米地上軍・海兵隊のカンダハル侵攻弾劾!
 ★アフガン人民皆殺し戦争のエスカレートを許すな!
 ★米英主導の多国籍軍進駐反対!
 ★日本の本格参戦阻止! 「テロ根絶」に唱和する
       既成左翼を弾劾し、小泉政権を
打倒せよ!
 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 血に飢えたアメリカ帝国主義は、二五日にタリバンが死守しているカンダハルの周辺に大量の地上軍・海兵隊を投入し、タリバンやアルカイーダにたいする皆殺し地上戦闘を開始した。
 北部のタリバン最後の拠点=クンドゥズを無差別空爆テロと北部同盟軍を押したてての凄惨な殲滅戦によって陥落≠ウせた米・英軍は、オマル師を中心とするタリバンがたてこもる最後の拠点となったカンダハルに、ついにベトナム戦争で暴虐の限りをつくした海兵隊を投入し、カンダハルのタリバン勢力とウサマ・ビンラディン一派にたいする殲滅戦を開始したのだ。
 米軍は、二一日には、カンダハル周辺で、またしても戦術核兵器に匹敵する殺傷力を持つ燃料気化爆弾を炸裂させ、数多の兵士・人民を虫けらのように爆殺した。彼らはクラスター爆弾やバンカーバスター爆弾などの強力爆弾をいまなお雨霰とカンダハル周辺の人民に降りそそいでいる。
 それだけではない。米軍は、クンドゥズで投降したタリバン側の捕虜が拘留場所のマザリシャリフ近郊で反乱≠起こしたことを口実にして、アラブ外人部隊をはじめとする八〇〇人とも言われる反乱兵士≠、武装ヘリやAC130などからミサイルや爆弾をうちこんで皆殺しにした。
 なにが「カブール解放」だ! なにが「自由と平和がアフガニスタンに戻ってきた」だ! 「自由の使者」を自称する米・英軍は、現にいま、もっとも卑劣でもっとも野蛮なアフガン人民皆殺しに興じているではないか!その姿は、まるでインディアン皆殺しに興じる狂気のカウボーイそのものではないか!
 アフガン人民への皆殺し戦争のエスカレートを絶対に許すな!

 帝国主義者のための「暫定政権づくり」を許すな!

 世界の最貧国アフガニスタンの大地を焦土と化し、敬虔なムスリム人民をよってたかってなぶり殺しにしている米・英帝国主義とその共犯者たち(ロシア・EU・日本・中国)。――この憎むべき現代版「十字軍」の権力者どもは、いま同時に、アフガン人民の鮮血に染まった獲物の分割≠フために、むごたらしい角逐を開始している。
にわかに開始された「国連主導のアフガニスタン暫定政権づくり」なるものの本質は、まさにこのような死肉に群がるハイエナどものかけひきでしかない。
 二七日からドイツで開催されている「暫定政権づくり」にむけたアフガニスタン各派の代表者会議。――それは、諸部族・諸軍閥入り乱れての群雄割拠状態をドイツの地において再現しているだけではないか。
 過去に血みどろの内戦=殺し合いを演じてきたがゆえに相互に怨念と憎悪をたぎらせているこれらの諸部族・諸軍閥間の対立と抗争は、タリバンという止め金≠ェはずされることによって、逆に全面的に噴出させられつつあるのだ。しかも、このような諸部族間の対立は、それぞれのバックにいる諸大国間の、米・露・パキスタン・インド・イランなどの「ポスト・タリバン」をめぐる思惑と利害の対立が激化していることからしても倍加されているのである。まさに、このようなアフガニスタン内部の諸勢力の対立の激化、とりわけ北部同盟の突出≠ノよって、みずからのアフガン「平定」プランが狂わされたことに慌てたブッシュは、ロシアやイランを牽制してアメリカの言いなりになる親米政権をでっちあげ、あわよくばサウジアラビアのようにアフガニスタンの要衝を占領≠キることを狙って、大規模な地上軍を投入したのだ。

 イラク・ソマリアへの新たな侵略を阻止せよ!

 ブッシュはいま、ウサマ・ビンラディンを捕獲し、彼を「処刑」することに血眼になっている。ウサマとその一派に二五〇〇万ドル(三〇億円)という莫大な「懸賞金」をかけ、ウサマにかんする情報提供を呼びかける「お尋ね者」ビラを空中から雪のように撒布しながら。米英のジャーナリズムは、そしてその尻馬に乗った日本のマスコミは、毎日のように「ウサマ捕捉は大詰め」だとか「包囲網を絞り込んだ」とかという大本営発表≠垂れ流し、全世界を魔女狩りさながらの狂熱にまきこんでいる。このような狂熱を演出しながら、彼ら戦争屋どもは、ビンラディンをかくまったり擁護したりするすべての勢力を、ビンラディンもろともに血祭りにあげることに狂奔しているのである。
 見よ。彼らは「テロリストを擁護する国家は許さない」と称して、次なる標的をサダム・フセインのイラクにむけようとしているではないか。そしてまた、「アルカイーダの訓練施設がある」と難クセをつけて、七年前にほうほうのていで逃げ帰ったソマリアにたいする侵略の意図を露わにしているではないか。いや彼らはなんと、ビンラディン一派とつながっている」という嫌疑をかけて、フィリピンのイスラム急進派ゲリラを「討伐」するためにすでに特殊部隊をフィリピンに派遣しているのだ!
 ブッシュは、「国際テロリズム」という「見えない敵」を「根絶する」という名分を押し立てつつ、己に刃向かう「テロリスト」とそれを「かくまう」ムスリム人民にむかってミサイルをぶち込む「非対称型戦争」なるものを、全世界で半永続的≠ノおこなっていく態勢を、げんにいまつくりだしつつある。
 アメリカ帝国主義による「テロ根絶」の名における世界戦争放火を許すな!

 本格参戦に突進する小泉政権を打倒せよ!

 アメリカの「テロ根絶戦争」に乗り遅れまいと勇んで参戦した日本帝国主義・小泉政権は、いまやこのような世界戦争の放火者としての現代版「十字軍」の一員にみずからをはっきりと位置づけ、そうすることによって、アフガン人民殺戮の公然たる共犯者としての、だから「全世界ムスリム人民の敵」としての旗幟をこそ鮮明にした(「ショー・ザ・フラッグ」!)。
 イージス艦派遣に執着しつつも、与党内部からの反対によってその「断念」を余儀なくされたとはいえ、小泉は日本が「反テロ」同盟の・また西側帝国主義同盟の一員であることを証明するためにのみ、戦後はじめての自衛隊派兵にふみきった。そして彼は、「ポスト・タリバン」の「和平」プロセスに少しでも介入するために、自衛隊
の本格参戦とPKO協力法の改正などを強行しようとしているのである。
 小泉政権が強行した「米軍などへの後方支援」を名目とする自衛隊のインド洋派遣は、明確に米英軍による「ビンラディン捕獲」作戦とタリバン系人民への皆殺し空爆を支援するためのものにほかならない。このような人民殺戮に公然と手を貸し、「ムスリム人民の敵」として立ち現れた小泉政権を、いまこそ日本労働者人民の総力で打倒せよ!

 既成左翼の腐敗をつきやぶり革命的反戦闘争を!

 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 血に飢えた帝国主義権力者どものこのような悪逆非道の殺戮を、われわれはこれ以上ぜったいに許してはならない。
 「テロ根絶戦争」翼賛の大濁流に呑み込まれている既成諸政党・既成労組指導部の度し難い腐敗を弾劾しつつ、すべてのたたかう労働者人民は、「アフガニスタン侵略戦争阻止!日本の参戦阻止!」を掲げた革命的反戦闘争を、さらに全力で創造しようではないか。
 日本労働運動を牛耳る「連合」指導部は、いまや「地上からテロを根絶するための断固たる行動」なるものを政府に要請して、この反テロ十字軍への参加を熱狂的に支持している。鳩山民主党は、自衛隊の戦争参加計画の「国会承認」に賛成することによって、戦争好きのタカ≠ニしての正体をむき出しにしている。
 そして、共産党指導部は、アメリカがみずからの利益のために演出した「国連主導の暫定政権づくり」を手放しで歓迎≠オているではないか。
 だが、タリバン政権の倒壊は、米英両軍の無差別空爆テロによってのみ可能となったのだ。このことを不問に付した「国連主導の解決」の尻押しなどは、まさに米英軍による皆殺し空爆テロを公然と免罪する行為にほかならないではないか!
 いや国連お墨付きの多国籍軍などは、ムスリム人民からすれば「新たな侵略者」にほかならないではないか。それとも「わが党が主張していたような情勢になりつつある」などとほざいている日共官僚よ。「テロリストには国連を中心とした法の裁きを」とか「国連主導の経済制裁から軍事制裁を」とかと真顔で「提案」してきたからには、いまや「日本自衛隊を国連決議にもとづく多国籍軍に参加させるべきだ」と堂々と主張してみたらどうなのだ。それこそが、「国際政治の道理にかなった」提案というものではないのか。いや、まさにそれこそが「反米・反帝」の魂を完全に失い、戦争補強勢力と化した社会愛国主義者の党にふさわしいというべきなのだ。
 帝国主義諸国と中露によるアフガニスタン分断支配のための「政治交渉」を尻押ししている不破=志位指導部を弾劾してたたかおう!
 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 アフガニスタン民衆の悲劇こそは、まさしく、日本の・そして全世界の労働者人民の反戦・平和の闘いが、労働貴族やスターリン主義官僚によって変質させられ弱体化させられていることのゆえにもたらされている悲劇にほかならない。
 いまこそ米・英帝国主義による暴虐を極めた国家テロに痛憤と怒りの炎を燃やしながら反撃を誓っている全世界のたたかうムスリム人民とかたく連帯し、「イスラームの聖戦」の限界をも超えて進むべきことを呼びかけながら、国際的反戦闘争の烽火をさらに高く燃え上がらせようではないか! わが革マル派とともにたたかおう!
(11月26日)

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