」化を策す本部

日教組指導部に屈服した「左派」県教組幹部

「空爆弾劾、海外派兵反対」の修正案を取り下げ

「日本参戦=海外派兵反対の具体的行動を!」―国会前座り込み闘争を牽引

「社会的パートナーシップによる協力・協働の学校づくり」を唱える日教組指導部を許すな!
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空爆弾劾
 一人五十首(百人一首のもじり歌)   詠み人知らず

秋の谷 ヒンズークシの 訓練地
わが拳(こぶし)手に 砂嵐

秋過ぎて 冬来にけらし アフガンは
米英の クラスター爆弾の雨
タリバン兵 迎え撃つ

アッラーの ながながしきの 御加護をば
祈る戦士は ひとりかも寝む

硝煙に うち出でてみれば カブールの
ヒンズークシの高嶺は 血に染まりつつ

自由とは 虚ろにひびき 世迷いて
ただいたずらに 世人まどわす

風いたみ 巌打つ波は 侵略を
弾劾する 嵐となりて

ブッシュ ブレア 寝ても覚めても
おびえるは 姿の見えぬ ムスリム戦士

夜もすがら 硝煙弾雨 明けやらで
怨嗟の涙 枯れ果てじけり

奥山に 砂漠踏み分け 鳴くロバの
悲鳴聞こゆや 闘いの鬨(とき)

驕り狂う ブッシュは聞かず 民の声
ライスともに 地獄入るとは

吹きまくる テロ根絶の 合唱に
わが身も一つ <不破>はいふらむ

反米の 絶えてしなくば ボケきって
社民以下なる 戦争賛美

テロ憎し ブッシュ/コイズミ ながむれば
代々木も同じ 武力制裁

寝ぼけ顔 国連旗に すがりつく
法の裁きを 願う代々木よ

万国の もたざる民よ 心あらば
今渾身の 弾劾の声あげよ

天つ風 ミサイル航路 吹き閉じて
アラブの海に 沈めよ洋鬼(ヤンキー)

ミサイルの 破壊し橋に アフガンの
呻きを聞かば 夜も眠れず

わが砦 山岳(やま)の渓谷 ムスリムぞ住む
世にテロ基地(アルカイダ)と ブッシュはわめけり

天の原 振り返り見れば 灰燼に
トマホーク雨 カブール無惨

秋風に たなびく反戦旗 たえぬよう
月夜も惜しみて オルグ活動

テロもイヤ 報復止めてと 嘆けとて
ひきつり顔の ブッシュには屁のカッパ

青地は 髑髏マークを 塗り込めし
星条旗こそ あすのアメリカ

アラー信じ 聖戦決起せしも 抑圧されし
パレスチナの 悲劇は続くらん

アラーがため 惜しからざらし 命さえ
ジハードもがなと 思ひけるかな

参戦の 門を渡るは バカものよ
行方は定か 侵略の路

カンダハル 落ちて流るる 血潮川
胸はち切れて 苦しかるらむ

コイズミの 行くも帰るも 専決で
知るも知らぬも マキコ/ナカタニ

ジハードを 憎むはあわれ ムスリムの
決意も固し 心こそ思え

驕りける 洋鬼撃てよ 山嵐
激しかれとぞ ムスリム祈る

月見れば アフガンの民 悲しけれ
わが身焦がして 闘いに起つ

秋の夜の 夢ばかりなる 国連の
裁きを願ふ アホはおぞまし

カブールに 山岳路の 遠ければ
ソ連の二の舞 遠吠えブッシュ

生物や 核の兵器を バラ撒いて
パニックまねく ワスプ(*)ヤンキー

世界をば 一つに結び サラーム(平和)を
闘いとるは プロインターぞ

コーランも 知らずにワスプは ムスリムに
バイブル押しつけ かなう術なし

善と悪 正義に野蛮 アレかコレ
単純粗野な オツムなりけり

根源を 免罪するは 犯罪ぞ
反グローバル あわれ悲しき

テロリズム 革命的の それもあり
ソビエトプロの 蜂起なりけり

テロリスト 殉教の途 悲しかり
パレスチナにも 解放遠く

テロリズム 怯えるものは 人民の
血をすすり取る 支配者どもぞ

プーチンも 江沢民も 不破/志位も
ナショナリズムの 泥沼に沈みぬ

血をすする スタの末裔 今もまた
ブッシュの殺戮 手を貸す罪を

悪臭 放つ屍 スタ野郎
根絶するは お前らの悪

めぐりあいて 見しやプーチン ブッシュとも
タリバン討つと 策を練りけり

人はいざ アフガンいかん 故郷の
瓦礫の山に 怒り燃え立つ

果てしなく イラク/バルカン/アフガンと
戦火を放つ 帝国主義は

世の中に 道こそ示す 赤々と
神の如くは マルクスなりし

怒り湧く 弾雨のアフガン 瓦礫なり
反戦に向かう わが身なりけり

懲りもせず 今またおなじ 武罰をば
身を粉にしても 粉砕せんと

改憲の 悲願をかけて こぎ出でぬと
見得切るコイズミ 奈落に落とせ

(*)ワスプとは、W=ホワイト、AS=アングロサクソン、P=プロテスタントの略。アメリカのエリート層をさす
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