第1676号( 2001年7月9日)の内容



<1面>
羽田空港へ戦闘的デモで進撃 6・29
全学連 小泉訪米阻止闘争に唯一決起

6・26〜29 「教育改革」三法の参院可決弾劾!
闘う学生が国会前連続闘争に決起

<4面>
デフレの泥沼にのたうつ日本経済
――破綻必至の「構造改革」〈下〉


<5面>
高齢者をこき使うA社の定年延長
IT導入――R社設計部門の実態

<2面>
空自戦闘機の福祉施設射撃弾劾!
全学連、各地で怒りの決起
6・25北海道/6・25沖縄/6・27東京

6・17関西共闘・反戦が戦闘的デモ(大阪)
「戦争準備粉砕!」関西の労学が自民党大阪府連、米総領事館に進撃(6月17日)

<8面>
教育3法反対! 闘いの突破口開く
――北教組第112回大会

ドキュメント 日教組本部の歴史的裏切り

<6面>
リポート労働戦線
 福教組内で高まる藤川発言弾劾の声/5・20「道民のつどい」の内実/寒冷地手当もカット
Topics 自治労事記長が闘いに水

<7面>
6・14官公部門中央集会で労働貴族に怒り
自治体一般職にフレックスタイム制――小浜市

<3面>
万華鏡2001――情勢の断層を読む
新しい文学考
本家本元
善玉・悪玉
ドン尻争い
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉


解放」最新号




  

羽田空港へ戦闘的デモで進撃 6・29
全学連 小泉訪米阻止闘争に唯一決起
小泉訪米阻止闘争に決起した全学連(6月29日、大田区萩中公園横)

 連日にわたる「教育改革」三法制定阻止闘争をたたかいぬいた全学連は、六月二十九日、首相・小泉がアメリカ大統領ブッシュと会談するために訪米しようとしていたことにたいして、羽田現地において<小泉訪米阻止! 日米首脳会談粉砕!>の旗を高だかと掲げて戦闘的なデモに決起した。
 小泉は、国会の会期末のこの日、「教育改革」関連三法の採決を強行したことにふまえて訪米し、キャンプデービッドでブッシュとの会談に臨もうとしていた。この会談において日米両権力者は、「日米安全保障体制の新時代」を謳い、アメリカ政府のミサイル防衛構想を日本政府が「理解」することを盛りこんだ日米共同声明を発表しようとしていたのだ。
 だが、社・共既成指導部は、日米両権力者が九六年の「日米安保共同宣言」、九七年の「新ガイドライン」にのっとりつつ、日米共同の侵略戦争遂行体制構築のための諸策動を新たな次元においておしすすめようとしているにもかかわらず、これにたいする反撃の闘いを放棄しているのだ。とりわけ日共官僚は、「小泉首相が『日米に立場の違いがある』というのなら、政府の従来の方針(TMDの日米共同研究)の見直しは当然」などと称して、小泉政権が日本の独自の立場をおしだしていることに迎合し実質上尻押ししている始末なのだ。
 たたかう学生たちは、このような社・共既成指導部の犯罪性を暴きだし、彼らの翼下にある「護憲」運動をのりこえるかたちにおいて羽田現地闘争をたたかいぬいたのだ。

「安保粉砕!」の雄叫び轟く

社共の闘争放棄を弾劾――総決起集会

日米共同の戦争遂行体制の構築を打ち砕け!
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空自戦闘機の福祉施設射撃弾劾!
自衛隊の射爆撃訓練・北方機動演習阻止!
全学連、各地で怒りの決起

 全学連は、六月二十五日に北海道北広島市においてひきおこされた航空自衛隊F4戦闘機(那覇基地所属)による民間施設・地域にたいする射撃を弾劾するのみならず、日々エスカレートする一方の射爆撃訓練・演習を阻止する闘いに、現地=北海道、東京、沖縄において連続的に決起した。

全学連道共闘の学生は空自による福祉施設への射撃に抗議し
怒りのシュプレヒコール(6月25日、千歳ゲート前)
道共闘が直ちに抗議 6・25北海道
 六月二十五日の事件当日、全学連北海道地方共闘会議のたたかう学生たちは、千歳―北広島現地における緊急闘争に怒りに燃えて即座に決起した。全学連道共闘のたたかう学生たちは、政府・防衛庁に「事故原因の究明」を要請するにすぎない既成反対運動をのりこえ、<日米共同の戦争遂行体制づくり反対!>のスローガンを高く掲げて、射撃弾劾の闘いに唯一決起したのだ。

前代未聞! 民間施設を標的≠ノ射撃訓練

 六月二十五日午前十時五十五分ごろ、航空自衛隊南西航空混成団第八三航空隊(沖縄県那覇市)所属のF4―EJ戦闘機が、空自千歳基地を飛びたち四機編隊で空対地射爆撃訓練中に、なんと二秒間で一八八発もの二〇ミリ機関砲の訓練弾を北広島市の社会福祉法人「北広島リハビリセンター」をはじめとする民間地域にぶちこんだのだ。
 駐車場の乗用車の後部窓ガラスを粉々にうち砕き、入所者が休憩するためのベンチのある渡り廊下の鉄板の屋根をつき破ってコンクリートの地面をえぐり、施設の屋根やアスファルトの路面にのめりこむなど、射撃をうけた現場はまさに戦場さながらの様相を呈しているのだ。
 当時、屋外で日光浴をしていた入所者も十人ほどいたのであって、三百余名の入所者・職員に死傷者がでなかったのは、文字通りまったくの偶然にほかならない。しかもうちこまれた機関砲弾がたまたま訓練弾だったものの、もし火薬が装填された実弾演習であったならば一大惨劇がもたらされるところだったのだ。

空自千歳基地に怒りの拳

 同日午後五時十分、白ヘルにゼッケンで身を固めた全学連道共闘の学生たちは空自千歳基地ゲート前にその勇姿を現した。自衛隊員たちは慌てて二重のゲートを閉め始める。たたかう学生たちはただちにあたり一面にこだまする大声でシュプレヒコールを叩きつける。「リハビリセンターへの射撃弾劾!」「空自演習・北方機動特別演習をただちに中止しろ!」「日米共同の戦争遂行体制づくりを許さないぞ!」たたかう学生たちは燃えたぎる怒りもあらわに幾重にもシュプレヒコールを叩きつけたのである。

「北広島リハビリセンター」現地で緊急弾劾集会

首都の学生も空自による福祉施設射撃に抗議し防衛庁に
弾劾の闘いを敢行(6月27日、市ヶ谷防衛庁正門前)
 全学連道共闘のたたかう学生たちは、さらに連続的に、射撃をうけた恐怖と怒りの冷めやらぬ北広島リハビリセンターに駆けつけ、幾多の銃痕が生なましく残るその場において射撃弾劾集会を断固として実現した。
 「入所者・職員のみなさん! マスコミのみなさん! この機関砲射撃を満腔の怒りを込めて弾劾しようではありませんか! この射撃を政府・防衛庁はたんなる『誤射』として片づけようとしています。しかし、訓練中の戦闘機が銃口を施設に向けていたのは明らかです。すなわち在日・在韓米軍が小学校やダムを標的にして日夜低空飛行訓練をくりかえしているのとまったく同様に、自衛隊機による今回の射撃もまた、民間施設を標的にして空対地射爆撃訓練を平然と強行していたという恐るべき事実が満天下に暴露された事態にほかなりません。しかもこの六月十八日からの空自の戦闘訓練は、六月十九日からの北方機動特別演習と軌を一にして強行されていたのです。すべてのみなさん! このように住民に犠牲を強いてエスカレートする小泉政権による戦争準備の策動を絶対に許さないためにともにたちあがろうではありませんか!」
 このたたかう学生たちの力強いアピールを聞きつけて、そのまわりには、マスコミ関係者をはじめとしてどんどん人垣ができていく。
 その時だ、学生たちの目の前を鉄カブト姿の自衛隊員を乗せた大型バスが通りすぎようとするではないか。学生たちはただちにシュプレヒコールを叩きつける。「事件のもみ消しを許さないぞ!」「演習をただちに中止しろ!」「射撃弾劾!」
 ところでこの日、日共は「原因究明とそれまでの弾薬搭載の演習中止」を防衛庁に申し入れたにすぎない。「有事の自衛隊活用」を事実上の党是とするにいたった日共不破=志位指導部には、そもそもこの自衛隊による民間施設への射撃を弾劾する思想的拠点などありはしないのだ。
 全学連道共闘のたたかう学生たちは、堕落し骨の髄まで平和ボケした既成平和運動をのりこえ、全道全国の基地被害に呻吟し今回の事件に激怒する労働者・人民の最先頭において、唯一断固として千歳―北広島現地闘争をたたかいぬいたのである。
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新しい文学考  君、嗤ってすますこと勿れ

 「新しい歴史教科書をつくる会」が編集した教科書『歴史』と、『公民』が、あちこちの書店で今、ニギニギしく売りに出されている。前者は西尾幹二ら、後者は西部邁らが執筆したもの。日教組教文部長・藤川先生が「大人として読んだときに、読み物的に面白い」とおっしゃるこの『歴史教科書』、その「文学論」をちと見てみよう。
 まず与謝野晶子の、かのあまねく知れわたった歌「君死にたまふこと勿れ」にかんする抱腹絶倒の珍解釈。この歌は「戦争そのものに反対したというより、弟が自分の実家の跡取りであることから、その身を案じて」詠じたものであり、反戦の歌などと解釈されたら晶子は心外でありましょう、そもそも晶子は「家や家族を重んじる着実な思想」の持ち主で「家の存続を重く心に留めていた」のであり、「大家族の主婦として、妻や母としてのつとめを果し続けた」のでありました、と。
 別に、晶子が「良妻賢母」であったとかということに異を唱えるつもりはないが、これは戦争に反対した歌ではないという説は、いくらなんでも強引ではありませんか。たとえばその一節「君死にたまふことなかれ/すめらみことは戦ひに/おほみづからは出でまさね」――戦争を人民に号令している「すめらみこと」すなわち天皇じしんは戦地に出かけたりしないわけだから、あんたがみすみす命を落とすことはないのよ、「旅順の城はほろぶとも/ほろびずとても何事か」と、大胆不敵に歌いあげているのじゃないかしら。百歩ゆずって晶子が「家や家族」第一主義者だとして、こんなことを言えば「非国民」だと袋叩きにあい、大事な「家や家族」にも多大な迷惑をかけるのは分かりきっている時代に、ですよ。
 事実、大町桂月という国家主義者は忠臣ぶりを発揮して、晶子にたいして「日本国民として、許すべからざる悪口なり」「乱臣なり、賊子なり、国家の刑罰を加えるべき罪人なりと絶叫せざるを得ざるもの也」と、文字どおり絶叫し弾劾した。「お家大事」の良き国民晶子にたいしてですよ。何か「つくる会」の面々の現在のヤリクチにそっくりじゃああーりませんか。
 「歴史を学ぶとは、過去の人がどう考えていたかを学ぶこと」とのたまうのならば「つくる会」の面々よ、この桂月の(だけではないのだが)ファナチックな断罪をなぜ無視するのかしら!
 さてお次は「夏目漱石と森鴎外」論。この二人は「西洋と日本の間で苦悩した知識人」として取りあげられている。西尾らによるならば、漱石はイギリス留学時代、「個人どうしおたがいを信用する日本人と、おたがいを疑う西洋人の違い」に悩み、その後は「西洋的な個人主義を支持しながら、無批判な西洋崇拝者に対しては皮肉の矢を放つ」ようになった人物であり、鴎外はドイツ留学をつうじて「西洋人のようにすべてに疑いの目を向ける自分と、天皇を中心とする日本人の伝統の矛盾」に悩み、結局は明治天皇に殉死した乃木将軍に感動して小説をかいたような人物であり、西洋に学んでも「西洋一辺倒」にならなかった人物であったと。つまりは、純粋真っすぐ≠フナショナリストの手本として描きだすことがこの二人の文豪論の眼目。
 しかしこれじゃあ、なんともオソマツ。
 とりわけ破廉恥なのが小林多喜二らプロレタリア文学者のとりあげ方。「マルクス主義の見地から、労働者の生活や革命運動をえがいた小林多喜二などのプロレタリア文学があらわれた」。――えっ、それで終わり? せっかく多喜二の名をあげたのなら、彼が一九三三年二月に逮捕され、数時間後には築地警察署内で虐殺されたことを、拷問のあとも生々しいボロ雑巾のような姿で放りだされたことを、続けて書いておくべきではないのか。
 「……それは畳屋の使う太い針を身体に刺す。一刺しされる度に、彼は強烈な電気に触れたように、自分の身体が句読点くらいにギュンと瞬間縮まる、と思った。彼は吊されている身体をくねらし、くねらし、口をギュッとくいしばり、大声で叫んだ。『殺せ、殺せーえ、殺せーえ』……」。多喜二は小樽の労働者たちに加えられた獄中での弾圧を『一九二八・三・一五』という小説でこのように書き、さらにリアルにつぎつぎと書き続けた。そしてそのために、おそらくは彼じしんも、特高警察によってこのような拷問を受けて惨殺されたのだ。
 「歴史は科学ではない」などとネオ・ファシストどもはうそぶいている。よくぞ、言ったり! なるほどたしかに彼らのつくった教科書は、「科学」とは完全に無縁。数多の歴史学者の長年の真摯な研究成果などまったく踏みにじって、全編これ作り話・デマゴギーに満ち満ちている。皇国史観に導くために彼らが並べたてている嘘八百は、なんとも強引で幼稚で噴飯ものではある。藤川先生! これのどこが「なかなかいい教科書」なのかしら?
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デフレの泥沼にのたうつ日本経済
――破綻必至の「構造改革」〈下〉
(4)<日本型経済システム>の解体的再編成

 だが、このようなデフレ・スパイラルというべき事態は、根本的には、日本の政治経済構造の奇型化と生産基盤の劣化を根拠としているのであり、まさに「日本型経済システム」と呼称されてきた日本的な特殊性をもつ国家独占資本主義システムそのものの機能不全にこそ決定されているのだ。そのことは、直接的には、「骨太の方針」において経済財政担当相・竹中が「(アメリカ)出羽の守」にふさわしくアメリカの資本市場や労働市場をモデルとして「効率性の低い部門から効率性や社会的ニーズの高い成長部門へヒトと資本を移動することにより、経済成長を生み出す」「資源の移動は、『市場』と『競争』を通じて進んでいく」と叫びたてずにはいられないことにも、逆に証明されているといえる。
 実際、日本的な国家独占資本主義システムの機能不全化は、なによりも、一九九二年から今日まで十一度にわたって事業規模一一〇兆円もの財政支出と・いわゆる「ゼロ金利」をも実施しての金融緩和とを基軸とした景気刺激政策をとり続けてきたにもかかわらず、「本格的な景気回復」をいっこうに実現しえないできたこと(ケインズ式の景気刺激策の無効力化)に如実に示されている。そしてまた、政府による七〇兆円もの公的資金の準備・注入というテコ入れも受けて銀行諸資本が一定程度は不良債権の処理をおこなってきたとはいえ、しかし不良債権を抜本的に減らすことができずにきたことのゆえに、産業諸資本に資金を継続的に融資しつづける(それによって利子収入を得る)という銀行資本本来の役割を十全に果たせなくなってさえいること(日本型金融システムの機能不全化)としても露呈しているといえる。
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「公務員制度改革」を補完する労働貴族
「連合」中央自治労本部の闘争歪曲に怒りうず巻く
公務員連絡会/「連合」官公部門連絡会 6・14集会

わが同盟が闘いの檄

 六月十四日、東京・日比谷野音において、公務員連絡会(自治労、日教組など「連合」加盟単産だけでなく、「全労協」傘下の東水労、都庁清掃労組なども参加)と「連合」・「連合」官公部門連絡会がそれぞれ「労働基本権を確立し民主的公務員制度改革を求める第二次中央集会」を開催した。
 小泉政権による「国家的な見地からの戦略的な政策立案」機能の高度化と行政機構のスリム化=公務員の大リストラを狙った「公務員制度改革」攻撃のもとで、集会には雨天をついて全国から公務労働者が結集した。入り口付近ではわが同盟の情宣隊が「ご苦労様です。革マル派です。公務員制度改革に反対しましょう!」と元気に呼びかけながら、ビラを手渡している。結集する労働者はわが同盟、および自治体労働者・教育労働者両産別委員会による三枚組のビラを次々とうけとり、会場で傘をさしながら読んでいる。
 四時から公務員連絡会の集会が始まった。参加者は自治労各県本部、国公総連、全水道など約千人。傘をさしているのに空席が目立つ。壇上には一六〇万人分の署名用紙の入った段ボール箱が積み上げられている。集会の直前に行革担当大臣・石原伸晃との交渉がはじめておこなわれ、その際に署名の一部を渡してきたことが報告された。
 最初に発言にたった主催者代表の国公総連委員長・丸山は、「公務員制度改革の大枠」の問題点をダラダラと説明したうえで、石原が直前の交渉において「今後、職員団体をはじめ関係者と誠実に協議しつつ制度の内容について検討していきたい」と述べたことを最大限にもちあげ、「しっかりと協議していきたい」と述べた。発言をきいても公務員制度改革の何が問題なのかわからない。会場からは拍手はまばらで、寒ざむとしている。参加者はあちこちでわが同盟のビラを熱心に読んでいる。
 つづいて基調報告をおこなった公務員制度改革対策本部事務局長・斎藤は、一六〇万人分の署名が集まったことやILO総会において労組との交渉について政府の「前むき回答」をひきだしたことなど、「連合」官公部門連絡会の取り組みの「成果」を得々と語ったのである。
 そして、集会に先立つ石原行革担当大臣への要請行動で、(1)職員団体と幅広く交渉・協議する、(2)六月二十六日に会えるよう日程調整する、との回答をかちとったことや、六月下旬に「基本設計」が出てもそれで制度決定ではなく、参院選後も政府と精力的に交渉していくなどと発言した。要するに、彼らは政府が自分たちを袖にしないと言明したことにホッと胸をなでおろして喜こんでいるだけなのである。司会は、思わず「暗やみのなかで一条の光が見えた」と発言するほどなのだ。
 決意表明では、日教組代表が「国民のセーフティネットとして、安心・安定・安全な公共サービスを提供する教職員・行政職として新しい公務員制度を改革するのであれば、論議のテーブルにつく」と先進§J組ぶりをしめせば、国土交通省労組代表は「皆さんとはニュアンスが違う。今回の(政府)提案を高く評価する。だが一方的にやられるのは我慢がなりません」とあけすけに語り、会場を白けさせたにすぎない。わずかにマトモだったのは、青年・女性代表の発言者がわが同盟のビラにも触発されて「行革の狙いは、小さくて強い政府をつくり、民主主義を破壊し、戦争への道を切り開くことです」とひとことふれたことくらいであった。
 集会後に国会請願デモがおこなわれた。シュプレヒコールに唱和する参加者はほとんどなく、議員面会所前での国会議員とのエール交換≠燻Q加者は白けたままだったのだ。

雨を口実に集会を短縮

政府との「交渉」にすがる労働貴族を弾劾して闘う
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「教育関連三法粉砕!」 中央闘争への突破口を切り拓く
 ――北教組第112回大会(6・12〜13)

 北教組第一一二回定期大会が、六月十二、十三の両日、札幌市で開催された。既成の労働運動の危機の深まりを根拠にして、教育のネオ・ファシズム的再編が一挙になしとげられようとしているただなかにおいて、この危機を克服すべき北教組のたたかう方針を確立するために、戦闘的・良心的組合員たちは力の限り奮闘した。
 初日早朝、会場入口前で、全道から結集した代議員・傍聴者にたいして、革マル派からの檄≠ェ送られる。「民主党にゲタをあずけ闘争を裏切る日教組本部弾劾!」と朱く書かれたビラを手にした組合員たちはくいいるように読む。苦虫をかみつぶしたような表情の北教組本部幹部たちを前にして、会場内のあちらこちらでビラに目を通す組合員の姿が目立った。組合員たちは、「これに書いてあるとおりじゃないの」「民主党が修正案を出したのは裏切ったということでしょう」「よくあんな民主党に賛成できるね、おかしいじゃない」……などと口ぐちにつぶやいていたのである。
 組合員にハッパをかけてはいるものの笛吹けど踊らない℃Q議院選挙のとりくみの現状について、苦にがしく思っていた本部ダラ幹どもは、この大会を参議院選挙にむけての「決起の場」にしようとしていた。だが、たたかう組合員たちの「教育関連法反対!」の圧倒的な声のまえに、この目論見は、まさに大会開会を待たずして完全に吹きとんでしまったのである。雛壇に来賓と称して四十数名の参議院議員や地方選挙の候補者らを整列させていたにもかかわらずだ。
 戦闘的・良心的組合員たちは、北教組本部幹部たちの思惑を粉砕して、大会そのものを戦闘的にぬりかえるために、昼夜をわかたず奮闘した。
 以下、大会の特徴を数点に限って報告しよう。

わき上がる「教育三法反対の中央行動を!」の声

北教組本部をつき上げた戦闘的代議員たちの闘い

「つくる会」教科書を賛美し不採択運動から逃亡する日教組本部に弾劾の嵐

組合組織破壊に蠢く当局の手先の跳梁を許すな
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