新世紀
 The Communist 199

2002年7月
定価(本体1200円+税)
革共同 革マル派 機関誌(隔月刊)
発行所 解放社
発売元 有限会社  KK書房



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 有事法=侵略戦争法の制定を阻止せよ!
   

 有事法制定阻止の闘争=組織戦術の解明のために


      樫根張夫


<特集> イスラームの政治思想       
 「文明戦争」とは何か?
      酒田誠一

   ――あるイスラム知識人の文化多元論的アプローチ――
 ビン・ラディンの戦闘的反米闘争
   ――その錯誤をいかにのりこえるか (上)
      長岡重夫  
 ジュガーノフ式「間・民族主義」の欺瞞         寒田遥  
 <9・11>で自爆した元ブランキスト         長浜精一   
   ――吉本隆明の日本ナショナリストへの転身―― 


     
「ワークシェアリング」の名によるリストラ促進策         菅原哲也
 ――日経連「労問研報告」(2002年版)の反動性――
「働くルール」要求を煙幕とした賃闘の放棄            奥園宏一
 ――リストラ・賃下げ攻撃に屈服する「全労連」ダラ幹

組織崩壊の無間地獄に堕ちたブクロ派         水上源太
加藤正の唯物論――その意義と核心問題              安曇平晴彦
蝸牛の歩みの断片        吉川文夫
 ――日本反スターリン主義運動の創世記前後のわずかな体験の記憶――        
   ◆ 国際・国内の階級情勢と革命的左翼の闘い(2001年2月〜02年3月)



 3月29日に、「眠れるアラブ兵に代わって闘う」という遺書を遺して18歳の女子高校生アヤート・アルアフラスが侵略者・シオニストにたいする壮絶な殉教自爆攻撃を敢行した。 この事態は、 われわれの胸を打ってやまない。彼女は、 前夜に婚約者と最後の別れをおこなったのだが、 殉教攻撃への決起については一言も話さなかった、という。「パレスチナ解放」をめざす彼女の決意は、そして今生の別れを胸にした彼氏への想いは、 想像を絶するほど強く深いものがあったろう。彼女のこの悲壮な闘いこそは、 パレスチナ解放闘争を“鑑の中の自治” に封じこめ袋小路に追いこんでしまったPLOアラファト指導部やアラブ諸国権力者たち、 彼らへの不信と怒りの表明でなくして何であろうか。
 彼女をはじめとして今やパレスチナの女性や子供たちさえをも殉教自爆攻撃にかりたてている事態、 その本質を見誤ってはならない。強硬派シオニスト・シャロン政権は、 みずからのパレスチナ人民大虐殺の蛮行をブッシュ政権の唱える「反テロ戦争」 の名において正当化しているのだ。 このイスラエルを支えている戦争狂ブッシュは、 「非対称的戦争」と称してアフガニスタン・中東侵略戦争をますます拡大しようとしているではないか。
 欧州諸国権力者どもに比しても、 突出して “対米盲従ぶり”を発揮している日本の小泉政権。彼らは、社・共既成指導部の不様な弱腰を見透かしながら、ついに有事法の制定に踏みだした。パレスチナ人民大虐殺、 アフガニスタン侵略戦争、そして有事法――これらは21世紀世界を戦争の業火で灼きつくしてしまいかねないのだ。反戦・平和を願う者すべてが、 いまフルイにかけられているのではないか。 



 

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