第1691号( 2001年10月29日)の内容


<1面>
参戦法制定・派兵を断固阻止せよ
ハンガリー革命45周年 10・14革共同政治集会かちとる
労学1700が反スタ運動の前進を決意

<4面>
〈参戦反対〉なき「人道的支援策」要求の錯誤
社民党中央の「対テロ新法」反対方針批判

<5面>
山内昌之よ! いつからブッシュの提灯持ちになったのか

ブクロ派残党を追撃 8・28自治労大会

<2面>
空爆弾劾・参戦法粉砕に起つ
翼賛国会に労学の怒り 10・16、18
「侵略阻止!」「参戦阻止!」を掲げて進撃する首都圏の戦闘的労学
(十月二十一日
、渋谷周辺)

米英の空爆を弾劾 沖縄県学連、北大、帯畜大
10・5沖縄 10・6沖縄 10・5関西

<6面>
Topics  全逓本部、またも大裏切り!
リポート労働戦線 「つくる会」が新たな蠢き
         急増する「介護事故」
■別会社化で20%賃下げ

<7面>
清掃労働者には重労働・首切りが――名古屋ごみ戦争

<8面>
対米追従¥ャ泉に対するプーチンの揺さぶり
 「サンマ」をめぐる日・露のつばぜり合い

<3面>
万華鏡――2001情勢の断層を読む
《アメリカの悪だくみ》
沈黙はキン
罪をなすりつける先は?
定義は踊る
ペンは米より強し
うた WTC崩落ほか

週間日誌<世界の動き・日本の動き>

「解放」最新号


  


  

参戦法制定・派兵を断固阻止せよ

ハンガリー革命45周年
10・14革共同政治集会かちとる


労学1700が反スタ運動の前進を決意

「21世紀をプロレタリア革命の世紀に!」満場の労学が固く決意(10月14日、中野)
 十月十四日、わが革共同は、東京都内の「なかのZEROホール」において、ハンガリー革命四十五周年・革共同政治集会を開催した。
 九月十一日にイスラム復興主義勢力の<ジハード戦士>たちが敢行した自爆攻撃によって、みずからの世界軍事支配の中枢とグローバル経済の心臓部とを的確に射抜かれ、世界「一超支配」を狙うみずからの威信を叩き潰されたアメリカ帝国主義。このアメリカ帝国主義ブッシュ政権は、イギリス帝国主義ブレア政権とともに、十月七日、ついにアフガニスタン・タリバン政権への「宣戦布告」なき空爆=卑劣な国家テロを開始した。そして日本のネオ・ファシスト小泉政権は、この米英軍によるタリバンへの空爆テロの開始と同時に、内にむかっては厳戒態勢=戦時体制を敷きながら、航空自衛隊のC130H輸送機六機と陸自部隊一六〇人とをPKO協力法をタテにしてパキスタンに急派したのだ。そして自衛隊の「米軍後方支援」部隊としての本格的参戦を強行するために「テロ対策特別措置法」という名の参戦新法≠制定しようとしている。
 まさにこのような歴史的転回点のまっただなかで、10・14革共同政治集会は開催された。「米英のタリバンへの空爆テロ弾劾! 日本の参戦阻止!」のスローガンを掲げた本集会に結集した一七〇〇名の労働者・学生・市民は、闘いの熱気に包まれ闘志にあふれた集会として、本集会の大成功をかちとったのだ。そしてまさしく、「噴きあがる戦乱の炎を革命のヒドラへ転じる」その橋頭堡を断固として築いたのである。

以下、小見出し

空爆テロ弾劾・日本参戦阻止――集会にみなぎる闘志

「戦乱の炎を革命のヒドラへ」――熱情あふれる基調報告

「スパイの巣窟ブクロ派に今こそトドメの一撃を」――特別報告

反スタ魂みなぎる労学の決意
特別委採決強行許すな!%ャう学生(10月16日、衆院議面前
衆議院議員面会所前に怒りの声轟く(10月18日)
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〈参戦反対〉なき「人道的支援策」要求の錯誤
社民党中央の「対テロ新法」反対方針の犯罪性

「米軍の出撃阻止!」を叫びデモ(10・6、嘉手納)
 アメリカ帝国主義ブッシュ政権とイギリス帝国主義ブレア政権は、両軍の特殊部隊をアフガニスタン国内に突入させ、ついに地上戦の火蓋を切って落とした。同時に爆弾やミサイルをアフガニスタン・タリバン支配地域に雨あられと降らせることによって、百万余のアフガン人民を爆死と餓死・病死の淵に追いやっているのだ。この悪逆無道の侵略戦争を続けるブッシュ政権の対日要求に応えて、日本帝国主義の小泉政権は、自衛隊部隊を米軍支援のために一刻も早くアラビア海やパキスタンに派遣しようと躍起になっている。すなわち、「テロ対策特別措置法」という名の参戦新法をAPEC首脳会議(十月二十日)に間にあうように衆院で可決=通過させたうえで、いよいよ十月中の参院での可決=成立にむけて全力で突進しているのだ。
 だがこの一大攻撃をまえにして、既成平和運動はきわめて危機的な様相を呈している。とりわけ日共の不破=志位指導部は、アメリカ帝国主義のアフガニスタン空爆にたいして、なんと、空爆を弾劾するのではなく「テロ根絶のための国際的団結」にとって空爆がマイナスになるから「残念」、国連がビンラディンの身柄引き渡しを要求してタリバンが拒否したならば武力行使もありうる、などという見解を発表したのだ。この日共中央の見解は、今や日共のまじめな下部党員や古参党員の猛反発をかき立てている。事実、日共系諸団体主催の集会では、わが同盟の革命的な批判に共鳴した下部党員・活動家が、「テロリストの法にもとづく処罰」を叫ぶ書記局長・市田にたいしてゴウゴウたるヤジを浴びせかけたほどだったのだ。にもかかわらず、こうした下部党員の反発を封殺しながら、「不審船」にたいする海保巡視船の砲撃を合法とする法案に賛成票を投じたのが代々木官僚どもにほかならない。まさにアメリカ帝国主義のアフガニスタン侵略戦争と日本の参戦を補強≠オているのが日共中央ではないか。
 この日共中央に比すならば、社民党の土井指導部は、「テロにも報復にも反対」を掲げつつ、一応はアメリカの軍事攻撃と日本の海外派兵に反対することに力点をおいて反対運動にとりくんではいる。とはいえ社民党・土井中央もまた、「テロリストの処罰」を是とする枠内において、軍事的手段に頼るのは野蛮。法的・外交的手段で解決せよ∞難民救援などの人道的支援に力を入れよ≠ニいう要求をアメリカ・ブッシュ政権と日本の小泉政権にお願いしているにすぎない。アメリカが自爆攻撃を受けた理由をもっと考えるべきだ∞アメリカが中東でおこなってきた横暴が今回の事件を招いた≠ニいう下部党員や支持者の良心的な意見に真剣に耳を傾けることなく。そのうえで先のような要求を政府に対置しているかぎり、たとえ「『対テロ新法案』は憲法違反の海外派兵」と叫ぼうとも、アメリカ帝国主義のアフガニスタン侵略と日本の参戦を阻止しうる真の力を組織することはできないではないか。

以下、見出し

1「自衛隊員の安全の保障」論議に没入する社民党中央

2 社民党式「テロにも報復にも反対」の内実

3「非軍事の人道的支援」要求の無力性

4「人間の安全保障」の名による帝国主義軍事同盟の肯定

入港したエセックスに怒りの拳(10・5、勝連)
大阪市街をデモ行進(10月5日)
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山内昌之よ! いつからブッシュの提灯持ちになったのか

衆議院議員面会所前に怒りの声轟く(10月18日)
 十数名ものイスラム復興主義の青年たちが、心をひとつにして身をもってアメリカ帝国主義の軍事・経済の中枢にたいする<ジハード自爆>を敢行した。この命をなげうったムスリムたちの怒りと血叫びに、山内よ! なにも感じないのか。しかも、米英軍による対タリバン空爆テロによって次々にイスラム民衆の命が奪われていることに、心を痛め痛憤の念ももたないイスラム研究者とはいったい何なのか。
 いや、一九六〇年代には、北大ブントのはしくれとして、「暴力」=ゲバ棒を振るっていた山内。この転向℃メは、それでもなお、十年ほど前には、タタールのボリシェビキ・スルタンガリエフが大ロシア主義とスターリン主義の圧政にたいして命を賭して反逆したことに共感し、そのイスラム民族主義の実像にせまろうとしていた。この山内は、今では完全に死んでしまった。ブッシュの「テロ撲滅」の鼓吹に右へならえし、ファシスト小泉の腰巾着としてその尻押しをしている今の山内は、俗物根性まるだしの醜い政治動物と化している。事実、「読売新聞」(九月二十一日付)と『諸君!』十一月号で山内は、日米両帝国主義権力者に唱和し、権力者の論理にのっとって国家によるゲバルト=「戦争」による解決を煽りたてているのである。

以下、小見出し

「イスラム・テロリズム」の撲滅を叫ぶイスラム研究者

アメリカの大罪の無視

「イスラム復興主義」の意図的無視
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白い粉の恐怖 誰がばらまいたのか? 沈黙はキン

 白い粉の恐怖が全米を襲っている。いや、アメリカにとどまらず世界に拡がりつつある。この「白い粉」は麻薬ではなく、炭疽菌。
 航空機内で男性が立ち上がり白い粉を空調設備に撒いた、と乗客が騒いだ。サンノゼに到着した乗客・乗員八十五人は三時間も機内に閉じ込められ、空港には臨時のテントが張られて乗客らを消毒した。粉を撒いた男性は裸にされ全身を洗剤で洗われたあと、防護服を着せられて警察の取り調べを受けた。けれども、実はこの男性が立ち上がったとき持っていたグリーティングカードの紙吹雪がこぼれただけのことだった。……
 あるいは「風邪でもないのにのどや鼻が痛い」と病院の救急窓口に人びとが殺到する。抗生物質「シプロ」を求めて薬局にも押し寄せる。なんでも「不審な封筒」に見えてしまう。石灰粉、粉石鹸、粉状のバニラ、粉プリン、ビタミン剤などがいたるところで騒ぎをつくりだす。心理学者のジュリア・トロブスキー博士は「炭疽菌不安症候群」という学名をつけた。……というようにパニックは拡大の一途。公衆衛生担当官は「恐怖こそわれわれの敵だ。テロリストの思う壺にはまって恐怖に陥る生活なんて御免だ」と悲鳴をあげる。
 フロリダ州のアメリカン・メディア新聞社に始まりNBC、ABC、CBSテレビ、郵便局員、検査技師、議会上院関係者へと炭疽菌の感染者は拡がり、十月十八日現在で、感染者は四十人、発症者六人、死者一人と報道されている。生物学などとんと縁のなかった人びとがマスコミから流される知識の一夜漬けで炭疽菌についてさかんに「学識」を競っている。
 それらをなぞると、そもそも細菌の研究はこの炭疽菌から始まり、一八七六年にコッホが初めて羊から分離し、一八八一年にはパストゥールがそのワクチンをつくったのだとか。感染して死んだ家畜の死体が黒ずむので「炭疽」と呼ばれたこの細菌は、通常は桿(かん)菌と呼ばれる棒状(〇・〇〇三〜〇・〇一_)をなして土壌中にいるが、栄養が悪くなるとか大気に触れるとかの環境の変化によって芽胞(がほう)に姿を変える。乾かして粉末にすれば瓶などに詰めて簡単に持ち運べる。その「威力」は、感染した家畜の肉を食べて発症する腸炭疽の致死率は二五〜六〇%、菌のいる土に触れて発症する皮膚炭疽では二〇%、菌を吸い込んで発症する肺炭疽の場合はほぼ一〇〇%に達するという。
 この危険な菌を兵器として利用することを考え開発したのは、もちろん英・米をはじめとする帝国主義権力者であり、液体に混ぜたり、乾燥させたりして撒布する。米戦略国際問題研究所によると菌三〇`cをミサイルでばらまけば、一〇平方`bにいる三万人から一〇万人を殺すことができるという。この細菌=生物兵器の場合、芽胞を乾燥させて人の肺に入りこみやすい大きさ(〇・〇〇一〜〇・〇〇五_)にする技術が必要となるのだそうだ。
 アメリカ権力者どもは当初の「テロとは関係ない」という発表から、「同時多発テロとは関係ないがテロだ」「間違いなくアメリカを狙ったテロだ」「自由主義国家への脅迫だ」「9・11との関連を前提として捜査する」「情報提供者には最高で一〇〇万ドル(一億二千万円)出す」というように次つぎに態度を変えるとともに、「アメリカの研究施設からは漏れていない」「このテロにはロシアの科学者が協力している」「菌の微小化技術はイラクが開発していた」「ビンラーディンと関連している可能性もある」などなどの「情報」を流しはじめた。
 そ〜ら、案の定だ。ブッシュよ、CIAよ、魂胆みえてるよ。
 「反テロ十字軍」を組織するために「ならず者」よろしくドスをちらつかせて凄んでみせ、道理無用で世界中の権力者たちをつき従わせようとしてカダフィやカストロまでも口をつぐませたが、イラクのフセインは相変わらずだ。十年前に叩きのめし、その後も締め上げているにもかかわらず奴はキバを剥いたままだ。イラクに空爆の雨を降らせてやる口実がどうしても必要だ。「イラクが開発したのは液体混入方式だ」と? 関係ねぇ!「ビンラーディンとその一派の犯行だ」と決めつけたあのやり方で行けばいいのだ!「証拠を示せ」などという奴には「俺にタテつこうってのか!」と脅しつけた、あれが「自由・文明・民主主義・人権・正義」の現代流ヤクザのやりかたじゃねえか。
県学連が嘉手納基地ゲート前で抗議闘争(10月8日) どしゃぶりの雨をものともせず、空爆弾劾を訴える北大生たち
(10月11日、札幌)
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