新世紀
 The Communist 195

2001年11月
定価(本体1200円+税)

革共同 革マル派 機関誌(隔月刊)
発行所 解放社
発売元 有限会社  KK書房



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連載特集 第二回  問題だらけの「つくる会」教科書
 <歴史> 「日本の近代化」の神話                         七沢令次朗  
        ―かき消された明治天皇制国家の暗部―

 <公民>「市場経済万能」幻想の吹奏                   守門勘九郎 
       ―資本制経済の“否定面”をおし隠す詐術の集成―

 「つくる会」教科書採択阻止のわが闘い―その教訓  山岡仁八

《特集》戦争とファシズムの暴虐を打ち砕け!
 日米共同の戦争体制構築を許すな!       楠田泰行
   ―激化する<新冷戦>を突き破る革命的反戦闘争の推進を―
      
 新自由主義とネオ・ファシズム(上)       柳葉真弘
  ネオ・ファシズム反動を打ち砕く闘いのために―
 ◇第39回国際反戦集会に向けての海外へのアピール 
 ◇国際反戦集会に寄せられた海外からのメッセージ

    
  <あるべき賃金奴隷制>の宣揚        宇津宮研
     ―木下武男『日本人の賃金』への批判―     
    
      

  四−六月期GDPのマイナス成長が明らかとなり、 デフレ・スパイラルの進行と一大リストラ地獄の悪循環という日本経済の危機の一挙的深まりに直撃されて、 小泉政権の「聖域なき構造改革」は早くも危殆に瀕している。 “小泉神話”などはもはや吹っ飛ばされ、 権力抗争の火が噴きあがり、 日本国家の政治的混迷はますます深まるばかりだ。
  だが、 警戒せよ。 一九三○年代を想起せよ。 経済的大不況の深まりと “政治の無力化”、そして勤労人民大衆のあいだに広がる将来不安と絶望感――これらは、<戦争とファシズム>の時代への急激な暗転を告げているではないか。
  いま、タカ派ナショナリスト・小泉を首相に担ぎあげた支配階級主流は、「社会主義」中国の経済大国化・軍事強国化への危機意識を募らせ、 日本帝国主義の危機を強権的=軍事的に突破していく衝動をますます強めている。見よ!  九月一日に政府主導で行なわれた関東「七都県合同防災訓練」 の実態を!  街中を闇歩する武装自衛隊、自治体・JR労働者、地域・学校などの強制的動員、そして米軍基地の「使用」を隠れみのとした米軍のバックアップ……これらは、 「防災訓練」なるものが実は日米共同の戦争遂行体制を構築するための「有事」演習であることをまざまざと実証しているではないか。そして今や「戦争でも起きなければ経済は回復しない」などと戦争願望を公然と吐露しているのが、 重工業・電機独占体の資本家どもなのだ。教育の分野でも、「つくる会」教科書の検定合格―採択の策動に示されるように、児童・生徒に 「滅私奉公」精神を植えつけるための攻撃がふりおろされている。
 本号では、このような情勢に警鏡を乱打し、 <特集―戦争とファシズムの暴虐を打ち砕け>と<連載特集―問題だらけの「つくる会」教科書>の二大特集を組んだ。
 ネオ・ファシズム体制に完全に編みこまれてしまった既成反対運動指導部をのりこえて、 <反戦・反ファシズム>の闘いを推し進めていくための武器として活用されたい。

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