第1658号 (2001年3月5日)の内容
<1面> 安保粉砕・森内閣打倒へ邁進せよ 「ポスト森」の権力抗争にのみこまれた社共を許さず闘おう <4〜5面> ブッシュ新政権の多難な船出 <2面> 米英軍のイラク空爆弾劾に決起 2・17首都/2・18札幌 米原潜の衝突撃沈に緊急抗議 沖縄/九州/名古屋/金沢/札幌 米兵犯罪に弾劾の嵐 2・8、15沖縄県学連
核融合実験炉の誘地・建設を阻止せよ 公調のスパイ工作を摘発 鹿児島 市民運動家ヅラするブクロ派手配師・角田 <6面> Topics JR三社・政府が「完全民営化」に合意 リポート労働戦線 NTT労働貴族が財テクで大穴/2・18日共系の金属労働者集会 <7面> JMIU春闘の戦闘的高揚を! 高知聰『孤独な探究者の歩み』に抗議する 黒田寛一 <8面> うた 倒錯 JR保線労働者の死亡事故を弾劾せよ 本号は〈万華鏡〉を休載し〈週間日誌〉は6面に掲載 |
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安保粉砕・森内閣打倒へ邁進せよ 「ポスト森」の権力抗争にのみこまれた社共を許さず闘おう アメリカ新大統領ブッシュは就任一ヵ月も経たない二月十六日に、イギリスのブレア政権とともに大規模なイラク空爆を強行し、民間人をも含む多数のイラク人民を血の海に沈めた(再び二十二日にも爆撃を強行)。中国とロシアを政治的・軍事的に封じ込めるために、NMD・TMDシステムの早期配備を中心軸として大軍拡につきすすもうとしているブッシュ新政権。彼らは、戦争放火者としての反人民的な姿を全世界人民の前にあらわにしているのだ。しかもブッシュ政権・米軍当局は、ハワイ沖で民間人に操縦≠ウせていた米原潜が「えひめ丸」を撃沈≠オ九名の日本人の犠牲者を出した事件にかんしても一片の「謝罪」でお茶をにごし、あくまでも真相を隠蔽してのりきろうとしているのだ。 日本帝国主義の森政権は、このアメリカ帝国主義権力者との安保同盟にもとづいて、日米共同の侵略戦争遂行体制の構築につきすすんでいるのだ。ところが、森政権は、「えひめ丸」事件における厚顔無恥な対応が露見して、ついに命脈が尽きた。いまや森政権を支えてきた自民党各派閥は、KSD疑獄や「外交・内閣官房機密費流用」の暴露合戦をもくりひろげつつ、「ポスト森」をめぐる権力抗争に明け暮れているのだ。けれども、このドサクサの最中においても、政府与党は、<鉄の六角錐>のもとで、教育改革関連法案などの反動諸法案を平然と成立させようとしているのである。 にもかかわらず、社共既成指導部は、民主党や自由党と足並みをそろえて「予算組みかえ」要求を提出したり、内閣不信任案を提出することに一切の精力を注いでいる。今なお政権参加願望を募らせている彼らは、保守政治エリートどもの抗争による自民党分裂に期待≠オているにすぎないのであって、権力抗争に完全にのみこまれてしまっているのである。 われわれは、このような社共既成指導部をのりこえ、<米英帝国主義によるイラク空爆弾劾! 米原潜による「えひめ丸」衝突・撃沈弾劾!><KSD疑獄、「外交・内閣官房機密費流用」弾劾! 憲法改悪阻止!>の闘いをおしすすめ、危殆に瀕した森政権を労働者階級・人民の実力で打倒するためにたたかうのでなければならない。 (以下略) |
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公調のスパイ工作を摘発! 鹿児島
鹿児島大学のOBたちは、鹿児島市在住の一教員A氏にたいする公安調査庁のスパイ工作を摘発し粉砕した! 今日、公安調査庁は、平和団体、労働組合、学生自治会はいうにおよばず、日本科学者会議や日本ペンクラブなど学術文化団体までも「情報収集」の対象にしていることを公言し、そのために「大衆協力者網の拡充」と称して一般市民にまでスパイ工作を拡大しているのだ。われわれは、鹿大OBが摘発した公調の違法かつ悪らつなスパイ工作の一端をここに暴露し、すべての労働者・学生・市民に警鐘をうち鳴らすものである。 |
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市民運動家ヅラする角田富夫はれっきとしたブクロ派手配師だ!
ある時は「盗聴法の廃止を求める署名実行委員会」、またある時は「破防法の廃止を求める連絡会・東京事務局員」というように、組織犯罪対策法や破壊活動防止法に反対する「市民団体」の事務局≠名のって、国会請願行動や諸集会に顔を出す自称「市民運動家」角田富夫。(写真) だが、この男は、「市民運動家」でもなければ、「市民主義者」でもない。一昨年の「許すな盗聴法! 6・24大集会」を実現する過程でこの男は、国家権力・公安調査庁の意をうけて、残存ブクロ=中核派の党派的利害を貫徹するために、改憲阻止の広範な闘争から戦闘的労働者・学生を実行委員会や集会から排除するために反動的に立ち回った。この一事に端的なように、角田はれっきとしたブクロ派の専従活動家であり、その手配師として改憲阻止闘争や盗聴法廃止闘争を、その内側から破壊するために暗躍しているのだ。この許しがたいスパイ角田の正体を、われわれはここに暴露する。 |
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ブッシュ新政権の多難な船出 アメリカの首都ワシントンに氷雨ふりしきる一月二十日、ジョージ・W・ブッシュがアメリカ合衆国第四十三代大統領に就任した。大統領就任演説においてブッシュは、アメリカ帝国主義国家が二十一世紀の世界に「ハイパーパワー〔スーパーパワー=超大国を超えた極超大国〕」として君臨しつづけるであろうことを、そして八年間の民主党クリントン政権のもとで進行した「アメリカの分裂」を克服すべきことを――アメリカ帝国主義権力者の演説としてはいささか地味とはいえ――居丈高に、そして傲然と宣言したのである。 だが、その強気の言辞とはうらはらに、ブッシュ・ジュニアの新政権は、発足早々、国際的にも国内的にも巨大な困難に直面しているのである。実際、ロシア大統領プーチンは、ブッシュの大統領正式就任を三日間も無視したうえで四日後に祝電を送るという外交上では異常な態度をとってみせた。〔それは直接には、エリツィンの側近であった現ロシア・ベラルーシ連邦執行書記ボロジンがアメリカ政府・FBIにだましうち的に逮捕されたことにプーチンが激怒してのことであった。〕「中国は戦略的競争相手」「ロシアと中国に妥協する必要はない」と公言するブッシュ新政権の登場にたいして、中国の江沢民政権とロシアのプーチン政権は警戒心を隠そうともしていないのである。 それだけではない。昨秋のハイテク株下落を契機にして経済成長率は急落し、老舗の大型百貨店や国内第三位の鉄鋼メーカーが倒産したのにつづいて、ゼロックスやダイムラー・クライスラーの経営危機が明らかになってきた。年頭からの二度にわたる金利引き下げの効果もほとんどなく「グリーンスパン神話」は完全に色あせた。「IT革命」の威光や好況の長期持続によって隠されてきたアメリカ経済の巨大な諸矛盾――とりわけ債務経済化――が一気に露呈しているのだ。ブッシュ新政権は、まさに発足と同時に、ドル大暴落=金融恐慌の危機に直面させられているのである。 いやいや、それだけではない。アメリカ国民の四〇%がブッシュ当選の正当性を認めていないという世論調査にしめされているように、ブッシュ・ジュニアは大統領としての正統性そのものにたいするアメリカ人民および支配階級内部からの疑念と批判にさらされているのだ。民主党ゴア陣営との史上空前の大接戦につづくフロリダ州の開票結果をめぐる五週間の抗争、それを共和党系判事が多数を握る連邦最高裁の決定を借りて強引にのりきったとはいえ、いやそうだからこそ、ブッシュ・ジュニアはアメリカ支配階級内部に抜き難い遺恨と怨念を残してしまったのである。 ブッシュ新政権の前途には、大統領就任式会場に降りそそいでいた氷雨よりもずっと冷たく激しい吹雪が待ちうけているに違いない。 (以下略) |
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