有事法の衆院採決を絶対に阻止せよ!
武力攻撃法の制定粉砕!小泉政府を打倒せよ!
日本革命的共産主義者同盟・革マル派

 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
小泉政府は、本日、衆議院特別委員会において、有事法の採決を強行しようとしている。「基本的人権の保障」などという一片のお飾りを盛りこむこととひきかえに民主党の合意をとりつけたことにふまえて、ついに、有事法という名の「先制的武力攻撃法」の制定に何が何でもこぎつけようとしているのだ。
 われわれは、日本型ネオ・ファシズム政権=小泉政府のこの画歴史的な暴挙を、絶対に許してはならない。
 小泉政府がいまその制定を強行しようとしている有事法――それは、特定の国(または勢力)が日本を攻撃すると「予測される事態」が発生したならば、日本政府はこれにたいして先制的な武力攻撃を行うことができる、という国家意志を法制化するものであり、すでに制定されているいわゆる「周辺事態法」と不可分な・まさしく「先制的武力攻撃法」と言うべきものにほかならない。このようなものとして、この法は、日本国家が、日米軍事同盟(日米安保同盟)を絶対的基礎にして他国を侵略することを可能にするところの、戦争基本法にほかならないのだ。
この有事法の制定は、戦争の放棄と集団的自衛権の放棄を謳っている日本国憲法を実質的に改定することを意味する。じっさい、権力者どもはこんにち傲然と言い放っている――「首相が『集団的自衛権は行使できる』と、ひとこと言えばよい」(今年5月3日、小泉の指南役である中曽根康弘)と。また「先制攻撃を否定しない」「戦術核兵器の使用も合憲だ」(昨年5月13日、早稲田大学の講演での安倍官房副長官)と。

 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 小泉政府が、この有事法を今国会で何がなんでも制定しようと躍起になっているのは、なぜか? それはまさしく、アメリカ帝国主義国家がイラクにつづき、シリアやイランへの・そしてさらには北朝鮮への軍事侵略戦争にうって出たとき、この戦争に日本国家として全面的に加担し参戦するためなのだ。
「一超軍国主義帝国」アメリカは、MOAB・デイジーカッター・劣化ウラン弾などをイラク軍と人民の頭上に叩きこんでフセイン政権を倒し、このイラクを米軍専制下においてその石油資源をまるごと強奪しようとしている。それだけでなく、ブッシュ政権は、「民主化」の旗を掲げて中東全域に軍国主義的侵略を拡大し、植民地化することをたくらんでいるのだ。
 そして、このブッシュの対イラク「戦闘終結宣言」(5月1日)なるものに拍手を送り、「ORHA」という名の米軍のイラク占領支配権力に職員を派遣して協力するだけでなく、イラク新法を制定して自衛隊をイラクに派遣することを策しているのが、小泉政府なのだ。
 小泉政府の有事法制定の策動は、まさしく「一超軍国主義帝国」アメリカの暴走に日本が全面的につき従い、命運をともにすることの「宣言」なのである。

 すべての労働者・学生・市民のみなさん!
 有事法の制定を絶対に許してはならない! 有事法制定に賛成した民主党の裏切りを弾劾せよ! この民主党の態度を支持して労組員の「反対」の声を抑圧している「連合」指導部を弾劾せよ!
 政府のたれ流す「北朝鮮=脅威」宣伝に屈服し、日本政府に「道理をもって説得する」外交への転換をお願いするにすぎない社・共中央の無力な対応と闘争放棄をのりこえ、ここ数年のわれわれの闘いの全てを集約し、今こそ有事法絶対阻止の闘いにたちあがろう!
 米軍国主義帝国のイラク軍事占領・支配粉砕! イラク新法制定阻止! 有事法制定に突進する小泉政府を労働者・学生・市民の総力で打倒せよ!
(2003年5月14日)
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