特集
  人民犠牲の行革・福祉大改悪


  新世紀
  The Communist 189


2000年11月 定価(本体1200円+税)
    革共同 革マル派  機関誌(隔月刊)

   発行所 解放社
   発売元 有限会社 KK書房

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 特集
  人民犠牲の行革・福祉大改悪

 ■「危機管理国家」の危険な構想           大賀 豪一
   日本型ネオ・ファシズム体制強化のための「行政改革」

 ■「ケインズ主義的福祉国家」の幻影         田辺 敏男
   日共式「社会福祉」理念の際限なきブルジョア化

 ■日共版「下からの自治体改革」の妄想       熱川 忍
   「全体の奉仕者」論の極・反労働者的な厚化粧

 告発 医療・福祉の労働現場から

   増大する医療事故−その根拠は?        大沼 雅子

 露呈した介護保険制度の矛盾           
  ●高齢者”切り捨て”=死の強制をもたらす介護保険制度
  ●増える重度の利用者・徹底した人員削減−−ディサービスの実態
  ●特別養護老人ホームではいま……
  ●吹き荒れる福祉リストラを打ち砕け!


  ”背教者”不破の「レーニン非難」    黒伏 洋道
    −−レーニンとプロレタリア革命へのいわれなき悪罵と中傷


 銀座のど真ん中を装甲車が走り回り上空には攻撃用戦闘ヘリが飛びかう……七一〇〇人もの自衛隊を動員して強行された東京都の「総合防災訓練」は、まさに”防災訓練”の名による治安出動訓練そのもの以外のなにものでもない実態をグロテスクに浮かびあがらせた。いや、都知事のネオ・ファシスト石原が「外国の侵略の脅威」にたいして「自衛隊三軍の実戦力をしめす」とアジり、防衛庁地下の中央指揮所で自衛隊三軍の統合指揮がとられ、政府の臨時の危機管理センターが設置されたように、それこそ”有事即応”のための国家的演習にほかならない。
 しかも、今回の”訓練”には都職員(自治体職員)をはじめとして電気・通信・交通などのライフライン関連に従事する多くの労働者も動員され、政府および都当局はマスコミを使って「危機管理と自衛隊の役割」を大々的にキャンペーンしているのだ。それにもかかわらず、社民党・共産党などの既成反対運動指導部は、この”防災訓練”の名による治安出動訓練に反対する大衆的な闘いを何ひとつ組織しなかった。「連合」労働貴族に至っては、組合員をボランティアとして積極的に動員し協力している始末なのだ。このような反対運動の危機のゆえに、「危機管理体体制づくり」の名において今日版の国家総動員体制を構築する策動が大きく進展してしまっているではないか!
 本号では、森<自公保>連立政権がおしすすめているこの「危機管理体制」構築の策動と反対運動の危機の根拠をえぐりだしていくために、<人民犠牲の行革・福祉大改悪>を特集した。間近に迫った中央省庁再編や「地方分権」の意味するものは何か? 社会保障制度改悪を阻止するための理論的拠点をいかに打ち固めるべきか? たび重なる医療事故の根拠や導入された介護保険制度の諸矛盾にメスを入れた労働現場からの報告も含めて読者の期待にこたえる充実した特集となった、と自負するものである。

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