蜂起したイラク人民と連帯し今こそアメリカの占領を粉砕せよ!

米帝のイラク人民の大虐殺を許すな!
☆日本国軍の米軍との一体化弾劾! 
  蜂起したシーア派民衆に銃を向けるな!
☆有事関連法案の制定を阻止せよ!
☆小泉政権の打倒をめざして闘おう!
 日本革命的共産主義者同盟・革マル派

 自衛隊のイラク派遣と有事法制に反対して結集したすべての労働者・学生・市民のみなさん!
 アメリカの占領支配をうち砕くために、イラク民衆はいま、敢然と大衆蜂起を開始した。
 週刊紙発禁措置と側近の逮捕に抗議して、「敵を震え上がらせよ」「占領軍は撤退せよ」という要求を断固打ち出したシーア派のサドル師。この檄を受け、サドル派の「マフディ軍」を中軸とするシーア派民衆はイラク各地で米英占領軍に対する大衆的デモと武装闘争を一斉に開始した。とりわけシーア派の祭典「アルバイーン」(4月11日)に向けて百万人以上の民衆が行進する聖地・ナジャフ。ここを拠点にして、サドル派はアメリカ占領軍に対する徹底抗戦を続け、反占領闘争を拡大している。そしてまた、スンナ派の拠点ファルージャにおいてアメリカ軍の陸と空からの攻撃に抗して、民衆は決死の戦いを続けている。サドル派とスンナ派が提携して、ついにアメリカの占領支配をうち砕く民衆蜂起が開始されたのだ。
 決起したサドル派民衆を「テロリスト」と断罪し、軍事的殲滅を呼号するブッシュ政権の血の弾圧を許すな! ファルージャ民衆のジェノサイドを許すな! 自衛隊=日本国軍は蜂起したシーア派民衆に銃を向けるな! 自衛隊員は蜂起したシーア派に協力せよ!
 イラクで起きた「日本人人質事件」は、軍隊をイラクに派兵し米占領軍と一体化させたブッシュの忠犬小泉政府の反人民性を満天下に照らし出している。それにもかかわらず、「撤退する理由はない」と傲然と開き直っている日本政府を弾劾せよ!

イラク人民の民衆蜂起
 
 「民間人」ならぬブラック・ウォーターという軍事会社の社員四人(米軍特殊部隊あがりの傭兵!)がファルージャ人民によって黒こげにされ鉄橋に吊されたこと(三月三十一日)、この衝撃的映像が全米に流され、米国内でブッシュのイラク政策への不支持が急増した。この事態を前に、かつて米軍撤退に追い込まれた「ソマリアの悪夢」を呼び覚まされたブッシュ政権は、報復のためにファルージャを包囲し・抵抗する民衆の殺戮に狂奔している。水道や電気を切断し、「武装勢力が立てこもっている」と見なした住居には容赦なくミサイルを撃ち込み、クラスター爆弾さえ使用して女性や子どもを含む住民の殺戮を続けている。七日にはついにモスク(イスラム礼拝所)まで爆破し、民衆四〇人を虐殺した。犠牲者の数は四日以降だけで二八〇人に達するという。
 米軍侵攻が始まって以来、ファルージャの全モスクが「反米聖戦」を訴え、ファルージャの民衆は決死の闘いを継続している。隣町のラマディで、北部のキルクークで、そしてバグダッドで、スンナ派民衆がこれに呼応して決起している。
 他方、シーア派のサドル派は、サドル師自身の逮捕執行とサドル派軍事組織「マフディ軍」の壊滅を宣言した米占領軍に対して、シーア派の聖地・ナジャフを拠点にして「徹底抗戦」を呼びかけ、バグダッド(サドルシティ)、ナシリアなどイラク中南部全域でアメリカ占領軍およびイギリス・イタリアなどの連合軍に対する武装闘争に立ち上がっている。
 そもそも、連合軍暫定当局(CPA)は、六月末に予定している「主権移譲」を前にして、バグダッド南部のイスカンダリアの警察署爆破事件(二月十日)が「米軍ヘリのミサイルによるものだ」と暴露したサドル派の週刊紙を発禁措置にし、サドル師側近を逮捕した。これに抗議するサドル派の大衆的デモに対するスペイン軍の発砲と民衆の怒りの爆発。――これを機にサドル師が「抗議行動は無意味だ。敵を震え上がらせよ」と声明を発し、「マフディ軍」を中軸としてシーア派民衆は占領支配をうち砕くためにバグダッドやイラク中部・西南部の諸都市で一斉に武装蜂起したのだ。
 アメリカの「主権移譲」方針を逆手にとって直接選挙を要求し、選挙によって権力を奪取するという「熟柿戦術」をとってきたシスターニ師。このシーア派の最高宗教指導者は、「冷静な対応」をよびかけているものの、米軍を「鎮圧軍・侵略軍」と非難する声明を発表した。シーア派とスンナ派の武装した民衆は、宗派を超え提携し反占領・反米武装闘争を拡大している。異教徒・アメリカの占領支配をうち砕かんとする「反米聖戦」のうねりはいまやイラク全土に広がりつつある。
 アメリカのイラク占領支配は完全に破産した。にもかかわらず、大統領選で再選を果たすというブッシュの野望のために、そしてイラク・中東の石油を支配するために、あくまでイラク占領を続けようとする「一超」軍国主義帝国・アメリカの暴虐を断じて許してはならない。
 
イラク軍事占領の全面破産

 アメリカ人の死体を憎しみに満ちて引き裂くファルージャの民衆の映像こそは、イラク民衆のアメリカ占領軍に対する憎悪の深さを劇的に示したではないか。「イラクに自由と民主主義をもたらす」「解放軍として迎えられる」などというブッシュの言葉が大嘘でしかないことは、いまやアメリカ国民の眼にさえ明らかとなっているのだ。
 何が「対テロ戦争」か。占領支配をうち砕くために蜂起したサドル派の民衆を「テロリスト」と断罪し、聖都・ナジャフにまで突入し殲滅することを狙っているのが、アメリカ占領軍ではないか。
 一年におよぶアメリカ軍の占領支配は、イラク全土のインフラを破壊し、民衆に失業と生活苦を強制した。それは、宗教的・民族的誇りを踏みにじる異教徒の傲慢な占領支配でしかない。この占領をうち砕くためにイラク民衆が蜂起するのはあまりにも当然のことである。一年前にわが同盟が的確に予言したとおりなのだ。
 だからこそいっそう深く警戒せよ。断崖絶壁に追いつめられたブッシュ政権は、窮地を脱するためにいっそう悪辣な謀略を、全世界で仕組むに違いない。シーア派の力を削ぎ、宗派間・部族間の抗争を引き起こすことを狙ったシーア派モスクでの爆弾殺戮(3/2ナジャフとバグダッド)。ブッシュが「国際テロと闘う英雄」として自らを押しだすことを狙ったスペイン列車爆破の謀略(3/11)。CIAの指揮下で民間軍事会社の要員をも使ってこれらの謀略を次々に仕組んできたのがブッシュ政権であった。だがイラクのシーア派とスンナ派はブッシュの策略を見抜いて力を合わせて反占領の闘いに決起し、スペイン民衆はイラクからの撤兵を掲げるサパテロを選出した。ブッシュの目論見はことごとく破産したのだ。
 イラクにおける軍事的敗勢と「友邦同盟」の瓦解的状況に追いこまれ断崖絶壁に立たされたブッシュ政権は、ベトナム・ソマリアの悪夢の再来に恐怖して、イラク人民の反米・反占領の闘いにたいする武力弾圧にでている。帝国主義者どものこの蛮行を絶対に許してはならない! 反米・反占領を掲げて蜂起したムスリム人民と連帯し、今こそアメリカ連合軍の軍事占領を粉砕せよ!
 
今日版国家総動員法=有事関連法の制定を阻止せよ!

 ブッシュに付き従う忠犬ポチ公小泉は、憲法第九条を公然と踏みにじって自衛隊=日本国軍をイラクに派兵し米占領軍と一体化させ、「対テロ戦争」に参加させた。そしていま、国民保護法(「不保護法」だ!)などの有事関連諸法を今国会において一気に制定することを企んでいる。
 この有事関連法は、@米軍が(自衛隊とともに)何らの制約を受けることなく共同作戦を遂行できるようにするための米軍協力法であり、Aこの作戦に国家諸機構・地方自治体・「指定公共機関」と認定した諸機関・諸企業を動員するとともに国民に戦争協力を強制するための今日版国家総動員法であり、B国民の基本的人権を制限しつつ首相に絶対的な権限=「非常大権」を付与するものである。
 昨年春に制定した有事三法〔日本への「武力攻撃」が「予想される」と首相が判断するならば、「武力行使」を行うことができるとした日本帝国主義国家の武力攻撃法=侵略戦争法〕をふまえて、これを現実的に実施するための具体法として有事関連七法と三条約の制定・改訂をなしとげ、米軍の戦闘を全国家的規模で支え協力する国内体制をつくりあげることを狙っている。
 このことは、米帝国主義の「対テロ戦争」という名の「反米」諸国家にたいする侵略戦争に、日本国家もまた――日米軍事同盟にもとづく「日米防衛協力の指針」にのっとって――本格的・能動的に参戦するという国家意志をうち固めたことにもとづいている。
 すべてのみなさん! この有事関連諸法の制定を絶対に阻止しようではないか。国民の軍事徴用・徴発および戦時国内治安弾圧体制のための法整備を阻止し、「戦争をやれる国家」に飛躍するための今日版国家総動員体制の構築を断固粉砕しよう。そして教育基本法と憲法の改悪を阻止しよう。

「テロ根絶」を叫ぶ日共中央を弾劾せよ!
 
 ところで、イラク人民の反米・反占領の闘いを「野蛮なテロ」「荒廃のきわみ」などと烙印し、イラク人民の闘いに敵対しているのが日共不破=志位指導部であり、一部の市民運動指導者である。
 肉親を虫けらのように虐殺され、水も食料も電気も薬も、そして仕事もない生き地獄に突き落とされ、身体と大地を劣化ウラン弾の放射能で汚染され・むしばまれているイラクの人々。彼らは、みずからを地獄に突き落とす徒輩に立ち向かい、占領者をイラクから叩き出すために闘っているのだ。
 この闘いを「テロ」と烙印しつつ、「テロを根絶するためには戦争ではなく国連中心の復興支援を」などというみずからの政策宣伝にうつつを抜かしているのが日共中央官僚なのだ。彼らは、帝国主義者の暴虐に憤激することなく、塗炭の苦しみを強いられているイラク民衆の絶望と憤怒を感得することもできない。帝国主義本国のぬるま湯≠ノ浸りきっているのだ。「自由と民主主義」のブルジョア的な理念に汚染されて「非暴力」を絶対化し、帝国主義の暴虐に立ち向かう闘いさえも「暴力=テロ」として否定してしまう。現存秩序の維持に腐心する立場に転落しているではないか! 社会主義の理念を放り投げ、「資本主義の枠内での民主的改革」という修正資本主義路線に浸りきっているからなのだ。

労組の共同行動を基礎に広大な統一戦線を築きあげよう!

 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 ブッシュの軍隊によるイラク人民の反米・反占領闘争への血の大弾圧を許すな! 日本国軍の米軍との一体化弾劾! 蜂起したシーア派民衆に銃を向けるな! 日米軍事同盟の強化反対!
 イスラエル・シャロン政権のハマスの最高指導者ヤシン師虐殺とパレスチナ軍事侵攻・人民虐殺を弾劾せよ!
 帝国主義者どもの暴虐に抗して敢然とたたかうイラク・パレスチナをはじめとするムスリム人民と連帯してたたかおう!
 大統領選での敗北の危機に陥ったブッシュが、みずからを「対テロ戦の英雄」にしたてあげるために画策するであろう国際的な謀略テロを警戒せよ!「国際テロの脅威」を口実にした小泉政権の戦時下の治安弾圧を許すな!
 二〇労組が中心となって創りだしてきた「有事法制定反対」の諸労働組合の共同行動をさらに発展させよう。「連合」労働貴族や共産党・社民党の既成指導部の闘争歪曲と抑圧をはねのけ、日共中央の一切のセクト主義的分断を許さず、「反改憲」の強大な統一戦線を築き上げよう! 
 「小泉政権の『対テロ戦争』への参戦反対」や「教育基本法の改悪阻止」などの闘いをくりひろげ、これらの闘いを「憲法改悪阻止」の旗の下に集約しつつ諸闘争を一体的に推進し、小泉日本型ネオ・ファシスト政権の打倒をめざしてたたかおう!
 (四月九日)
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