新世紀
  The Communist 193

  2001年7月
  
定価(本体1200円+税)
    革共同 革マル派  機関誌(隔月刊)
   発行所 解放社
   発売元  有限会社  KK書房

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極反動・小泉政権打倒の戦列を打ち固めよ!

特集 〈反戦・反改憲〉思想の再構築を
 橋本派のキメラ的「改憲試案」 大迫新一
 「改憲」への石原流デマゴギー 大瀬勝也
 "いやし"の社会学 水上源太
  --小林「戦争論」批判の無残な難破--
 「平和の世紀」への幻影 黒伏洋道
  --「常備軍なき世界」の幻想をふりまく代々木官僚--
  
国労の終焉 吉田忠雄
政府・国交省の「JR完全民営化」策動を粉砕せよ   加美賀壮士
   --"戦争体制を担えるJRづくり"の企み
  
印刷労働についての一考察 真田勇一
【投稿】 哲学者・戸坂潤の獄死 川上国有

 「変革の人」を自称する〃変人〃小泉純一郎が自民党総裁選に圧勝し、失言宰相シンキロウに代わって新首相の座に収まった。商業新聞各紙は次々に「史上最高の内閣支持率」を発表し、これで日本の政治・経済のどん底状態が改善されるかのように、まさに翼賛一色の世論操作。もはや自民党の密室政治は打破された、これは「国民の選択」(田中真紀子)であり、「政権交代と同じ」だ(小泉)と。
 だが今や、このようなデマゴギーがまかり通り、あたかもかつて第一次大戦敗戦後のドイツがヒトラーを迎えたのと同様の熱狂さえもが生みだされつつある。しかも、社共や「連合」労働貴族どもは誰ひとりとしてこのことに警鐘を鳴らそうともしない。これはきわめて危険なことではないか。
 そもそも、小泉が自賛しマスコミが翼賛する「変革」とは何か。「新しい歴史教科書をつくる会」の歴史・公民教科書検定パス問題について小泉は、中国や 韓国の抗議に「日本が惑わされることはない」と言い、靖国神社参拝問題では、「首相に就任したらいかなる批判があろうとも必ず参拝する」と言う。そして「構造改革なしに景気回復なし」と称して、一大リストラ断行を宣言する。シンキロウが「神の国」と言い「国体」と言えば失言だが、同じ内容を小泉が煽情的アジテーションとして語れば、これを〃変革への信念〃としてマスコミは宣伝する。これこそは公然たるファシスト的政治手法いがいの何ものでもない。
 実際、見よ。首相就任後の初会見で、小泉は、「首相公選制に限って改憲」を推進すると宣言したではないか。中曽根康弘や石原槙太郎の公然たる支持を受けて、今や彼はネオ国家主義者どもの結集軸になったといわなければならない。
 これまでにもまして吹き荒れるであろう反動の嵐に杭してたたかうために、本号の特集「<反戦・反改憲>思想の再構築を」は、労働者・学生・人民の強力な武器となるにちがいない。

 

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